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第41話 VSトゥーランドット

 実りの街の地下に隠されていた氷の社でマリが正気を失った(トゥーランドットになった)理由を知ったヨキ達は、ワープ・ワープでラティアまで移動し、スズのウィンドウ・ハートでトゥーランドットの居場所を特定し、トゥーランドットがいる町へ急いで向かっていた。


「スズ! 今どういう状況かわかるか⁉」


「町の住人を巻き込んで乱闘になってる! しかもヘルシャフト側が不利みたいだ!」


「これまでと全然違う、なんで急に…」


「多分、僕達がまた追ってくると考えて行動を起こしたんだ!

 これまでにも何度か追いついて、何人かヘルシャフトを逃がしたりしてたから」


「それで町の住人がいなくなる前に仕掛けたって事かよ⁉ シャーマンの風上にも置けねぇな!」


 ウィンドウ・ハートを通してトゥーランドットの様子を見ていたスズは、トゥーランドットが現在いる町で住人を巻き込み、ヘルシャフトに攻撃しているという情報をヨキ達に伝えた。

 スズからその情報を聞いたヨキ達は、自分達が来る前にトゥーランドットが行動を起こしていた事よりも、町の住人を巻き込んでいる事に驚いていた。


 キールに至っては無関係な町の住人を巻き込んでいるトゥーランドットのやり方に憤りを感じていた。

 更にスズはトゥーランドットとヘルシャフトの戦闘の様子を伝え続ける。


「ヘルシャフトからはまだ死人は出てないみたいだけど重傷者が多いみたいだ、あぁ!

 また一人重傷を負った!」


「未だに一人も殺せてない状況でトゥーランドットもかなり苛立ってる筈だ。私は一足先に行く!」


 スズから伝えられる情報から状況を予測し、今の状態が続けばヘルシャフト側だけではなく、町の住人からも犠牲者が出ると考えたラピスは仕舞ってしていた翼を出し、一人だけ先に空を飛んで町の方に向かった。


 ラピスが一人で向かったのを見たキールは、現地にいるヘルシャフトが協力してくれるとは思っておらず、一人だけでトゥーランドットに挑むのは危険すぎると思い隣にいたフィービィーに先に言って加勢するように言うと、フィービィーは先頭を走るヨキ達を抜かしてラピスの後を追いかけた。


「ケイ! もう一度全員にダッシュ・ダッシュをかけてくれ! ペースを上げる!」


「わかった! ダッシュ・ダッシュ!」


 ケイは全員に向かってダッシュ・ダッシュを唱えると、掛けられた全員の走る速度が上がる。

 自分達の走る速度が上がったのを確認したヨキ達は、ペースを上げてトゥーランドットがいる町に急いで向かった。



*****



 炎が燃え広がる町の中、トゥーランドットは何十人といるヘルシャフトを相手に戦っていた。

 周囲には傷ついて倒れているヘルシャフトもいれば、傷つきながらも必死に立ち上がり抵抗するヘルシャフトもいる。

 ヘルシャフト以外にも、元々町に住んでいる住人達が逃げ惑っていたが、トゥーランドットからすれば気にする必要がなかった。


 それよりも優先すべき事はヘルシャフトを殲滅(せんめつ)する事だ。

 この世から全てのヘルシャフトを殲滅してこそ意味がある、トゥーランドットの頭の中はその考えだけで埋め尽くされていた。

 トゥーランドットは目の前で倒れているヘルシャフトにとどめを刺そうと、アーマーリング(氷の礎)を構え、デット・デットを唱えようとする。


 そこに、トゥーランドットに向けて一筋の氷の矢が飛んできた。

 トゥーランドットは動じる事なく氷の矢を(はじ)く。

 トゥーランドットは目線のみを氷の矢が飛んで来た方向に向け、自分に攻撃してきた相手の確認をする。

 そこには木の弓を構え空中に浮かぶラピスの姿があった。


(不意を突いたつもりだったが、容易たやすク防ぐか…)


