表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

デッド・アライブダイアリー~19冊の記録~

作者: χダニャン

えー・・・99.8%の皆さま初めまして、χダニャンと申します。

もしかしたら「あれ?お前蒸発したんちゃうのか!?」って思って下さる方が・・・あ、居ない?

ですよねー!!色々あったんですよ、結婚のアレコレとか職場の移動とかが重なってもう執筆できなかった。なんなら今も脳みそ半分寝てるからね。キーボードに突っ伏しそうだよ。

今回のは夏の間に出そうと思ったのに余裕で間に合いませんでした。すいません。


日記部分が本編、日記の外の部分が後書きになりますので後書きまで目を通して下さいな。

内容が無いようレベルの出来なんだけどねー!!

18冊目

常倉庄司(つねくらしょうじ)

足島紗由理(たりしまさゆり)♥️


17冊目の日記はまだ途中だが非常事態が起きたので18冊目を急遽用意して今日からこの日記に記載していきたいと思う。そして初めての試みではあるが紗由理とこの日誌を共有したいと思う。日誌と言うよりも彼女の状態を把握するために記録のように書き綴っていく。その部分に関しては普段の僕の日誌とは変わらない書き方をすることにする。


8月12日 1日目


庄司

仕事の帰り道、暗い道から誰かの視線を感じた。僕はストーカーを警戒して普段とは違う遠回りした道から帰った。家を特定されたらまずいと思ったから。やがて視線を感じなくなり安心してアパートに帰ると僕の部屋の前で紗由理が待っていた。紗由理は行方不明とニュースに取り上げられていてもう生きている紗由理と二度と会えないと思っていたから心底驚いた、この言い方には少し語弊があるかもしれないが。

部屋に招いて彼女に僕の想いを伝えると僕と彼女は今日からこの部屋で暮らすことになった。


紗由理

庄司さんに日記を付けるように言われたから書くね。

正直、チョ~めんどーかもだけどもしかしたら元に戻る手がかりになるかもしれないからしっかりかきまース!!ていうか日記書いた記憶ないから書き方わかんないwwてゆーかチョ~恥ずいんだけどwww

いちおー庄司さんと知り合った経緯から書いておくね、庄司さん知ってるけど。

家族と進路のことで大喧嘩して家を飛び出して出会い系サイトで出会いました~!ウチめっちゃ不良少女でウケるw歳上だし援交迫られたらどうしょーって思ってたらそんな事なくて安心しちゃった。ゲロ紳士!よっイケメン!!まぁ告られたから今日から恋人なんだけどwこんなウチだけどオナシャーッスww

ヤバイ本題から逸れすぎたw告られてテンションブチアゲバレるw


ウチの感覚だと昨日も庄司さんのアパートで寝たんだけど目が覚めたらなぜか知らない山の中だった。庄司さんにきくと3日前の朝起きたらウチがもう居なかったらしい、とにかく山から降りてさまよってたら駅に出れて偶然庄司さんを見かけて後ろからついてったんだけど庄司さんウチのことストーカーだと思って逃げちゃった!ヒドイ(ToT)

でもアパートの場所知ってたからそのまま先回りしてやった!庄司さんめっちゃビビっててウケた。

こっからちょっとマジメにかく。

部屋に入れてもらって鏡でウチの顔見たら真っ白でウチもビビった。

庄司さんがウチの手を触って氷みたいに冷たいって言ったけど真夏日の夜にそんな事あり得ないって思った。そしたら庄司さん体温計持ってきてウチの体温計った。全部エラーだった、何回やってもぜーんぶエラー。

体温低すぎると体温計って計れないんだね、ウチ知らなかった。

少しして庄司さんがウチは死んでるって、ゾンビだって意味分からない事言うから何いってんのコイツ?って思っちゃった。

最初信じなかったけどウチの脈がなかったり、1時間息しなくてもずっと苦しくならないで全然平気だったりで、信じるしかなくなってった。本気で泣きそうになったけど庄司さんがウチのことを好きだって言ってくれてけっこー救われた。実はこの一ヵ月でウチは庄司さんに惹かれてた、優しくてウチの事を何一つ否定しない。ウチを認めてくれた人、これからよろしくお願いします♥


