17.第二王女
誘拐犯から呼び出されていたメアリーは街の外れに来た。
大罪教と接触した場所でもあり視界は開けている。
何人かフードを被り待ち構えていることも見えた。
「またこの場所? 悪いことする奴らはこの場所が好きみたい!! どんなやつかお手並み拝見!!」
メアリーは誘拐犯たちに近づいた。
メアリーが現れたことで誘拐犯たちは話始めた。
「初めまして王女様!! このような場所まで来ていただきありがとうございます!! 手紙は見ていただけたのですね!! あることをやっていただきたいのです!!」
ある男が話始めメアリーに提案をしてきた。
「あなた誰? まず名乗りなさいよ!! それに王妃誘拐なんて何考えてるのよ!! 早くお母さまたちを返しなさい!!」
「私はワイズと申します。 王妃様方は丁重におもてなしさせていただいてます。王女様の態度次第で変わるかもしれませんが私たちの提案聞いていただけますか?」
提案とは名ばかりでメアリーが従わなければ命がないと言っている。
「わかったわよ!! 私があなた達の命令通り働くからお母さまたちを返して!!」
「聡明なメアリー王女ならそう言ってくださると思っていました。 私たちのお願いは第二王女様の殺害をお願いしたい!!」
「第二王女の殺害?! 私がお姉さまを殺せってこと?! そっちの準備の手筈は整っているってことよね? 私に殺せっていうぐらいなんだから!!」
なぜここで第二王女の暗殺計画の話が出てくるからはわからないがとりあえず命令には従うフリをする。
「そうでございます!! 1週間後の王都で開かれる正教会の神殿で行われる礼拝に第二王女様も一緒に参加されます。私たちが騒動を起こしますのでメアリー様にはそこに参加していただき混乱に乗じて殺していただきたい!!すでに正教会には私たちの息がかかったものから準備は済んでいると連絡をいただいてます。」
あまりに用意周到であり王妃を誘拐してまでもメアリーに殺害させようとすることに疑問を感じた。
「私とお姉さまの存在が邪魔ってことはもしかして1番上のお姉さまに与する側の人間? 私たちを派閥争いに巻き込まないで!! お母さまに会わせて!!」
「メアリー様が知っても仕方ないことです。こちらの馬車に乗っていただきます! 暴れないでくださいね!!」
何人かでメアリーの両腕を縄で縛り布で視界を塞がれて馬車に乗せられた。
何時間か経ち馬車が止まる。
「メアリー様降りますので私に掴まってください! しばらくの間お手を繋ぎますことご容赦くださいませ!!」
メアリーは馬車を降りる際手を繋がれ少しの間歩いた。
視界が塞がれおり周りの状況が確認できないため今どこにいるかわからないがドアが開く音がして部屋の一室に入ったことはわかった。
そして椅子に座れせられて両腕の拘束だけは解かれた。
しばらく座りながら待っているとドアが開き外から人が入ってくる。
「メアリーなんでここに居るの? まさか私のために・・ お願いだから人殺し何てやめて・・ おまえたちなぜメアリーの視界を塞ぐ? 早く取りなさい!!」
セシリアはメアリーを心配する様子からお姉さまを殺す計画について聞かせられているようだ。
「王妃様それはできません!! 騒ぐようでしたら王女様のお体に傷がついてもよろしいのですか?」
セシリアは黙る。
「メアリー様これで王妃様の安否は確認出来ましたね!! それでは私たちと共に行きましょう!!」
メアリーは両腕を2人に掴まれ連行されそうになるが
「全員動くのをやめなさい!! 声を出すのもやめなさい!!」
メアリーの発言で周りにいる全員が硬直する。
「目隠しされてるの疲れた! てかここどこ? ママも元気そうでよかった!!
ママここどこかわかる?」
目隠しされた布を取りながらセシリアに話しかける。
「メアリーよかったの? 今力使って? メアリーがいいならいいんだけど・・ママもここどこかわからないのよ!!」
セシリアも同様に今いる場所がわからない。
「そうなんだ!! ならこの人たちに教えてもらおう!! ここはどこか教えなさい!!」
メアリーがそういうと男が話始めた。
「ここかセシリア領から北に行ったイーストヴィルの街の屋敷の中です。」
「イーストヴィルってどこママ?」
「4大都市のひとつよ!! そんな大きな街に私たちみたいな大人数運べば誰かしら気づくはず? ほんとに間違いないわよね?」
「ママ嘘はつけないから本当だよ! それじゃ他のみんなが監禁されている場所まで案内して!! ママも一緒に行こ!!」
メアリーとセシリアは他のみんなが監禁されている場所へ案内された。
案内されている最中に敵に会うたびその場所に硬直させながらみんなが監禁されている部屋に着く。
「みんな大丈夫だった? 誰一人問題なさそうだね!! あと1週間だけみんなここで待ってて欲しいの!! 私が問題解決してくるから!!」
「何言ってるのメアリー?! 今すぐここから逃げるべきよ!! それにまた1人で解決しに行くのはいくらあの力があっても危険だわ!!」
「ママ心配しすぎ!! 私に良い策あるからここで待ってて欲しいの!!」
「メアリーがそこまで言うならわかったわ!! ここで一週間待ってるわ!!」
「ありがとうママ!! まずこの屋敷にいる全員を支配してくる!!」
部屋から出ていくメアリーをセシリアは心配する表情で見ていた。
「メアリーに守られているってことはわかるけど心配だわ・・ 無茶だけはしないで・・・」
メアリーは屋敷の中にいる敵全員に支配をかけた。
「これでママたちに被害でないし第二王女殺しに行きますか!! 王都に連れていって!! それとこの手紙ある場所に届けておいて!!」
メアリーは誘拐犯たちと王都に向かった。
1週間後第二王女殺害計画が開始される。
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最近6時に投稿が間に合っていないので毎日7時頃の投稿に変えます。
6時投稿を楽しみにしていた方々には申し訳ないです。