 トゥーランドットの不意を突いて攻撃を仕掛けたラピスだったが、攻撃を弾かれるだけではなく視線が自分に向けられているのを見て自分の存在に気付かれている事を悟り、次の氷の矢を射る準備をする。


「これ以上貴様の好きにはさせんぞ、トゥーランドット」


「それはこちらのセリフだ。これ以上私の邪魔をするな」


 ラピスはトゥーランドットに向けて氷の矢を射る。

 それに対し、トゥーランドットは自分に向けていられた氷の矢を先程と同じようにアーマーリングで(はじ)き落とす。

 ラピスは氷の矢を何度もいるが、何度もトゥーランドットに弾き落とされるのを見て焦っていた。


(今だに攻撃をはじくだけ、法術を使用するまでもないという事か。

ヨキ達が追い付くまで時間を稼がねば…っ!)


 ヨキ達が来るまでにまだ時間がかかると考えたラピスは、少しでも長く時間を稼ぐ必要があると思い、慎重に、けれども、敵かにトゥーランドットに攻撃を続ける。

 トゥーランドットに対する恐怖心はまだ残っている。

 けれども、今は恐れている場合ではない。

その事を自覚していたラピスは、翼を仕舞い地面に降り立つと、腰の剣を手に取り接近戦に切り替えた。


(落ち着け、焦るな、暗殺者に対抗する術はフォルシュトレッカーの指導をしてきた私が一番わかっている)


 ラピスは剣を大きく振りかざし、トゥーランドットに斬りかかる。

 トゥーランドットは後方に下がり、ラピスの攻撃を躱しアーマーリングの先端を向ける。

 トゥーランドットのその行動を見たラピスは、トゥーランドットが何をしようとしているのかを悟り、自分の足元に力を流し込む。


「デット・デット」


 トゥーランドットは自然な流れでデット・デットを唱える。

 デット・デットがかかる寸前でラピスは木を生やして回避する事に成功したが、ラピスが回避のために生やした木はあっという間に腐り果て、数秒もしない内に倒れ始めた。

 それに気付いたラピスは急いで飛び降り、次のトゥーランドットからの攻撃に備えるべく体勢を立て直す。


 が、トゥーランドットは既にラピスの背後に回っており、アーマーリングをラピスに向ける。

 背後から感じた寒気に反応し、ラピスは素早く背後にいるトゥーランドットに向かって剣を突き刺して牽制するが、剣の刃がトゥーランドットの頬にかすめる程度だった。

 それだけでもトゥーランドットを僅かに怯ませる事ができ、法術から直接攻撃に切り替えさせることに成功した。


「チッ…!」


「逃すか! (一撃必殺を得意とする暗殺者の大半は反撃に弱い。中にはそうでないものもいるが、一度戦闘に持ち込めばチャンスはある!)」


 ラピスはトゥーランドットが僅かに怯んだのを見逃さず、トゥーランドットとの距離を開けずそのまま近距離戦に持ち込む。

 近距離戦に持ち込まれたトゥーランドットは、アーマーリングを着けた方の手を素早く動かし、ラピスの攻撃をさばいていく。


 先程の攻撃以降、一撃もトゥーランドットに与えられないままでありながらも、ラピスは攻撃を繰り返す。

 するとトゥーランドットがラピスの攻撃を受け流し、そのままアーマーリングをラピスの右肩に突き刺した。


 右肩を刺されながらも、ラピスは怯まずトゥーランドットに攻撃を続けるが刺されたせいで動きが鈍り、攻撃を躱され距離を取られてしまった。


「させるか!」


「ヘイル・ヘイル」


 トゥーランドットとの距離が空いてしまったラピスは法術を唱えられる前に低樹木を生やし、低樹木の葉を針のように発射して攻撃するが、トゥーランドットもヘイル・ヘイルで低樹木の葉を打ち落としていく。

