7.対魔法戦と到着
今日は電車が運休で家に帰るのが遅くなってしまって、投稿も遅れました……
すいません(。>﹏<。)
3日目────
リョータは珍しく朝早くに起きた。
「ルリ・ルル!見張りお疲れ様」
「あ、リョータ!おはよう!今日は早いのね!」
「おはよう……ございます」
(ルリはいつも通りで、ルルは若干今の生活に慣れてきたみたいだな…)
「2人とも疲れてないか?」
「「大丈夫よ(です)」」
「そっか、それならいいんだ。疲れたら言ってくれよ?」
「分かってるって」
「はい」
リョータの心配は伝わったようで、2人とも真面目に答えてくた。
「少し剣を振って、水浴びしてくるよ」
「分かったわ」
そう言うとリョータは川に沿って来た道を少し戻った。
10分後────
「よし、アップはこれくらいでいいかな」
俺は素振りをやめて気を引き締めた。
フゥ────────
(よし!)
「時雨流剣術 叢雨」
掛け声とともに目の前の木が2本倒れた。
「ま、マジか……やったぁぁ」
俺は嬉しくて叫んでしまった。
「やっと、12連撃できた!よし!」
(いかんいかん、心は無に……)
「時雨流剣術 篠突く雨」
今度は、目の前の木が 10本程なくなっていた。
「へ?」
俺は驚いた。
「こんなに威力上がったのか?切れるんじゃなく、消滅するなんて」
(そんなに、戦闘してないのに……成長しすぎじゃないか?)
そう思いつつ、最後に3本ずつ打っておいた。
──────────────────────
「ただいま」
「おかえりリョータ!あと、おはよう」
「おかえり〜」
「おかえり……」
「おう!ミヅキもおはよう」
挨拶を済ませると、4人はすぐに朝食をとった。
「ふぅ……ダイア・ウルフの肉も飽きたけど、今日で一旦終わりだね」
「そうだな、今日のうちに着く予定だしな」
「いつ出発するの?」
「30分後はどうだい?」
「そうしてくれると助かるわ」
「で、では……水浴び…行って来ます………」
「うん」
「2人とも覗かないでよね?」
「「もちろんです」」
リョータとミヅキは、普段とは違うルリの雰囲気に一歩後ずさった。
ルリとルルは水浴びへ向かった。
「女子って怖いな」
「ほんとだな」
30分後────
「ただいま~!!」
「た、ただいま」
「「おかえり」」
ルリとルルが戻って来た。
「よし、じゃあ出発するか!」
「だな」
4人はバトランティアに向けて出発した。
3時間後────
ズシャ────
「モンスターとの遭遇はこれで3回か」
「昨日といい妙ね?」
「あぁ、あまりにもモンスターと遭遇しなさすぎだな」
「ちょっと警戒しといた方がいいかもな」
「大丈夫だって!何も出ないわよ!モンスターは出ない方がいいに決まってるわ!さぁ、しゅっぱーつ!!」
(なんか、フラグを立てた気がする……気のせいだよな?な?)
