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流星の降る夜に  作者: 双竜
プロローグ
4/7

美人も大変ね


いろいろと改善点あり・・・


この回は改稿の余地ありですね;;



 次の日から学校登校が始まった。

 

 1日すぎて、なんだかんだ順応してしまった自分の神経の図太さにはさずがに複雑な気分になったが、不自由な思いはあまりしていないので色々な事を開き直る事にしたのだ。


 一番困ったのはお風呂とトイレだが、様々な事を諦める事によって乗り越える事に成功した。





 俺、ルナは17歳なので高校2年生。。。何年前だっけ、高校卒業したの・・・と思わず遠い目をしてしまう。


 ちなみに、それぞれ年齢をさりげなく聞いたところ


 ハルト=17

 

 水樹=19


 尻が・・・剣=21


 祐介=18


 とのこと。


 祐介の歳を聞いた時は本気でビビった。え、(ルナ)より年上なのかよ!!ってね


 剣は・・・もう良い。元の俺の年齢より1つ下だと聞いて、ふ~んとしか思えなかった。お前の存在は俺の中での鬼門だ!!


 まぁ兎に角、俺は現在編入生ってことで職員室にお邪魔している。


 私立高校なので、無駄にデカイ。んで綺麗。これが、職員室!?と度肝を抜かれた俺の出身校は普通の公立高校だったのでボロッちかったから驚きも大きい。


 職員室まで案内してくれたハルトにお礼をいって別れ(勿論道が分からなかったので一緒に登校してきた。いろんな視線が痛かったが。。)、担任に挨拶。


 担任も無駄に美形だった。大人の色香が漂っていて、こんなんが高校教師をやっていていいのかとゲームの中だが本気で心配になった。


 関係ないか。とすぐに切り捨てたが。









「流星 ルナです。よろしくお願いします」


 教室に移動後、自己紹介をさせられた。


 沢山の視線にさらされてかなりハズかった。まさか、22にもなってこんな視線に晒されるとわ。


 女からは嫉妬の視線。多分、ハルトと登校してきたからだろうな。


 男からは・・・・・うん、察してくれ。今の俺は美少女だからな、仕方ないと言えば仕方ないのだが




 もうちょっと、自重しろ、男ども!!!!



 と言いたい。言わないけど


 気持ち、分かるからね。。



 

 後ろの方の空いていた席に座り、隣を見ると見知らぬ男子生徒。


 記憶に残るか残らないか・・・くらいの平平凡凡な顔の生徒だ。乙女ゲームのモブキャラらしく、印象がかなり薄い。


 多分、明日になったら俺は彼の存在を忘れてるんだろうな。



「流星 ルナよ。よろしくね」



「僕は、佐藤 太郎。よろしく」


 

 とりあえず、お隣さんということで自己紹介すると彼はニッコリ笑った。




 ・・・・・・何ィィィイ!?




 何だその、日本で一番普及してそうでしてなさそうな名前は!!


 さっきまで考えていた薄情な思いが宇宙の果てに吹っ飛んで行った。忘れたくても忘れられねーよ。


 名前のインパクトは凄かった。よろしく、太郎。









 朝のHRを終えて、クラスメイトに囲まれることとなった俺は激しく不機嫌だった。


 前は何処に住んでたの!?とか彼氏は!?とか、ハルトさんと付き合ってるの!?とか。うぜぇ


 顔では完璧に笑えている自信はあるが、目は笑ってないと思う。


 まぁ、誰も俺の目見てないから気付いてないだろうけどね。どいつもこいつも見てるのは俺の外面だけ。正直うんざりする。


 美人はこんなに苦労しているのかと妹が2次元にハマる気持ちも少し分かる気がした。2次元は私の味方!!と断言していた妹は正しかった。うん。再会できたら謝ろう。


 右から左にモブキャラの話を華麗にスルーしながら、苛々しつつ俺は時計を眺めた。



 早く鳴れ~~鳴れ~~~鳴れ~~~~~


 

 願いが届いたのかどうかは定かではないが、ほどなくしてチャイムが鳴り響いた。


 よかった。本性(男)が出る前に鳴ってくれて。




********



 