 それと同時にトゥーランドットはラピスに向かって走り出した。


 トゥーランドットの行動を見たラピスはトゥーランドットの意図を察し、距離を開ける間もなく突き出されたアーマーリングを剣で受け止めるが、トゥーランドットはそのまま法術を唱え始めた。

 ラピスが避けられないと思ったその時、横からフィービィーが飛び蹴りで割り込んできた。


「どりゃあっ!」


 突然のフィービィーからの奇襲に、トゥーランドットは思わず法術を唱えるのを中断してラピスから離れる。

 トゥーランドットが離れたのを見たラピスは、右肩の痛みと緊張の糸が切れ、右肩を抑えその場に膝を付いた。


「ラピス大丈夫⁉」


「無事ではないが、助かった。お前が来てくれなければ、今頃私は死んでいた」


「そんな縁起でもない事言わないでよ! 今度はアタシが相手する。

キール達ももうすぐ来るから、ラピスは休んでて!」


 そこまで言うとフィービィーは五月雨を構えてトゥーランドットに向かって走り出す。

 フィービィーはあっという間にトゥーランドットとの距離を詰め、攻撃を仕掛けた。

 攻撃を仕掛けられたトゥーランドットはアーマーリングで五月雨を受け止め、目を見開いて驚いていたがフィービィーがもう一つの片割れで追撃して来たため、瞬時に冷静になり攻撃をかわす。


「随分と派手に暴れたみたいだね、今度アアタシが相手したげるよ!」


 そういうとフィービィーはアーマーリングを受け止めている方の五月雨に向かって強く踏み込み、トゥーランドットの体勢を崩そうと試みる。

 そうはさせまいと、トゥーランドットはタイミングを合わせて後方に下がり、逆にフィービィーの体勢を崩し反撃する。


 体勢を崩したフィービィーは片手で体を支え、そのまま逆立ちする形でアーマーリングを着けている方のトゥーランドットの手を蹴り起動を逸らし、素早く体勢を立て直す。

 攻撃を仕掛けては避けられ、避けては攻撃して防がれを繰り返す。


 ラピスは崩れた建物の裏側に隠れ、髪を一本ちぎると右肩の治療をしたが、アーマーリングで直接攻撃されたせいか完全には治らず、痛みも残ったままだった。

 そこへ法術を唱えるケイの声が聞こえて来た。


「ウォーター・ウォーター!」


 町に着いたケイは燃え広がる炎をウォーター・ウォーターで消し止めて行き、被害が広がるのを防ぐ。

 炎が消火されていくのを見たラピスは、ようやく仲間達が追い付いたのだと悟り、右肩を抑えながらヨキ達に自分の居場所を教える。


「皆、私はここだ!」


「いた! あそこの物陰、ラピスがいる!」


「ラピスさん! よかった、生きてる!」


 ラピスの姿を見たヨキ達は急いで駆け寄り、状況を確認する。


「ラピスさん、右かたを見せて下さい。手当てをしますから」


「いや、傷はもう塞いである。氷の礎である奴の武器に刺されたせいか、痛みがまだ残ってはいるが…」


「ラピス、オイラ達よりも先にフィービィーが来た筈だ。フィービィーは今どこに?」


「フィービィーはトゥーランドットと戦っている内にここから移動した。

 方向からして、恐らく北方面だ」


 ラピスがフィービィーの移動した方向を伝えると、キールが樹の古文書を使って町の全体図を出し、自分達の居場所を確認してフィービィーとトゥーランドットの現在地を確認する。

