第39話 足立クリーンマンと年末
この物語は、足立未来高等学校に通う、栗原、五反野、牛田、垳、関屋の五人が繰り広げる、ほのぼの日常系・学園モノ小説である。(栗原シホ)
今日は今年最後の足立クリーンマンの活動日。
私は牛田さんと関屋さんと一緒に待っていた。
「いよいよ今年も残りわずかだね」
と私。
「そうだね、ていうか久しぶりの栗原さんとお出かけだね」
と牛田さん。
「クリーンマンも痩せたアタシに驚くわね」
と関屋さん。
「今日はスペシャルなゲストが来ているよ」
と私。
「誰?」
と牛田さんと関屋さん。
「ウチです」
と垳さんが出てきた。
「垳さん?」
と牛田さんと関屋さん。
「実は一度だけ足立クリーンマンを見ておきたいなと思って来たの」
と垳さん。
「人の気が変わるって案外早いのね」
と私。
「そうだね」
と牛田さん。
「そういえばまだなのクリーンマン」
と私。
「連絡してきたんだね、まだ来ないみたい」
と牛田さん。
「困ったね」
と垳さん。
「どうして来ないのかな?」
と関屋さん。
「そのうち来るよ」
と私。
そしてしばらく待つ。
「あ…あれは」
と私。
「足立クリーンマン!」
と牛田さん。
「本当だ!」
と関屋さん。
「あれが足立クリーンマン」
と垳さん。
「みんなおまたせ」
とクリーンマン。
「これで垳さんとクリーンマンの同一人物説は無くなったね」
と私が牛田さんにささやいた。
「確かに」
と牛田さんが返した。
「じゃあ今年最後のゴミ拾い始めるか!」
とクリーンマン。
「オー!」
と私達。
「おや、初めての人がいるね」
とクリーンマン。
「垳です。よろしくお願いします」
と垳さん。
「よろしくな!」
とクリーンマン。
「じゃあ始めよう」
と私。
今日も駅周辺のゴミ拾いだった。
クリスマス後っていうのもあって、それに関するゴミが多かった。
「さすがにクリスマスイルミネーションは無くなっちまったな」
とクリーンマン。
「そして正月モードに入っているね」
と私。
「今年も最後だし、街を大掃除するのも良いよね」
と牛田さん。
「ウチが痩せた事は気づいてないの?」
と関屋さん。
さらに私達はその先へ進む。
「いやー、やっぱり寒いよね」
と関屋さん。
「アタイくらい厚着したほうが良かったんじゃ?」
と牛田さん。
「一番寒そうなのはクリーンマンなんじゃ?」
と垳さん。
「確かにね」
と私。
「なんだ、オレは寒さ対策してるぜ」
とクリーンマン。
「本当ですか?」
と垳さん。
「見えない努力、良いですな」
と私。
「全くその通り」
と牛田さん。
「さすがクリーンマン」
と関屋さん。
「この辺になるとゴミも少なくなってきましたね」
と垳さん。
「それじゃあそろそろ休憩にしようか」
とクリーンマン。
「賛成!」
と私達。
そして公園のベンチに座って休んだ。
「いよいよ今年も終わりだね」
と私。
「そうだな」
とクリーンマン。
「来年はどうするんですか?」
と垳さん。
「考えとく」
とクリーンマン。
「モチロン、アタイと清掃活動するんでしょ」
と牛田さん。
「そういえばほぼ皆勤賞だもんね、クリーンマンの活動参加」
と関屋さん。
「確かに」
とクリーンマン。
「じゃあ今回以降はどうする?」
と私。
「アタイはゼッタイ参加する!」
と牛田さん。
「アタシも出来るだけ参加する」
と関屋さん。
「私も参加できるときに参加する」
と私。
「1回限りのつもりだからもう出ない」
と垳さん。
「そうか、来年も参加楽しみにしているぜ」
とクリーンマン。
「はい」
と私達。
「そろそろ後半行くぞ」
とクリーンマン。
そして後半も終わり、それぞれの帰る方向へ帰った。
そして夜。
「もしもし」
と私は電話に出た。
「もしもし栗原」
と相手の五反野さん。
「どうしたの?」
と私。
「初詣は毎年恒例の西新井大師か?」
と五反野さん。
「うん。今回は牛田さんと関屋さんを誘ったよ」
と私。
「OKだったか?」
と五反野さん。
「ええ」
と私。
「じゃあ、元旦が楽しみだぜ」
と五反野さん。
「じゃあね」
と私。
「それじゃあまた、来年会おうぜ」
と五反野さんは言って切った。
今年も残りわずかだなと思うのであった。




