第25話 コスモス
この物語は、足立未来高等学校に通う、栗原、五反野、牛田、垳、関屋の五人が繰り広げる、ほのぼの日常系・学園モノ小説である。(栗原シホ)
今日は休日で特に他のみんなとは遊ぶ約束はしていない。
アタシは最近ダンスはしなくなった。
その代わりに音楽を聞くことが多くなってきている。
牛田さんとは家が近いけれど、今日は呼ばなかった。
アタシはポテチを食べながら、とある動画サイトの踊ってみた系の動画を見ていた。
そうこうしているうちにお昼になった。
ちょっと遠いけれど牛田駅前にあるマクドナルドでお昼を済まそう。
アタシは出かけた。
アタシ…なんだか体重いな。
気にしつつ、マクドナルドまで歩いていった。
そして着いた時、偶然にもそこに牛田さんが並んでいた。
「あれ?牛田さん」
「関屋さん、こんな所で会ったね。そうだ、一緒に食べない?」
「うん、一緒に食べる!」
その後…
「うわぁ!すごいボリューム!」
と牛田さん。
「そう?ビッグマックとダブルチーズバーガーにポテト2セットにドリンクだけだよ」
とアタシ。
「普通はこんなに食べないよ」
と牛田さん。
「牛田さんは小柄だから食べる量もそのくらいで良いのよねぇ」
とアタシ。
食べ終わってマクドナルドを後にする。
「食べ過ぎには注意してね」
と牛田さん。
「うん。じゃあね」
とアタシ。
「うん、またね」
と牛田さん。
家に戻った。
「アタシって食べ過ぎなのかしら?」
アタシは疑問に思った。
ただひとつ思い当たるのは、最近体が重いことくらいだ。
とりあえず授業で習った所の復習をする。
英語はベルモント先生が解りやすく教えてくれるので大丈夫。
問題は他の教科。
たとえば国語の現代文とか。
他には数学と保健体育の復習もしなくちゃ。
とりあえず今日はまずこれらの復習をする。
…復習が終わると3時を過ぎた頃だった。
「おやつの時間だ」
アタシは早速、ドーナッツを食べた。
最近は休日にドーナッツを食べることが多くなってきている。
それもシュガードーナッツだからとても甘いの。
アタシは甘いのが好きだから。
その後はまたパソコン起動して、いろんな動画を見ていった。
…そして夜ごはんを食べて…
…その後はいろいろやることやって寝た。
…翌朝
(食べ過ぎには注意してね)
昨日の牛田さんの言葉がよみがえる。
「そう言われるぐらい、アタシって食べ過ぎなの?」
アタシは牛田さんに電話した。
「アタシって食べ過ぎなの?」
「いやいや、ハンバーガーやポテトは普通はあんなに食べないよってことだよ」(アタイ…本当は関屋さんの肥満化を止めるために言ったんだけれど、関屋さんには本当のことが言えない…)
「そっか、そうだよね」
アタシは安心した。
その後はポテチ食べながらパソコンやった。
1時間くらい経った頃、電話が鳴った。
誰からだろう?アタシは電話に出る。
「もしもし」
「もしもし、牛田だけど」
「あぁ、牛田さん。どうしたの?」
「来週の足立クリーンマンのお手伝いの件だけど、関屋さんはどうする?」
「アタシは用事があるからいいや」
(来週の土曜日も特に何も無いけれどね)
「えー、じゃあ来週は栗原さんと二人だけか…五反野さんもトレーニングがあるから行けないって言っていたし」
「垳さんには声かけた?」
「これから。でもたぶん断られると思う」
「来週の土曜日に北千住駅に集まってとだけ言えば来るんじゃない?」
「なるほど!やってみる」
「じゃあね」
…と電話を切った。
10分後…
牛田さんから電話がかかってきた。
「もしもし」
「もしもし関屋さん。大成功だよ!垳さん来週の土曜日に北千住駅に来る約束してくれたよ」
「やったね!では健闘を祈る!」
「どこのセリフ回しよ?」
「えへへ」
「ねぇ関屋さん。関屋さんはコスモス知っている?」
「コスモスという花は知っているよ」
「花言葉は知っている?」
「え?えーとそれは解らないな」
「花言葉はね『乙女の真心』『乙女の愛情』なんだって」
「へぇ。全然興味無いからよく解らない」
「そして桃色のコスモスには『少女の純潔』っていう花言葉もあるのよ」
「へぇ。そうなんだ」
「秋の季節で桃色の花と言えばコスモスだもんね」
「そうだね」
「それじゃあね」
「うん。またね」
…コスモスか。
…しばらく動画を見ていって、アタシはふと思った。
そういえば写真とかでコスモスの花は見たことあるけれど、実物は見たことないな。
近くに花屋さんもあるし、1本買に行こうかな。
アタシは買いに行った。
…無事コスモスの花を1本買ってきて、花瓶に水を入れてコスモスの花を入れた。
「実物は違うよ。実物は」
アタシはそう言って、花瓶を自分の机に置いた。
「ありがとう…牛田さん」
…牛田さんに電話をかけた。
「もしもし」
「もしもし牛田さん。牛田さんがコスモスの話したからアタシ、コスモス買ったよ」
「そう、実物は良いでしょ」
「うん!全然良い」
「じゃあこのへんで良い?」
「うん。じゃあ明日学校でね」
「うん、じゃあね」
…一応言っておかないとね。
…翌日
今日は学校。
早速北千住駅で牛田さんと会った。
「おはよう牛田さん」
「おはよう関屋さん」
そしてその後に栗原さん、五反野さん、垳さんも後ろからやって来た。
こうしてアタシたちの学園生活は始まるのであった。