 フィービィーがいる可能性があるのは、町の丘のようだ。


「フィービィーは町の丘に移動したみたいだ。多分被害を抑えるためにそこまで誘導したんだろう」


「つまり、マリもそこにいるんだね?」


「間違いない。急いで町の丘に向かうぞ!」


 フィービィーとトゥーランドットの居場所を確認したヨキ達は急いで町の丘に向かおうとしたが、ケイは周囲とヨキ達に視線を向け困惑していた。

 その様子に気付いたヒバリは、ケイがあちこちに倒れているヘルシャフトや町の住人達を頬っておけないのだと悟ると、ニヤトに声を掛けた。


「ニヤト、すまぬが町の人々やヘルシャフト達の救助を頼めぬか?」


「町の人らは兎も角、なんでヘルシャフトもなんや⁇」


「そうせぬとケイが動こうとしないでごじゃる。

 今も辺りを見渡して、フィービィー殿の救援に向かうべきか救助が先かで立ち往生しているでごじゃるよ」


 そう言いながらツバメは困惑するケイを指さしながらニヤトに説明する。

 今もケイは辺りに倒れるヘルシャフト達や町の住人達を見て今にもそちらに向かいそうになりながらも、町の丘の方を見てフィービィーの安否を心配する素振りを見せていた。

 ヨキ達もそんなケイの様子に気付き、辺りの様子を確認した。


「確かにこのありさまじゃ真面な治療も救助活動もできないわ。どうするのキール?」


「二手に分かれるぞ! ラピス達ウィアグラウツはここに残って救助活動に専念しろ!」


「リース、お前もここに残って町の人達の救助に専念してくれ」


「はい。兄さん達も気を付けて下さい」


「ここはワイらにまかして、お前らは早う町外れの丘に向かうんや!」


「ありがとうニヤト! 怪我人の治療をするならこれ使ってくれ!」


 ケイは治療道具を入れている鞄をニヤトに渡すと、ヨキ達と共に町の丘に向かった。



*****



 場所を町の丘に移動したフィービィーは傷だらけになりながらトゥーランドットとの戦闘を続けていたが、命を掛けた攻防を繰り返していたため通常より体力の消耗が激しく、フィービィーにしては珍しく息切れし始めていた。

 それはトゥーランドットも同じであり、帽子とマフラーのせいもあるが表情は変わらずとも息が上がっていた。


「はぁ、はぁ、だいぶ息、上がってきたみたいだね?」


「これしきの事、ハンデにもならん」


(成程、息が上がった程度じゃ体力に支障はないって事か)


 息を切らしながらも弱った姿を見せないトゥーランドットに対し、五月雨を構え直し警戒心を高めるフィービィー。

 その刹那、トゥーランドットが一気に距離を詰めフィービィーに襲い掛かり、アーマーリングの先端が海色の瞳に迫る。


 警戒心を高めていたフィービィーは瞬時に反応して五月雨で防御し、片足でトゥーランドットの腹部を強く蹴り、そのまま蹴り飛ばしてトゥーランドットに攻撃を仕掛ける。

 蹴とばされたトゥーランドットは素早く体勢を立て直すとアーマーリングをフィービィーに向け、アイシクル・アイシクルと唱えると数本の氷柱(つらら)が出現しフィービィーに飛んでいく。


 氷柱が自分に向かって飛んできているのを見たフィービィーはすぐに立ち止まる。

 飛んできた氷柱はフィービィーの足元に突き刺さり、フィービィー本人に当たる事はなかったため安心したが、そこへトゥーランドットが予想もしない攻撃を仕掛けた。


「フローズ・フローズ」


「えっ! 嘘でしょ⁉」


 トゥーランドットがフローズ・フローズと唱えると、フィービィーの足元に突き刺さっている氷柱を通して氷が広がって行き、あっという間にフィービィーの足を凍らせてしまった。


 自分の足が凍ってしまったのを見たフィービィーは驚きながらも氷を破壊しようと五月雨で攻撃するが、氷が削れてもすぐに再生してしまい、氷を破壊し切れず焦るフィービィー。

 フィービィーが氷を破壊する事に夢中になっている隙に、トゥーランドットはデット・デットを唱えようとする。


「デット……」


「「スマッシュ・スマッシュ!」」


 トゥーランドットがデット・デットを唱えかけた瞬間、風と水の衝撃波がトゥーランドットに迫り、トゥーランドットはデット・デットを唱えるのを中断してベール・ベールを唱え風と水の衝撃波を防ぐ。

