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うっっわゴーレムメンド

気付けば荒野を抜け、草原を歩いていた。


俺は途中で疲れてゴーレムに乗っている。



草原を進んでいると綺麗な一本角を生やした狼が5〜6頭現れる。


狼…え?その角で突いてくるの?

そう思いながら俺はゴーレムに俺を守る様に指示し、ゴーレムから降りる。


俺は地に手を付け、念じる。

(ゴーレム…ゴーレム…ゴーレム…)

すると雑草を苔の様に肩や頭から生やしたゴーレムが地面から這い上がる様に現れる。


俺はその土でできたゴーレムに命じる。

「狼を殺せ」

その命令と共に土のゴーレムは狼へと走り出す。


狼は少し怯えているが、土のゴーレムはそんなのお構いなしに祈る様に手を組み、その組んだ手を狼へと振り下ろす。


1頭の狼が俺へと突進してくるが、先程荒野で作ったゴーレムが腹でその角を受け止める。

角はゴーレムの腹に刺さったが、ゴーレムは怯む事なく両手を使い、狼のお腹を挟む様に押さえる。

すると狼のお腹が潰れたかの如く「パンッ!」という綺麗な音が響き渡ると同時にゴーレムは狼を引き抜き遠くへと投げつける。


土でできたゴーレムは指示通りに狼を腕だけで攻撃している。


やがて土のゴーレムはボロボロになり、狼は全滅する。


空はオレンジ色に染まっていた。


野宿…?

そう思いながらも地面に手を当て、ゴーレムを1体作り、土のゴーレム2体に薪集めに行かせた。

薪集めしたまま帰ってこないかと怖くなったので個数を決めた。


狼をどうしようかと思う。

多分ゴーレムにやらせても捌けないだろうな。まず調理器具無い。

一応知識は浅はかながらある。しかしながら食える内臓と食えない内臓の記憶は薄いから筋肉だけにしとくべきだろうが…

調理器具があったとしても俺のメンタルじゃ捌けないだろうな。

俺は地面に手を当て、ゴーレムを作る。

「木を取って来い」

その命令と共に土のゴーレムは動き出し、何処かへと歩き出す。


暫くして二体のゴーレムが帰ってくる。

俺はそのゴーレム達に1箇所に薪を置く様に指示を出した。


できるかな…

俺はゴーレムの全体像を思い浮かべる。

見た目は騎士風にするか…ただ俺の想像力じゃ多分不恰好になるんじゃないかな。小説や漫画だと大抵はそうだ。

記憶から持ってくるにしても甲冑は全体像の記憶が無い。


俺は朧げながらも必死に想像する。

俺はイメージが固まると同時に地面に手を当て、ゴーレムを作る。

そのゴーレムは指が4本程のゴーレムで、甲冑を着てはいるが、動く度に体が崩れ、土が散りの様に舞っていた。


俺はそのゴーレムに命令を出す。

「薪に火を付けろ」

俺の知ってるゴーレムは大雑把な命令じゃ動けない。だが俺のゴーレムは大雑把ながらも動いていたが…こいつどうだ…?正直俺の語彙力的にこれ以上は難しい。


甲冑を着たゴーレムは薪を手に取り、どうすればという感じで頭が溶ける様に崩れ始めていた。


あぁ…終わった


俺は命令を出し直す。

「薪で別の薪を掘る様にして火を付けろ」

その命令により平静を取り戻したかの如く甲冑を着たゴーレムは薪で薪を掘るかの如く試みる。


薪の火が付くと同時に木を取りに行っていたゴーレムが戻ってくる。

その手には1本の木が抱えられていた。

「下ろせ」

その命令と共にゴーレムは木を離す。


俺はゴーレムの取ってきた木を見ながら想像する。

甲冑を着たゴーレム…甲冑…甲冑…

俺は木に手を付き

(甲冑…甲冑…甲冑)

そう念じた。

それに応えるかの如く、木は甲冑を着た騎士の様な姿となる。

その腰には鞘があり、そこには剣が納められていた。

俺は木のゴーレムへと命令をだす。

「そこの狼の脚を取れ」

その命令と共に動き出す木のゴーレム。

その動きは凄まじく速かった。


一瞬にして狼は皆脚を切断される。


俺は木のゴーレムへと命令を出す。

「狼の脚の皮を剥いでそこの枝に刺せ」

その命令により動く木のゴーレム。

木のゴーレムは乱雑ながらも剣で皮を剥ぎ、木へと刺す。

その肉が刺された枝は乱雑に地面へと置かれる。


うわ〜ゴーレムメンド…いやこれネクロマンサーの能力か…うわメンド

そう思いながらも枝に刺された肉に付いた土を払い、火へと近付ける。


良い感じに焼き目が付いた所で俺はそれを口へと運ぶ。

正直食べたくない。それは誰でもそうだ。

一度地に落ちた食べ物を誰が食べたいと思う?

ここには水が無い…その為洗う事はできない。

無慈悲にも腹が鳴る。


俺は空腹に抗えず、その肉と化した狼の脚を全て食べた。


木のゴーレムに膝枕をしてもらい、他のゴーレムに警戒を任せ眠りにつく。

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