第34話 十三番目のフォルシュトレッカー
二人のフォルシュトレッカー、ヴァーゲとシュッツェの襲撃にあった時に、ヴァーゲの能力【電撃】をヨキは雷と見間違えた事により、ヨキは雷嫌いである事がバレてしまった。
フォルシュトレッカーにばれた以上、このままではいけない。
そこでディモルフォセカのトリック・トリックによる、ヨキの雷嫌いを克服する特訓が始まった。
「それじゃあ行くわよ、トリック・トリック!」
ディモルフォセカはトリック・トリックで落雷の幻影を作り上げ、ヨキの目の前に落雷の幻影を落とす。
幻影を得意とするファイヤーファントムにとって、落雷の幻影を作り出す事に造作もない事のようだ。
「凄いな、幻影とはいえ本物の迫力みたいだ!」
「当たり前だ。ファイヤーファントムは幻影を自由自在に操るスピリットシャーマンだ。
その幻影は想像した姿になり、音さえ完全に再現する事ができる。
その中には確か別属性の幻影を出すイリュージョン・イリュージョンや自分の容姿を別の姿に見せるメイジング・メイジングっていう法術があった筈だ」
「幻術の類はどれも高度な物ばかりなのに、ディルカさんの一族はそれだけの事ができてしまうんですね…」
キールからファイヤーファントムの特徴を聞かされたリースは、高度な技を簡単に使役するファイヤーファントムに関心を抱く。
仲間達も音さえ再現するディモルフォセカの幻影に感心している中、バンがヨキの異変に気付いた。
「なぁ、さっきから思ってたんだけど…。
ヨキの奴、さっきから動いてないような気がするんだけど気のせいか?」
「「「えっ?」」」
バンの証言を聞いた仲間達は、一斉にヨキの方に視線を向ける。
目の前で幻影の落雷を落としたディモルフォセカも気付いたらしく、ヨキの様子を確認しているとある事が判明した。
「大変、気絶してるわ!」
「嘘だろ⁉ 今の小さな子供が一瞬驚く程度だろう⁉」
「気絶するぐらい雷が苦手だったんだな…」
「おーい、大丈夫かヨキ~?」
たった一度の落雷で気絶してしまったヨキを見た仲間達は、信じられないといった様子でヨキの周りに集まり、介護をし始めた。
ケイに至っては分かり切っていたため、何処から取り出したのか花のヘアピンを取り出してヨキの頭に着け始めた。
「そんなに強い落雷の幻影を作ったつもりはないんだけど…」
「なんや、予想以上に重傷みたいやな」
「はぁ、ところでお前ら。確かリンク・リンクを発動できるんだったな?
相方は誰なんだ?」
キールはリンク・リンクを使う事が出来るケイとディモルフォセカが、誰とリンク・リンクを使う事ができるのかを確認した。
ケイはヒバリ、ディモルフォセカはカトレアと答えると、キールはヒバリをケイの、カトレアをディモルフォセカのアトラースと呼んだ。
アトラースの事は聖痕を持つスピリットシャーマンを支える、頼れる相棒と言う事になっているそうだ。
「とりあえず、こっちが重傷だな」
「次はもう少し迫力のない幻影にしてみるわ」
「この様子だと静電気から始めた方か良いかもしれないわね」
「こりゃあ先が長くなりそうだなぁ」
たった一度の落雷で気絶してしまったヨキを見たキールは、ヨキが雷を克服するのに相当な時間がかかると思い、深いため息をついた。
*****
ディモルフォセカによるヨキの雷嫌いを克服するための特訓が始まってから数日が経ったが、いまだにヨキの雷嫌いは治らないでいた。
幻影以外に何かいい方法はないかとキール達が考えていると、ケイが手に輪ゴムを持ち、悪戯を仕掛けようと静かにバンの背後に忍び寄る。
腰まで伸ばした髪に触れたその時、バンは目を見開き、振り返ってケイを突き飛ばした。
「触るな!」
バンは鋭い口調でそう言うと、嫌そうに一括りにまとめた長い髪を自分の前に垂らす。
その様子はいつもの明るいバンではなかった。
そんなバンを見たヨキ達はどうしたのかと心配になったその時、ヨキの左手に激痛が走った。
「ヨキ⁉ どうしたんだ⁉」
「左手がいたむんですか⁉ びょういんに行きましょうか⁉」
「チゲーよ馬鹿。それはヨキがバンの記憶を見る前触れだよ。前にも話したろ?」
ケイはヨキと再会した時にヨキとバンの左手に傷跡があったのを見て驚いたが、二人から詳しい事を聞いたため、互いの記憶を見る事ができる事も知っていた。
初めてその光景を目の当たりにしたが、左手を抑えて苦しんでいる姿に困惑していた。
その瞬間、ヨキの意識はバンの記憶の中に入って行った。
*****
《ここは…バンの記憶の中?》
左手の痛みが僅かに和らぎ、目を開けるとガナドール会場のある街にあったインバシオンの特訓施設と似た作りの場所にいたため、自分がバンの記憶の中にいる事に気付いたヨキ。
《ここって、もしかしてインバシオンの秘密基地?