 風と水の衝撃波が飛んで来た方向には、町の住民達とヘルシャフト達をラピス達に任せ、町の丘に赴いたヨキ達がいた。


 フィービィーの足が凍っている事に気付いたディモルフォセカはトーチ(炎の礎)を振るい、トーチの炎をフィービィーの足の氷に巻き付けホーティット・ホーティットと唱えると、トーチの炎が輝き、フィービィーの足の氷を溶かす。

 氷が溶けたのを見たフィービィーは、自分の足が問題なく動くか確認する。


「ちゃんと足が動く。ありがとうディルカ!」


 自分の足が動くのを確認したフィービィーはそのままトゥーランドットに向かって走り出し、再度攻撃を仕掛ける。

 フィービィーとトゥーランドットが戦っている姿を見たヨキ達は、二人の姿を見比べてその差を思い知らされる。


「フィービィーが傷だらけなのに対してトゥーランドットは無傷って」


「フィービィーだってそれなりに強い筈なのに、どんだけ強いんだよ⁉」


「そんな事より、追いついたのは良いけどどうやって止めるの⁉

 このままじゃマリもフィービィーさんも大怪我しちゃうよ!」


「落ち着けヨキ! このまま突っ込んでいっても返り討ちに合うだけだぞ!」


 フィービィーとトゥーランドットの戦う姿を見たヨキは、二人を止めようと今にも飛び出しそうになるが、バンに腕を掴まれ足止めされていた。

 だが、ヨキが言うようにこのまま戦い続けていればフィービィーかトゥーランドットのどちらかが重傷を負う危険があった。


 フィービィーが重傷を負えば素直に治療を受けてくれるだろうが、その僅かな隙にトゥーランドットに逃げられる危険があり、仮にトゥーランドットに重傷を負わせる事ができたとしても素直に治療は置けてはくれず死ぬまで抵抗し続けるだろう。


「お前ら、アイツの法術を封じる事は出来るか?」


 ヨキ達がどうやってトゥーランドットを止めるかで話していると、ヒエンがヨキ達にトゥーランドットの法術を封じる事はできるかどうかを尋ねてきた。

 法術を封印できるかどうかを聞かれ、困惑しながらもヒエンの問いにキールが答えた。


「スピリットシャーマンの力そのものを封印すればできなくもないが、何か問題があるんだな?」


「デット・デット。あの法術をなんとかしない限り捕まえてもこっちが危険だ」


「僕達も何度か近付いてつかまえようとしたけど、一番やばい法術のせいでつかまえられなくて、結局にげられてばかりだったんだ」


 デット・デットが危険すぎてトゥーランドットを捕まえる事ができないと、レイアは悔しそうにその事を話した。

 何度もトゥーランドットを追いかけてきたヒエンとレイアの二人だからこそわかる、デット・デットの危険性。


 間髪入れずに攻撃を繰り返す事で使わせないようにしていたが、デット・デットを完全に封じない限り自分達が危険だと忠告され、ヨキ達は下手に動く事も出来ない状況になってしまった。

 ケイがフィービィーと戦い続けているトゥーランドットを悔しそうに見ていると、突然ケイの脳裏に氷でできた迷宮のような光景が浮かんできた。


(なんだこれ? 一体、何が起きたっていうんだ?)


 目の前の光景と脳裏に浮かぶ光景、二つの光景に困惑するケイは、氷の迷宮の最深部にある牢獄を見つけた。

 その牢獄の中には、氷の鎖を体中に巻き付けられた状態で眠る、マリの姿があった。

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― 新着の感想 ―
[一言]  こんにちは、mystery様。御作を読みました。  トゥーランドットの正体がマリちゃんと判明してから怒涛の展開でしたね。  シュタインボックがリルを虜にしたり、ラピスとフィービーの苦戦とい…
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