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18.王女襲撃事件

 第二王女のイザベルは今日も公務で礼拝をするために準備をしていた。


「最近公務が多くて大変・・・ メアリーの分まで私が行ってるし早くメアリー帰ってきて!! 私はもっと休みたい!!」


 イザベルは不機嫌につぶやく。


「イザベル様そんなことを言ってはいけません!! それに本日はメアリー様も礼拝に参加すると伺っています。 メアリー様が公務に参加するまでの辛抱です!!」


 イザベルの専属メイドのトワに宥められ礼拝に行く準備を終え馬車に乗り神殿に向かった。


 神殿の前では神父一同イザベルのために待っていた。


「オリオ神父本日はよろしくお願いします!!」


「イザベル様本日はまことにありがとうございます!! 神も喜んでいます!! では神殿の中へ!!!」


 オリオに促されイザベルは神殿の中に入り指定された場所に座る。


 イザベルが座ると後からメアリーが入ってきて隣に座る。


 イザベルは久しぶりに見るメアリーの元気な姿に安堵しながら礼拝が始まるので手を合わせ祈る。


 礼拝が終わり神殿から出ようとしたとき大きな爆発音が響き渡り一面の窓ガラスが割れる。


 神殿の中にいる者たちもイザベルもメアリーも驚愕し皆混乱している間に外から筒状の物が投げ込まれ一面煙幕で周りが何も見えなくなる。


 そして外から矢も飛んできて外には出れない状況になり神殿の奥に隠れる。


「意味が分からない? ここは王都の神殿よ!! 周りは何も見えないし・・ まさかまたメアリーを狙って襲いに来たの? それとも狙いは私?」


 イザベルは皆が混乱する中で今起きた状況を整理していた。


 狙いは私かそれともメアリーかどちらにしても生き残るために今はここで待機して助けが来るのを待つしかない。


「メアリーケガとかは大丈夫? 災難ね・・ また襲撃されるなんて・・ 今はここで助けを待ちましょう!! 絶対助かるから!!」


 動揺するメアリーに声をかけ励ますイザベル。


 煙幕で何一つ見えない中で神父の絶叫しその場に倒れる。


「きゃあああああーーーーー」


 再び周りが混乱し何人かは神殿の外へ逃げようとするがその前に矢で殺された。


「皆さん落ち着いてください!! 今に助けが来ます!! それまでここで隠れましょう!!」


「どなたか他に外へ出口は1つしかないの?」


 イザベルが周りに聞くが出口は目の前の1つしかないようだ。


 それから少し経ち煙幕が上がり視界が良くなる。


 神殿の中は窓ガラスが割れ椅子が散乱し逃げそうとしたものたちの死体が転がっている。


 それからは警戒しながら周りを見るが何も起こらず騎士団たちが助けに来る。


「皆様ご無事でしょうか? イザベル様とメアリー様はこの馬車ですぐに王城へ!!」


 騎士に言われすぐに馬車に乗り王城へ戻った。


 イザベルは一緒に神殿にいた者たちを心配していた。


「イザベルお姉さま一緒にいてもいいですか? さっきのことで1人でいるのが怖いです!!」


 メアリーがイザベルに会いに来た。


 あんな事件が起きたというのに父も母もいない状況で1人で部屋にいるのは怖かったのだろう。


「いいわよ!! 入りなさい!!」


 メアリーがイザベルの部屋に入ってきて隣までやってくる。


「イザベルお姉さま本当に怖かったです!! 今度は本当に殺されるかもしれないと思ったら動けなかった・・・ それなのにお姉さまは冷静で凄いわ!!」


 メアリーにそう言われ微笑むイザベル。


「そんなことないわよ!! 2人とも助かってよかったわ!!」


 イザベルはメアリーの髪を撫でる。


「それとお姉さま質問いいですか? 今回の件仕組んだのお姉さまじゃないよね?」


「何を言ってるの? 誰からかそんなこと吹き込まれたの? さっきの騒ぎで混乱してるだけわよね? 答えなさいメアリー!!」