ガナドール会場の街以外にも特訓施設以外の施設があったなんて、それだけ大きな組織だったのかな?》
すると後ろの方から幼い子供の声が聞こええきた。
振り返ると、そこには肩まで長く伸ばした髪を知らない大人に掴まれ泣きわめく、幼いバンがいた。
そこにはリースの姿はなく、ヨキは周りを確認したがどこにもリースの姿は見当たらない。
《何しようとしてるんですか? やめてあげて下さい!》
ヨキはバンの記憶の中である事も忘れ、幼いバンを助けようと飛び出したが、そのまま記憶は途絶え、現実世界に戻った。
*****
現実世界に戻ったヨキはすぐバンの方を見た。
バンはまだ一括りにまとめた髪を前に垂らしたままの状態でいる。
(あれは、バンとリース君がインバシオンに入った頃の記憶かな?
…一体、あの時のバンに何があったんだろう)
ヨキが先程まで見ていたバンの記憶について考えていたその時、ついさっきまで出かけていたフィービィーが新聞紙を手に持ったまま、大慌てで部屋に入ってきた。
「皆、大変大変! 大変よ!」
「どうしたんだよフィービィー。新聞持ったままそんなに慌てて?」
「キール! 緊急事態発生してるの! 兎に角これ見てよこれこれ!」
慌てるフィービィーから新聞紙を受け取ったキールは、フィービィーに指名された記事を見た。
するとキールは目を見開き、食い入るように新聞を読み始めた。
様子からして、新聞に載っている記事の内容に驚いているらしい。
何が書かれているのかと思ったヨキ達は、キールの見ている新聞を覗き込むと、信じがたい事が記されていた。
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シャンテ国第四騎士団、全員死亡。
変わり果てた姿となって発見される。
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それを見たヨキ達は目を見開いて驚いた。
普通なら騎士が全員殺されるという出来事があったのだからそれだけでも信じがたい事なのだが、これまで幾多もの修羅場を潜り抜けて来たヨキ達は普通に犯人が誰なのか想像がついた。
「キール君、これってもしかして…」
「否、もしかしなくても間違いねぇだろ? 犯人はアイツらだな」
「フォルシュトレッカー。あの人達ぐらいですよね、騎士団を全滅させる事ができるのって」
「それ以前に、今セッシャ達がいる国でこのような惨い事件が起きていたとは…」
記事の内容を見たヨキ達はすぐにそう判断できた。
現在自分達がいる国で惨い事件が起きていた事にも驚きはしたが、フォルシュトレッカー達に幾度となく襲われたのだから、間違いないだろうとヨキ達は確信した。
そこでヨキ達は、事件の起こった街に実際に行く事にした。
*****
被害者達の状況さえわかれば、何番目のフォルシュトレッカーの仕業なのか特定する事ができ、万が一自分達を襲撃して来たとしても集めた情報をもとに対策を考える事ができる。
実際に事件が起きた街に着くと、街は既に騒然としており、事件解決と犯人確保のために赴いたのであろうシャンテ国の騎士団が町の住人に聞き込みをしていた。
「凄い騒ぎになってるな」
「この様子だと、かなり惨い方法で殺されたみたいだな」
「どうしてそうなるの?」
街の入り口で騎士団の様子を見たキールは、街にいたシャンテ国の第四騎士団がかなり惨い方法で殺されたのではないかと推測した。
