7.門の外へ
日刊ジャンル別で35位までいきました!(一瞬だけ)
読んでくださりありがとうございます! ブックマーク、評価をつけてくれた人! ありがとうございます!
もっと面白く書けるように頑張ります!
「ふぅ。」
私はベッドから起き上がった。
…面白かった。Koruseit world onlineがこんなに面白いなんて…。色々ネットで調べてみようかな…?
「いや! 私は何の為にこれを始めたよの!」
私は立ち上がり、拳を握りしめる。
癒しと刺激を求めてやり始めたのに、これじゃダメでしょ!
「てかもう0時じゃん!! 早くお風呂入って寝ないと!!」
私はバタバタとお風呂に入り、髪を乾かし、布団に入ってすぐ寝た。
仕事中。
「四月一日さん、大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃない…。疲れた。」
私がデスクで蹲っているところに来たのは、後輩の佐藤 柚月ちゃんだ。
「また、ネチネチ言われてましたね。あの課長に。」
柚月ちゃんはチラッと女課長である、田中 恵子さんを見る。
「もういいの…。私には…もうアレがあるから!」
私はデスクから上体を起こすと、仕事を進める。
「四月一日さん?」
翌日、仕事終わり…
「あんの!! クソ課長!! マジぶっ◯ろすわよ!?」
私は家に帰り、大きな独り言を叫ぶ。
「てやぁ!!」
私はカバンを投げ捨てて、シャワーを浴び、すぐにVRの世界に入った。
私は、昨日と同じ路地裏に出た。
(スプリング〜。久しぶり〜!)
ベリアルは私の顔面にタックルをかます。
私はベリアルを引き剥がすと
「久しぶりなの?昨日ぶりじゃない?」
(昨日?2日ぶりだよ?)
ベリアルは首を傾ける。
あー。そっか。現実とゲームの時間って違うのか。そりゃ同じ時間じゃ、いっぱいゲームできないもんね。
そう思いながら、私はベリアルと一緒に路地裏から出る。
「うーん、まずは何をしよう? 戦闘しに行く? …うん。そうしよう!!」
私は今日田中さんに言われた事を忘れるべく、門から出た。
〜始まりの草原〜
そこには壮大な草原が広がっていた。私からの視線では草原しか見当たらず、周りには建物1つない様だった。人も見当たらない…そう思った私は、
「あのクソ課長死◯ー!!」
大声で叫ぶ。
「あの子…可愛いのに可哀想な子。」
「あぁ、あれが噂の…」
「なんだなんだ?」
人いたんかい!!でも気にしないぞ!!
気にしてたら世の中やってられないんだよ!!
私は思ってる事とは裏腹に、その人達から離れる様に草原の奥へ進む。
(スプリングー。何か悪いことあったー?)
ベリアルは私の様子を変だと感じたのか、周りを飛び回る。
「ベリアル。ちょっとこっち来なさい。」
私は真顔で言う。
(え…う、うん。)
ベリアルは怯えている様で、ゆっくりと近づいてくる。
ガバッ!
「スリスリスリスリ。クンカクンカクンカ。」
(スプリング!? な、なにするの! や、やめて! くすぐったい!)
た、たまんない…癖になりそう!!
私はベリアルに飛びつき、お腹に顔を突っ込んで感触と匂いを楽しんだ。そのくすぐられて頑張って耐えてる、ベリアルの表情も可愛すぎた。
「ふぅー。よかった…! さぁ!!行くわよ!! ベリアル!!」
私は前を指差し、歩いて行く。
(ん?スプリング元気になった!よかった!)
ベリアルは無邪気についてくる。
…またやろう。
私はそう誓った。
あ、そういえばまだあの本装備してなかった。私はそう思うと、上にあるメニュー?をタップして取り出す。
▲ユニークアイテム
『混迷の幻惑書』
この本には影の大精霊が宿っており、誰かを待っているかのように紫色に物寂しく輝く。使用者がこの本に適する程、本の輝きは増し、使用者を認めると、大精霊が力を貸すと言われている。
SP+500 魔力+150 譲渡不可
私はメニューから装備を選び、『混迷の幻惑書』を装備する。
名前: スプリング
種族: 人間(炎に認められし者)
レベル: 1
職業:幻術師
体力: 10
SP:600 (+500)
ステータス:
力: 0 防御: 0 敏捷: 5 魔力: 240(+150)
幸運: 5
状態: 普通
スキル
【魔力制御】Lv1
【影魔術】Lv1
【鑑定】Lv1
加護
魔の加護
称号
『初ユニーク攻略者』
『初ユニークを手にする者』
装備
武器:『混迷の幻惑書』
おー! めっちゃ強いんじゃない? これは!
そう思った私は、称号に【鑑定】をかけてみる。
『初ユニーク攻略者』…初めてユニーククエストを攻略した者に与えられる称号。ユニークに関係する確率up。
『初ユニークを手にする者』…初めてユニークアイテムを手にした者に与えられる称号。ユニークに関係する確率up。
うぉー!!これは!? 早くいろんな所行きたい! と気持ちがはやり、歩くのが速くなる。
(ッ! スプリング!! 危ない!!)
ベリアルが突然叫び、私に飛びつく。
「イテテ、どうしたの? ベリアル?」
私は地面にうつ伏せになる様に倒れる。
(敵だよ! 気をつけて!!)
ベリアルは叫んで警戒している。私も起き上がり、周りを警戒し始める。ってあれ?これだとベリアル私のこと倒さなくて良かったんじゃ…。ベリアルの方を向く。真剣な眼差し…ギャップ萌えです。
「ピギャーーー!」
甲高い鳴き声が聞こえた。私は馬鹿な事を考えるのはやめる。
ガサガサガサッ!
草むらから音が聞こえた。鳴き声の大きさ的には大きくないはず。私は注意深く草むらを見つめる。そこから出てきたのは、青い色をしたスライムだった。
少しでも面白いと思ったら『ブックマーク』『評価』『感想』よろしくお願いします!