8月13日  2日目


庄司

昨日、日記を付け就寝後に紗友里に異変が起きた。紗友里が睡眠が取れるのか確認した所寝息を立てて穏やかに眠り始めて僕は一安心していた。

しかし深夜一時過ぎ紗友里の寝息が地の底から染み出したかのような不気味なうめき声に変わった。

僕は彼女に対しゾンビという言葉を用いた、死んだはずなのに生きて、動く。ゾンビといえばもう一つ特徴があるものだ。そう、捕食行為だ。

紗由理があまりにも生前と変わらない振る舞いを見せたのですっかり失念していたが彼女もまた例外ではなかった。僕のベッドから彼女はフラフラ起き上がったと思うと僕に掴みかかってきた、歯を剥き出しにして僕の体に食らい付こうとする。必死に紗由理を振り払い、玄関に置いてある鍵をとり外に飛び出して鍵をかけた。

彼女が扉を叩く力は凄まじく扉が壊れないか心配になるような音が響いていた、ドアは人が思っているよりも頑丈にできていてドラマのように蹴破ることはほぼできない。彼女の症状が治まるまでドアは耐えてくれた。

このアパートには僕と認知症の大家しか住んでいないから本当に助かった、周囲に怪しまれることもない。

日が昇る頃にはドアを叩く音は収まり、彼女は玄関で穏やかな寝息を立てて眠っていた。恐る恐る彼女を起こし話を聞くと何も覚えてないと言った。彼女の狂暴化についてこれから条件を探っていこうと思う。

僕から話を聞いた紗友里はショックを受け居ていた。当然と言えば当然のことかもしれない。とにかく彼女の不安を取り除く為出来ることを尽くそうと思う。


紗友里

日記を書く気にはなれない、でも書くように言われた。

ウチが深夜に庄司さんを襲ったらしい、まったく記憶がないし信じられない。でも庄司さんがそんな嘘をつくとは思えないからきっと本当のことなんだと思う。ウチはどうなっちゃうんだろう、怖い。こんな体にしたのは誰?なんで私は一度死んだの?犯人が憎い、殺してやりたい。


8月14日  3日目


庄司

仕事を休み紗友里を観察した食欲、睡眠欲などの所謂三大欲求は正常に機能している様子だった。

ただ代謝はないようで発汗や、排泄などは見られなかった。他に気になったことは彼女は肉が嫌いだったはずなのだが肉を食べたいと訴えた。これはゾンビ化の影響が大きいと思われる。過剰に肉を求めるようになる可能性もあるので少量のみ調理して提供した、肉を引き金にまた狂暴化するかもしれないと警戒していたが変化は起こらず紗友里は僕の拙い肉料理に美味しいと笑ってくれた。日中は狂暴化は無し。しかし夜中一時頃、紗友里がまたあの不気味なうめき声を上げ始めた。僕は直ぐ部屋を出て鍵をかけて聞き耳を立てた、唸り声は一晩中僕の部屋に木霊していた。狂暴化の条件は時間によるもので間違いなさそうだ。しかし確定とは言えないのでもう少し観察を続けていきたい。


紗友里

庄司さんが仕事休んで一日中励ましてくれた、ホント変な人。こんな危ないヤツなんてフツーは捨てちゃうよ?ウチだったソッコー警察行っちゃうと思う。優し過ぎる、ベーコンエッグ作ってくれたし。肉ってこんなにおいしく感じることはなかった、嫌いだったのにな。・・・愛が調味料だったり?なんつって。

とにかく庄司さんのおかげで立ち直れたよ、マジありがと!!ずっと一緒♥


8月15日   4日目


庄司

紗友里を外に出すわけにはいかないが年頃の女の子だ、外出できないのは辛いだろう。

隣の部屋を紗友里に提供することにした。夜寝る場所を別にするだけでもこちらが襲われる可能性は相当低くなる、一石二鳥だ。少しでも気分転換になればいいが。夜一時に隣の部屋からやはりうめき声が聞こえる。人を見なければ暴れることは無いのかもしれない。夜間の行動を確認するためにカメラを購入しようと思う。


紗友里

庄司さんがウチの為に隣の部屋を使わせてくれるっていうからお金の心配したんだけど「ここの大家ボケてるからボクが鍵盗んだの気が付いてない」って鍵見せびらかしてきたw意外と悪ww

なんか日記見ると硬い書き方してるけど話してるとフツーに話してくれるんだよね、文字とのギャップぱない。他は特に書くことなかった日だった、夜中の記憶は無いのかって聞かれたけど何も覚えてない。