キールの推測を聞いたフィービィーは、何故そのように推測する事ができるのかという疑問を問うと、その疑問に答えたのはカトレアだった。
「騎士団全員が全滅したのもあるだろうけど、だからと言ってこの人数、どう見ても百人は超えてるわ。
それに街に入る時の検問も何度も何度も身体検査をして、不審物がないか確認してたのを考えると、新聞にも載せれないような状態で発見されたと考えるべきだわ」
「お陰でラピスとラヴァーズの事がバレないかヒヤヒヤしたよな」
「礎と二人にメイジング・メイジングを掛けて正解だったわね」
シャンテ国はこれまでヨキ達が訪れた村や町、ヘルシャフトに占拠された村や町を放置している国とは違い、ヘルシャフトに抵抗している。
占拠された村や町の奪還を何度も試みる程だ。
そのためヘルシャフトとは全面的に敵対しており、ウィアグラウツとは言えラピスとラヴァーズの特徴的な白い髪を見れば、ヘルシャフトと判断して問答無用で捕まえようとしてくるに違いないと考えた。
更に聖痕を持つスピリットシャーマン以外の人物には触れる事ができない礎は、武器に姿を変えている事もあり、礎を取り上げられる危険がある。
ディモルフォセカのメイジング・メイジングで礎を認識できないように、ラピスとラヴァーズの髪色を別の色に見えるようにしていたのだ。
「とりあえず、このまま事件現場に行ってみよう」
「あぁ、実際に現場を見てみない事にはわからない。
もしかすると、何かしら手掛かりが残っている可能性もある以上、行ってみる価値はある筈だ」
「近くに住む人達からも情報を聞いてみましょう」
事件現場で情報を集めている内に、犠牲となった騎士団は糸で縫い合わされたかのような、想像をはるかに超える惨い状況で発見されたそうだ。
その情報を入手したヨキ達は、その内容に身の毛がよだった。
被害者同士の体が縫物のように縫い合わされているという、まるで怪異現象のような殺され方であり、これでは新聞に載せられる筈もない。
集めた情報を整理した所で、リースはラピスに何番目のフォルシュトレッカーの仕業なのかを尋ねた。
するとラピスは全員を驚かせる言葉を口にした。
「……解らない。こんな事ができるものはフォルシュトレッカーにはいない」
それを聞いたヨキ達は驚いた。
こんな事ができるのはフォルシュトレッカーだけの筈なのに、その存在を知っているラピスですら知らないとなればとんでもない事になる。
それでもこんなにも残酷な事ができるのは他にはいない。
するとスズがある仮説をヨキ達の前で言った。
「なぁ、もしかして増えたんじゃないか? 人数が」
確かに、スズが言った通りならば納得がいく。
新たに人数が増えたのならラピスが知らないのは仕方がないが、元々ヘルシャフトは新たな戦力として自他共に認める天才であるカトレアを狙っていた。
そのカトレアは今もヨキ達と共にいるため、カトレアを諦め別の誰かを戦力として選んだという事になる。
兎に角新たに人数が増えた今、一刻も早く炎の古文書を持っているヒエンとレイアを見つけ出し、マリの事を聞きださなくてはならない。
スズは以前拾ったヒエンのクォレルを手に取り、ウィンドウ・ハートで居場所を探し始め、時間はかかったが、漸く見つける事ができた。
ヨキ達は急いで街を出て走り出した。
ヒエンとレイアの居場所はとても遠く、追い付くのには時間がかかる。
走り続けても追い付くのには早くて五刻はかかる距離だったが、それでも走り続けるほか追い付く方法はない。
ヨキ達は一度も立ち止まる事なく走り続けた。