「ルナ!」



「ルーナちゃんっ♪」



「あ、ハルトさん。祐介先輩」



 周囲の質問攻めが休み時間ごとにあるので、昼休みにはさすがに悟りの境地に入りかけて微笑みが顔に張り付きかけていたころに教室にハルトと祐介がやってきた。


 祐介は一応年上なので先輩を付けて見た・・・のだが、不満そうに見られてしまった。


 ・・・・・周りの視線がイタイ。



「ルナちゃん、先輩なんて他人行儀で嫌だから止めてよね!」



「あ、俺も。さんづけ止めて欲しいんだけど??」



「あはは、ごめんなさい」



 ぶぅと頬を膨らませる祐介に「お前は一体いくつだ」と思わなくもないが、笑って謝るにとどめておく。


 言ったら、周りから問答無用で責められそうだ。



「お昼、一緒に食べないかなと思って誘いに来たんだ。」



「そうそう!一緒にどう??」



「はい、お願いします」



 教室に居たら問答無用で質問攻めにされそうだったので、俺は諸手を上げてその誘いに乗っかる事にした。


 ちなみに、昼飯は水樹お手製のお弁当だ。申し訳なくて遠慮しようとしたのだが、ハルト達のついでだからと作ってもらってしまった。さすが、お兄ちゃん属性。


 中庭のベンチに移動して、3人並んで座った俺達は今日一日あった他愛無いことについて話しながらお弁当をつついた。


 3つのお弁当はそれぞれ少しずつ中身が違ってて、手が込んでた。んでもって、物凄く美味かった。


 帰ったらお礼言おう。うん


 話すのは専ら祐介で、たまに相槌をうつ俺とハルト。


 のんびりした一日に、なんだかこんなにゆっくりするのは初めてだな~とつくづく思った。


 いつもは仕事に追われていて、バタバタしていたから。飯もコンビニとかで済ませてたし。



「ルナ??」



「ん~ん♪なんでもないよ」



 さっきまでの苛立ちもいつのまにか霧散していた。


 上機嫌で不思議そうなハルトに笑ってごまかした俺はお弁当のたこさんウインナーを口の中に放り込んだ。






 うん、美味い。。





*******




「ただいまー!!」



「3人とも、おかえり。ルナちゃん、学校どうだった??」



「はい!お弁当すごく美味しかったです!!」



「あはは。ありがとう」


 

 帰ってリビングに3人で入っていくと水樹がソファーに座ってテレビを見ていた。


 水樹の横に座ってお弁当がいかに美味しかったかを褒めちぎり、嬉々として俺は学校での事を愚痴った。


 お兄ちゃん属性の水樹は笑いながら聞いてくれたのでとても話しやすく、それはもう、イロイロと・・・ね??



 たとえば、質問攻めにされたとか、ハルトと祐介のファンクラブの女子に「どういう関係!?」と詰め寄られたとか、クラスメイトの男子に編入初日なのにもう既に何人かに告白された・・・とか。



「みんな、一体私の何処を好きになったのかなぁ・・・。」



「うーん。ルナちゃんは可愛いからねぇ~・・・」



「馬鹿みたい。顔しか見て無い人を私が好きになる訳ないのに」



 ぐでーんと毛の長いふかふか絨毯に寝転がって水樹に愚痴る俺。


 女の子としてはどうかと思うが、もう気疲れ度が半端なかったので取り繕うのはやめたのだ。


 まだ会って1日しか経ってないが、気心が知れているからな。多分、ゲーム補正だろう。うん




 だれる俺の頭を撫でながら水樹はうーん。と一緒になって悩んでくれる。愛玩動物扱いされている気がするのだが、気のせいだろうか??


 傍らで聞いているハルトはひたすら苦笑している。おい、一部はお前のファンクラブ所属の女子のせいなんだぞ、分かってんのか!? 



「まぁ、気にしなきゃいいんじゃないかな??」



「むぅ~・・・」



 当たり障りのないアドバイスに俺は頬を膨らませる。


 自分の一挙手一投足が乙女になってきている気がする。





 心はオトコノコ・・・のはずなんだが、、、、段々自信が無くなってきたなぁ・・・と今日何度目か分からない遠い目をするハメになった。


 


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