ただスっと眠りに落ちるようなフンワリとした心地と苦痛や息苦しさのような物はあったような気がしてきた。変な夢をみてるわけでもないのにな。


8月16日    5日目


庄司

隣の部屋に三脚とビデオカメラを設置して鍵も紗友里に渡した。

好みの家具もそろえてあげないと気分転換は難しいだろう。

幸い僕には無駄遣いをしない気質があるから金銭には余裕がある。

紗友里の症状に関しての検証は今日は一時過ぎまで眠らないで起きて言いるように頼んだ。

パソコンとビデオカメラをネットで繋ぎ、自分の部屋から安全に紗友里を観察できる環境を整えた上で観察させてもらった。紗友里を使って実験しているような申し訳なさがあるがどんな事に解決の糸口が潜んでいるのか分からないから、思いついたことは片っ端から検証していく必要があると僕は考えている。

結果としては紗友里は一時を過ぎた瞬間倒れ込んだ。数秒するとまたうめき声は発するようになった。

症状が落ち着くのも決まって6時過ぎだ。次は狂暴化している時に何かしらのアプローチを仕掛けてみようと思う。


紗友里

庄司さんに寝ないでくれって頼まれたから1時までとかヨユーだと思って起きてたんだけど一時辺り?から突然記憶が無くなってて気が付いたら床で寝てたっぽい、ぽいっていうかビデオ見せられたから確定で倒れてるんだけど。

ウチ、メッチャキモイ声出しながら部屋ウロウロしてて三脚を一つ倒してた。微塵も記憶に残ってない改めて見せられるとやっぱりショックだった。

庄司さんがウチの手を握ってくれて「絶対治す方法を見つけるから」って言ってくれて正直泣いた。


8月17日   6日目


庄司

今日家具のカタログを紗友里に見せて家具を選ばせた、今度買って来よう。

夜は豚の生肉と火を通した豚肉を狂暴化前に設置し反応を伺う事にした。

結果としては豚の生肉には食らいつき火を通した豚肉には反応を示さなかった、生でしか反応しないらしい。恐らく生肉ならなんでもいいと思うが色々試そう。


紗友里

生肉食うとかマジでありえないんですけど、夜の私って本当に私なのかな?

ショックな事ばっかだけどなんかもう慣れてきたかもしれない、慣れる自分ヤバない???

それよりも夜の庄司さんスゲかったwwwデカくて笑っちゃったもんwあーメッチャよかった

身体の相性史上最強じゃね?サイコー!!!明日も誘おっと♥


8月18日   7日目


庄司

これは直感だが彼女は一般的なゾンビのイメージとは性質が違う気がする。

他者に感染することはないのではないだろうか?万が一感染するものだとして彼女のように自我は残る気がする。だから昨日は事に及んだ。お互いいいストレスのはけ口になりそうだから紗友里が望むならいくらでも相手になるつもりだ。

今日は起きている時に豚の生肉を与えてみた。最初ドン引きしてはいたものの一口齧ると目の色を変えて一気に食べきってしまった。やはりゾンビになったことが味覚に影響を与えているようだ。


紗友里

朝から庄司さんに生肉出されてドン引きしたんだけど食べてみたら超うまかった。人生で一番うまいまである。庄司さんに言わせるとゾンビ化の影響だって。

治したいと思うけど狂暴化と外出れない以外フベン感じないし今庄司さんと超ラブってるからこのままでもいい気がしてきた(*^-^*)

そういえば気になることがあった、豚の生肉の味、ウチ知ってた。


8月19日   8日目


庄司

紗友里の日記を見て豚生肉の味を覚えていたという事が発覚した、狂暴化中の記憶が残っているということだろうか?しかし何を食べていたのかを覚えていないなら有益な解決の糸口にはならなそうだ。


紗友里

選んだ家具がいくつか届いてテンションぶち上げ~!水玉の椅子カワ(・∀・)イイ!!

なんか組み立てが必要な家具があるらしくてそれはまた別の部屋に運び込んでた。ここの大家ボケててくれてマジでラッキーだよね。


8月20日    9日目


紗友里

庄司さん今日仕事で帰ってこれないって言ってた、外に出ないようにと念も押された。言われないでも出ないよ~だっ!!それはそうと今日メッチャ暇だったから庄司さんの部屋でテレビ見てダラダラ過ごしてたらなんかニュースで行方不明の人が増えてるって言ってた。その行方不明の人達の中にウチみたいにゾンビになっちゃった子っているのかな?もしかしてウチが目を覚ました山に秘密があったりして・・・?明日庄司さんが戻ってきたら話してみよっと。