走り出してもう五重時が経つだろうか、既にヨキ達は息切れが激しく、体力があるキールでさえ息切れが激しい。
その疲れをリルやラヴァーズの羽根の力でごまかしながら走り続けていた。
そんな中、フィービィーは唯一息切れもせずに走り続ける事ができていた。
「フィービィー、貴方どうしてそんなに早く走れるの?」
リルは異常なまでに速く走る事ができるフィービィーを不思議に思い、フィービィーに聞いた。
「わかんない。多分昔からこうなんだと思うよ?」
軽い口調で言われても、とリルは心の中で呟いた。
するとその時、どこからともなくヨキ達の足元に無数の手裏剣が飛んできた。
その事に気付いたディモルフォセカはヨキ達の目の前に立ち、ベール・ベールを唱えた。
ディモルフォセカのベール・ベールによって飛んできた手裏剣は全て地面に落ち、ディモルフォセカはヨキ達の安否を確認した。
「皆、大丈夫⁉」
「はい! それよりもこれ、なんですか?」
「ラヴァーズ! そんな危ない物に触ろうとしちゃダメ! 怪我しちゃうじゃない」
ラヴァーズは突然飛んできた手裏剣に驚きながらも興味を示し、手裏剣に触ろうとしたが、危険だと主張するカトレアに怒られて触る事はできなかった。
ディモルフォセカのベール・ベールで弾き落とされた手裏剣を見たケイは、ヒバリに声を掛けて手裏剣に関する事を確認した。
「なぁヒバリ、これってお前がよく使ってる手裏剣だよな? 形はちょっと違うけど…」
「キザミの里特有の形ではないでごじゃるな。これは、キザミの里以外の物の仕業でごじゃる」
「よく俺の手裏剣を止める事ができたな」
突如聞こえてきた少年の声にヨキ達は動揺したが、聞き覚えのあるケイ達は声が聞こえた方を見た。
そこには黒ずくめの少年少女達が立っていた。
「お前は確か…クレープス⁉ それに、ユングフラウに……後は誰だ?」
クレープスとユングフウラまで走っていたが、あとは見覚えのない少年が二人程立っていた。
その二人はヨキ達が知っていた。
実際にヨキ達はその二人に襲われたため、印象強く記憶に残っている。
「スコルピオンにシュタインボックまでいやがる、こりゃまずいな」
二人がいる事に危険を感じたキールはすぐに身構えた。
バンとラピスはシュタインボックの異常性を嫌という程自覚しており、リースを庇う様にしてリースの前に立ち、臨戦態勢になる。
その後からヨキ達もバンとラピス同様に臨戦態勢になった。
「お前達、どういうつもりで我々の目の前に現れた? 任務とやらで我々を殺しに来たのか?」
「任務? それは違うわ。私達は自らの意思で貴方達を殺しに来たの」
冷たい眼差しでそう言ったユングフラウの言葉には憎悪が籠っていた。
それを聞いたシュタインボックは訂正するかのようにしてユングフラウに言った。
「オイオイ待てよ、桜色の小鳥ちゃんは殺すなよ?
俺桜色の小鳥ちゃんが凄く欲しいんだからさ」
「アンタ本当にわかって無いのね。
様子からしてまだ知られていないみたいだけど、全員確実に殺すのよ」
リルは殺さないようにと遠回しに言うシュタインボックに対し、ユングフラウは呆れながらも、確実にヨキ達全員を殺すと戦前する。
二人がそんな話をしている中、ケイ達はシュタインボックの言っている桜色の小鳥とはどういう事なのかわからず、なんの事を言っているのかヒソヒソと話していた。
そこでケイはヨキにどういう事なのかを聞いた。
「ヨキ、お前一応シュタインボックって奴と面識あるんだろう?