リョータは苦笑いをした。
40分後────
Kiiiiii────
「「「「 な、なに(なんだ)?! 」」」」
4人は声の聞こえた右の方を見た。
「おい、マジかよ!もうすぐで林を抜けるって時に…」
「あ、アレって ゴブリンウィザード……よね?」
「どうやらそうみたいだな」
「しかも、3体……」
リョータはゴブリンウィザードについて思い出していた。
──ゴブリンウィザード───────────
D級モンスター
ゴブリン種の中で3番目に危険とされている
魔法を使う
どの属性の魔法を使うかは杖についている水晶の色で分かる
3体編成で動くことが多い
ゴブリンキングと一緒でない場合、プライドが高いため、3体の他に味方はいない
──────────────────────
「水晶が赤と青が2体だ!火・水属性の魔法を使うぞ!」
「分かった!ルリとルルは下がってて」
「「はい」」
リョータとミヅキは2人に攻撃しようとするサイド2匹をそれぞれ攻撃しようと地面を蹴った。
《リョータ側》
「焼き尽くせ!三日月!」
詠唱を終えたゴブリンウィザードは、リョータに照準を変えた。
「Kiiiiii」
杖からは、『氷の飛礫』 が放たれた。
「そのぐらいじゃ効かないぜ」
そう言ってリョータは正面から飛び込んだ。
氷の飛礫はリョータに命中する前に黒炎に溶かされていく。
「死ねぇぇぇ」
リョータは、ゴブリンウィザードの前に来ると勢いを殺さないまま突っ込んだ。
「Kiiiiii」
ゴブリンウィザードの腹を貫くと、リョータは足でブレーキをかけた。
「死んだか……ミヅキともう一体は?」
慌ててリョータは振り向いた。
そして、すぐに地面を蹴った………
《ミヅキ側》
「遅い」
ミヅキは一瞬でゴブリンウィザードとの距離を詰めた。
「死ね」
そう言って首に剣を刺し毒を流したが、毒が回る前に首を切断した。
「案外楽だな」
シュン────
横を『火炎球』が通り過ぎていった。
「あっぶねぇーな」
振り向くとゴブリンウィザードが再度詠唱していた。
「させねーよ」
1匹目と同じ要領で一瞬で距離を詰めた。
「っんな!!」
詠唱はファイアボールではなく、『火炎の壁』だった。
「危なかったな」
「あぁ、ありがとう……死ぬかと思った」
ファイアウォールにぶつかる瞬間にリョータがミヅキをお姫様抱っこして助けた。
その光景に後ろで「そういう関係だったの」っとルリが呟いていた。
しかし、本人達には聞こえていない。
「あいつは俺が行く、あの程度のファイアウォールならたぶん切り裂ける」
「そうか、頼む」
リョータは駆け出す。
ゴブリンウィザードはもう一度ファイアウォールを展開した。
「その程度なら効かねぇーよ」
リョータはファイアウォールを切り裂くとそのまま切りかかった。
「外待雨」
そう呟くと、ゴブリンウィザードの体が八つ裂きになった。
「久々に使ったけど、上手くいったみたいだな…」
ゴブリンウィザードを倒すと、すぐにミヅキが駆け寄ってきた。
「時雨流剣術って、範囲系の技じゃないのか?今の一点集中連撃だったくないか?」
「あぁ、基本的にはそうなんだけど、今の『外待雨』は、1点に八撃打ち込む技だからな」
「文字通り、八つ裂きにするのか……」
「ねぇ、怪我はは無いわよね?」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ」
「俺も大丈夫だ」
ルリはリョータとミヅキを一通りみて、
「ならとりあえず、素材採取してバトランティアへむかいましょ?」
と言った。
「そうだな」
4人は再び歩き出した。
「そういえば、リョータとミヅキって……できてるの?」
歩いてすぐルリが質問してきた。
「「は?」」
「いや、だってさ?さっきゴブリンウィザードと戦った時、リョータがミヅキのことお姫様抱っこしてたじゃない?」
「「あ」」
2人はルリに言われてすぐに思い出した。
「「いやいや、あれは助けた(助けられた)だけだから!!」」
2人は全力で否定をした。
「ほら、息ぴったり」
「全力で否定するあたり、怪しいです……」
それから、誤解を解くのに30分もかかった。
5時間後────
「予定通りに着いたな」
「そうだな」
「「とうちゃーく!!」」
ルリもルルも帰ってこれたことに凄くよろこんでいる。
ルルともこの5時間でかなり仲良くなった。
「リョータ!ミヅキ!ありがとう!」
「リョータさん!ミヅキさん!本当にありがとうございました。おかげで、無事にセントラルに戻って来れました!」
「俺達もセントラルを目指してたからね。ついでだよ」
「そうだぜ」
「どうせだから、家まで送るよ」
「それじゃ、私たちのお母さんと宿屋兼酒場を紹介しますね!」
「そうね!」
そう言ったルリとルルに先導され2人の家へ向かった。
一章終わりました!!
次から二章です!!
よろしくお願いします!!
(〃・д・) -д-))ペコリン