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第20話 牛田さんの恐怖体験

挿絵(By みてみん)


 この物語は、足立未来高等学校に通う、栗原(くりはら)、五反野(ごたんの)、牛田(うしだ)、垳(がけ)、関屋(せきや)の五人が繰り広げる、ほのぼの日常系・学園モノ小説である。(栗原シホ)


今月は恐怖体験シリーズだぜ!(五反野アキ子)


 アタイは夏休み中は特に家族旅行とかは無いので、基本的に外に出るのは栗原さん達と遊ぶ時だ。

今日は栗原さんと一緒にアリオの映画館で映画を見た。

夏だからホラー…ではなく、コメディ映画を選んだ。

ゆっくりコメディ映画をたんのうしたアタイ達は、西新井駅で解散した。


…そして夜。


 アタイはいつものように寝る準備をした。

そして観たい深夜アニメの録画予約をして寝床に着く。


 …しばらくすると、頭上から何かが聞こえてくる。

「…ガタメ…ガタメ…」

「え?」

アタイはすぐ飛び起きたが、誰もいない。

「気のせいかな?」

アタイはふたたび横になる。

「…が為に…が為に…」

「ええ?」

アタイが目を開いても、人はいなかった。

「何だろう?」

アタイはさんたび横になる。

「…を愛したが為に…を愛したが為に…」

「もう何なの?」

…やっぱりいない。

布団に戻ろうとすると…

「…女を愛したが為に…女を愛したが為に…」

「!!」

今度は鮮明に聞こえてきた。

「だ…誰なの?」

アタイが言うと、声の主が出てきた。

若い女性だった。

「何で家の中に入り込んでいるの?何をしようとするの?」

アタイが聞くと…

「私はレズ撲滅天使のキョーコン。あなたはNo.20140816番目のレズビアンとして登録されているので撲滅しに来ました」

「!!」

何を言っているのかアタイはあんまり理解出来なかったが、少なくともただ者では無いことはわかる。

「れ…レズビアンのどこが悪いの?女同士なら良いじゃない。見栄えも良いし…。男同士はキモイけど」

「そうか、レズをやめると言ってくれたら私は何もしなかったのに。残念…強行手段ね」

「!!」

な…何が始まろうとするの。

すると目の前に垳さんと関屋さんが現れた。

「え?二人ともどうして?」

「罪のないこの二人はあなたの身勝手な判断で死ぬことになるのです」

「!!」


挿絵(By みてみん)


すると二人は木箱の中に入って行った。

そしてその上にはプレス機が…

「や…やめて…お願いやめて!」

アタイの必死の叫びも聞いてもらえず、プレス機は木箱を破壊した。

ドン!

グチャ!

「ひぃぃぃ!」

アタイはその場で泣き崩れた。

「垳さん…関屋さん…」

「さぁ、次はこの人よ」

「!!」

アタイが見た先には五反野さんがいた。

「牛田、オレと無理心中やらないか?」

「!!」

アタイは戸惑った。

しかしつまりは死ぬことだよね?

「ダメだよ五反野さん。死ぬなんて」

「お願いだよ牛田、でないとオレだけが殺されちゃう」

「!!」

その瞬間、五反野さんが急に宙に浮いた。

「余計なことをしゃべりやがって」

キョーコンはそう言うと、五反野さんをそのまま水槽の中に入れて閉じ込めた。

「!!」

五反野さんは最初はもがき苦しんでいたが、しばらくして動かなくなってしまった。

「どうしてこんなひどいことを!」

「あなたがイケナイのです。さぁ、どんどん犠牲になっていくからね」

「やめて!止めて!」

「残念ながらもう止められないのさ」

目の前に栗原さんが現れた。

「栗原さん…」

「私、牛田さんの為なら毒薬も飲める。私、牛田さんの為なら死ねる」

「ダメ!ダメ!」

アタイの静止も聞かず、栗原さんは毒薬を飲み始めた。

そして悲劇は起こった。

「ぐ!ぐが!ううぇ!」

倒れこむ栗原さん。

「そんな!そんな!」

栗原さんはビクビク震えていた。

「!!」

しばらくして栗原さんは動かなくなった。

「あぁ!あぁ!」

アタイはもうどうしたら良いのかわからなくなってきた。

「栗原さん…」

一気に四人の友達が殺されるなんて…

「罪のないあなたの友達は、もういないのよ」

「うぅ…」

アタイの頭の中は混乱していた。

突然キョーコンが言い出した。

「最後はあなたの番ですよ」


挿絵(By みてみん)


「!!」

アタイは青ざめた。

「な…何をするつもりなの?」

するとキョーコンの後ろから一人の男性がやって来た。

その男性はパンツ姿という出で立ちだった。

「さあ、あのレズ娘を襲いなさい!」

「!!」

その男性はアタイに飛びかかってきた。アタイは必死に逃げる。

だけどとうとう捕まってしまった。

「いやぁ!服ちぎらないで!」

必死に抵抗したがとうとうアタイは無理矢理真っ裸にされた。

「いや!いやぁ!」

アタイは必死に抵抗する。

「やだぁ!首がしまる!」

男はアタイの首を締め上げていく。

「うわぁぁ!!」


 …え?

気が付くと布団の中にいた。

「な…何じゃい!夢かい!」

アタイはひとまず安心した。


 レズ撲滅運動なんてないよね。

そもそもあったら困るもん。

…一つ困ったことがある。

録画した深夜アニメはアタイが以前見ていた某レズアニメのレギュラー声優4人が全員このアニメの主要キャラをやるってことで毎週見ているんだが…こんな悪夢見た後じゃあ見る気なくすよ!

…と言うこと。


 今日の朝食はバナナとヨーグルト。

しかしあの悪夢のせいで違うものに見えてきた。

「バナナは男のアレで、ヨーグルトはアレからだす液体で…食べられるか!」

…結局クリームパンを引っ張り出して朝食にした。

栗原さんから電話がかかってきた。

「もしもし?牛田さん」

「今それどころじゃないの!」

「え!なんで?」

ブチッ


 …今のアタイの頭の中は混乱していた。

もしかしてコレは何かの暗示なのだろうか?

だとしたらいずれレズ関連で何か人生を左右されちゃうのかな?

でも…同性愛が悪いなんて言い切る事なんて出来ないはず。

アタイは今日、この事について考え続けるのであった。

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