アイツの言う桜色の小鳥ってなんの事かわかるか?」
「リルさんの事だよ。物凄く嫌な事考えてるみたいだけど」
「それは嫌だな(だけどそれは仕方がない事なんだよ、ヨキ)」
それを聞いたケイは容易に想像できたが、仕方がないと心の中でそう思った。
ケイは他人であってもその相手の悲しみや絶望を感じ取る事ができてしまっている、ヨキ達では気付く事ができない事をただ一人気付く事ができてしまうため、ヨキ達は気付く事が出来ないのだろう。
臨戦態勢を解かず、ラピスはクレープス達を睨みつけるようにして何をしに来たのかを改めて聞いた。
「もう一度お前達に問う。何をしに我々の目の前に現れた」
「まぁね、今回は貴方達を殺しに来たついでに新たな同胞を紹介しておこうと思ってね」
「新たな同胞……だと?」
それを聞いたラピスは表情こそ変わっていないものの、内面では驚いていた。
やはりスズの言う通り、フォルシュトレッカーの人数が増えたらしく、同胞と聞いたヨキ達はその意味がどういうものなのか分からず、混乱して臨戦態勢を崩してしまっていた。
そんなヨキ達の様子を見ていたディモルフォセカがわかりやすいように説明した。
「同胞って言うのは同じ目的を持つもの、つまり仲間って事よ」
仲間と聞いたヨキ達はすぐに理解したが、新たに敵が増えたとなると納得している暇などない。
その事を思い出すと再び臨戦態勢に入った。
「紹介しよう。十三番目の星座、フォルシュトレッカー・リラだ」
クレープスがそう言うと、後ろの方から縫い針のようなクナイを手に持つ珊瑚色の瞳とその髪を長く伸ばした黒いノースリーブワンピースの少女が現れた。
その少女こそが十三番目のフォルシュトレッカー、リラだった。
リラは笑顔でヨキ達の前に現れたが、その笑顔は、どこか不気味な部分があった。
するとリラの持つクナイの形を見たリルは、先程までいた街で集めていた情報の事を思い出した。
(あの武器、縫い針みたいな形……まさか、あの事件を起こした犯人は…!)
その事にすぐ気付いたリルはリラに問いただした。
「シャンテ国の騎士団の人達を殺したのは貴女なの⁉」
ヨキ達は突然のリルの行動に驚いたが、リルの質問内容を聞いてハッとした。
リラの持つクナイは縫い針によく似ている、それを見たヨキ達もすぐ理解できた。
そんなヨキ達の様子を見ていたリラは楽しそうな口調で言った。
「そうだよ。アイツら、リラ達の事嗅ぎ回ってたらしくてさ、ウザイから殺してやったの♪」
楽しげな口調で言うリラを見たラピス、フィービィー以外全員が身震いを起こした。
ヨキ達はフォルシュトレッカーがこれ程までに残酷なのだと改めて思い知らされた。
そんな中、リラの卑劣なセリフを聞いたニヤトは小刻みに震えながら、クレープス達にある事を聞いた。
「なんで、なんでそんな酷い事が平気で出来るんや⁉ なんで嫌やて言わへんのや⁉」
「なんで? そんなの決まっている。この世界は狂っている。
平穏を望む者達を拒み、見捨てているのだからな」
「だからこそ主をはじめとするヘルシャフトが世界を正しき道に導かねばならない」
自分達のしている事は正しいと思い、ヘルシャフトにとって脅威、邪魔になる物を殺す事は当たり前だというように話すスコルピオンとクレープスの言葉に、ヨキ達は理解できずただ混乱するしかなかった。
ラピスには心当たりがあるのか、一人混乱する事なく鞘から剣を抜いて構える。
「つまり主達が道標になって俺らがそれを守る守護者って訳♪」
「その道導を壊そうとする者は、誰であろうと許しはしない」
ユングフラウがそう言った後、クレープス達は自分達の愛用の武器を手に取り、臨戦態勢に入る。
それからすぐにさっきまで感じ取る事ができなかった殺気が感じた。
その殺気を感じ取ったヨキ達は顔をしかめ、お互いに睨み始めた。
そしてケイが攻撃に出る事によって、激戦が始まったのであった。




