終わりの始まり
これでプロローグは終わりです。。
・・・・・短いですが
・・・――――目を開けると、そこは俺の家だった。
簡素な部屋。
あぁ・・・家のリビングだ。と頭を巡らせる
リビングには眠る俺がいる。酒の缶が机の上には散乱していて、あぁ、これは「現実」なのだ。と納得した。
俺の手元には電源が入った状態の妹のゲーム機。主人公が眠っているシーンで止まっていて、まさしくいまの“俺”の状態を表している。
どちらが現実でどちらが夢なのか。判断がつかない。
ぼーっとした頭で、机に突っ伏している自分を眺めていると
「ただいまー」
と声が部屋に響いた。妹、愛歌が返ってきたのだ。
おぅ、おかえりー。と言ってあげたいところだが、俺は今眠っている。
一体何時間寝てるんだろうなーとツラツラ考えていると、リビングに入ってきた愛歌が
「もう、お兄ちゃん!寝るなら自分の部屋で寝なよ!!」
とプリプリ怒った。
ごめんて、愛歌。次からはちゃんと部屋で寝るから。
弁解する俺の声は愛歌には聞こえていない。
頬を膨らませながらも、愛歌は空き缶を片づけてくれる。よく出来た妹だよ、お前は。
「お兄ちゃん、起きて!起きてってば!!もうっ」
あらかた片づけてから俺を起こそうと躍起になっていた愛歌は俺の手に握られたゲーム機に目をやった。
「あ!私のゲーム!!もうっ、勝手にやらないでよね!!!」
これは軽く半ギレでのセリフだ。愛歌はこのゲームを愛して止まないからな。
ごめん、愛歌・・・・って俺なんか謝ってばっかだな。
俺の手からゲーム機を取り上げた愛歌は電源ボタンに手をやる。
うん??
ちょ
ちょっ!!
ちょっと、待ったぁぁぁぁあああ!!!!
消しちゃらめぇぇぇぇえええ!!!!!!!