8月22日    11日目


庄司

疲れてて昨日の記録を残せなかった、特に目新しいこともなかったのでそのまま今日の記録を書くことにする。昨日は紗友里も記録を付けて居なかった。理由を聞くとめんどくさかったそうだ。

ゾンビ化した今の状態に慣れてきて気が緩んでいるのかもしれない。昨日記録を残さなかった僕が文句を言えたことではないが。


紗友里

正直日記書くの飽きてきた感があるんですけどぉ~

あ~き~た~。


8月23日   12日目


紗友里の様子がおかしい、何があった?聞いても答えようとしない。

昨日日記に飽きたと書いていたが明らかに様子が違う。ゾンビ化が進行している?

分からないが念のため彼女を隣の部屋に隔離して様子を見る事にする。

僕の要望には素直に応じた。具合が悪いわけでもなさそうだ。何事もないことを祈る。





 ど う し て ?

『ただいま速報が入りました、突然ですが番組内容を変更してお送りいたします。

連続女子高生行方不明事件に進展がありました。犯人と思われる人物が遺体で発見されました。ただいまより警察から緊急会見が開かれます』


大音量で知らない家からテレビの音が漏れている、きっと耳の悪い老人が住んでいる家なのだ。

テレビの内容は今更どうでもいいって思った。

だってもう真実を知ってるから。


『犯人が死亡したとのことですがどう言った経緯で亡くなったのでしょうか?』

『アパートの一室で倒れていて喉を何者かに食いちぎられた痕跡がありました、警察が到着した時には既に死亡しておりました』

『犯人だと言う証拠は?』

『犯人は別室を不法に使用しておりそこから行方不明に関する・・・え~、記録?が綴られたノートが18冊発見されました』

『というと、行方不明者分ということですか?どういった内容が?』

『えー・・・使い心地とノートには記載されていました』

『使い心地?』

『・・・あのー、そうですね・・・う~ん、彼は遺体にしか性的興奮を感じなかったようです

ノートの内容についてはこれ以上の言及は避けたいと思います』

『・・・行方不明になっていた女子高生たちは無事なのでしょうか?』

『現在、二人の消息が不明です、足島紗友里さんと荒木由香さんですね

え~、残念ですが他の方は既に遺棄された遺体を発見しています、ノートに遺棄した場所が克明に記されていました』


ウチがこっそり他の部屋探索したらアイツの会見で言ってたノートを見つけて。

大型の冷蔵庫にはニュースで新たに行方不明になった子が入ってた、バラバラに分解されて。

荒木って子。意外と安らかな顏だった、睡眠薬を盛られて殺されたから?ウチも同じ手口で殺されてた。殺されたから殺し返した。喉を食い破った。

ウチはその味を知ってた。人の味を知ってた。


ウチの日記、いや、アイツとウチの日記を持ってきたしまったけどもういらない。

橋の下の川に投げ捨てた。お母さんに会いに行こう。ウチにはまだ帰る場所があるから。





「こんなことして何になるの?」

「実験だよ、実験。アプル様も興味ない?精子とは命を次に繋ぐための物、つまり大量に生命の魔力が含まれてる」

「で?」

「死体の中の精子に含まれる生命の魔力を陣を使って死肉に移すのさ!ゾンビってやつだよ!!

いい死体を拾えたよ!!まったく嬉しかった!!」

「体液には興味あるけど死体には興味ないわ」

「まあ聞いてよ、町をゾンビで溢れさせるのって面白そうだろ?」

「ふふ、少しおもしろそうね」

「しかもゾンビは魔族じゃなくて理族として分類される」

「!・・・へぇ、楽しくなるわね」

「そう!ゾンビは魔族を弾くノアの結界を突破できる!!」

「ウツケちゃんとタワケちゃんだっけ?あの狐ちゃんたちそれと・・・コンちゃん?」

「ハハハ!封印の鍵をアイツ等が隠してるのは明白だからな!!やっと報いを受けさせることができる!!」

「結界を破壊出来たら私も呼んでね、エデンローズが血が足りないって言ってるもの

ところで試作の女の子はどうするの?」

「あー、足島?アレはもう監禁されてないから捕まえてもっと実験する。改良しなきゃね。

自我はいらないからさ、こっちの命令だけ聞き入れてくれるようにするから」

「そう?じゃ、せいぜい頑張って頂戴、期待してるわ」





「足島紗友里さんですね?どうぞこちらに

お待ちしておりました」


ウチの記憶はそこで途切れている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