 イザベルは突然メアリーからの質問に困惑しつつも冷静に反応する。


「その感じだと本当に違うのね!! 今回の件仕組んだのは別の人物か・・・よかったわ!! それとこの紙の場所に兵を送ってお母さまを助けて欲しいの!!」


 メアリーはイザベルに紙を渡した瞬間、ドアが開く音がする。


 イザベルの部屋の外にいた騎士たちが血まみれで倒れ剣を持った賊がこちらに向かってくる。


 突然の事でその場で動けなくなっているイザベルに剣先が伸びる。


 殺されることを受け入れ目を瞑ったイザベルだったがいくら経っても痛みは感じない。


 恐る恐る目を開けるとそこで見たのはイザベルを庇うために心臓を貫かれたメアリーの姿だった。


「よかったわ・・・・ お姉さまを守れて・・・・」


 そこからは覚えているのは何度も心臓を刺されながらもイザベルを守るメアリーの姿だけだった・・・




 イザベルが気絶したのを確認してメアリーはシエラに心臓を刺すのを辞めさせた。


「ったく何回も死んだじゃないの!! 心臓刺すの辞めろ!! 楽しくなってたでしょ?」


「ごめん!! 楽しくて!!! それでこの後どうするの?」


「まずは私やママを誘拐したやつら殺しに行きましょう! ママたちがいる屋敷に行こう!!」


 メアリーとシエラは王城を後にした。


 そのあとはママたちがいる屋敷に向かい敵を皆殺しにしてから南に向かった。


「メアリーよかったの? 王都にいたやつは殺さなくて?」


「いいのよ!! 残りはお姉さまに任せるわ!! それにそろそろ王女飽きたから数年は死んだことにしたほうが都合がいいわ!! 襲撃事件みたいなのも面白かったけど今度は自分自身が実行犯として事件起こしたいわ!!」


「面白う!! 次は最初から誘ってね!! 殺しまくるから!!」


 2人は笑いならリーバーレイに向かった。



「イザベル様 イザベル様 目が覚めたのですね!! よかった!! この惨状だともうだめかと・・・」


 イザベルは騎士に何度も声を掛けられ目を覚ます。


「メアリーは? メアリーはどこなの? 私を守って何度も何度も刺されていたのよ・・・・ メアリーーーーーー」


 イザベルは混乱していて騎士たちが落ち着かせようとするが錯乱したままだった。


「イザベル大丈夫か? よかったイザベルに何もなくてこれは父のせいだ!! 許せイザベル!!!」


 襲撃事件があったということで急遽戻ってきたジャスティンがイザベルを抱きしめる。


「お父様ーーー!! メアリーが メアリーが 私を助けるために身代わりになって何度も何度も刺されたの・・・ メアリーはどこ??」


 部屋の中は大量に出血した後だけ残りイザベルがいっていることと食い違う。


「皆、メアリーを探せ!! すぐにだ!!」


 ジャスティンが命令するとすぐに騎士たちは散らばる。


少し落ち着きを取り戻してきたイザベルはメアリーから渡されていた紙のことを思い出す。


「そ、それとお父様これ・・ メアリーに渡されてたの・・」


 イザベルはメアリーから渡された紙を渡す。


「これは?! セシリアが囚われているだと?! 今すぐ騎士たちに向かわせる!! 父はイザベルと一緒にいる安心していい!!」


「ありがとうお父様!!」


 安心したのかイザベルの意識が落ちる。


「余がいない間にこれだけの事件連発して起こるとは・・・ セシリア、メアリー無事でいてくれ!」


 その後、イザベルの手紙から囚われていたセシリアが見つかった。


 だがメアリーは数週間たっても見つかることはなかった。



読んでいただきありがとうございます!



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毎日夜の7時ごろに投稿します。


時間を守るの難しい・・・

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