表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の行進!  作者: くるぶしソックス
1/6

プロローグ

初めて小説を書いてみました。

拙い文章ですが、読んで頂けたら幸いです。

一度に三章までを載せてしまったので読みにくいかもしれません。



12時30分を告げるアラームが鳴り響いた。おもむろに布団から手を伸ばし、アラームを止めた。久しぶりの休日に惰眠を貪りたい気持ちもあったが、今日こそは溜まりに溜まった洗濯物を干さねばならない。

季節は6月。梅雨真っ盛りだが、今日は快晴になるとすでに前日の予報で確認していた。今日を逃せばまた生乾きのワイシャツを着るはめになってしまう。重いまぶたを擦りながらなんとか布団から起き上がると、アイスコーヒーを手早く作り喉を潤す。口に残ったコーヒーの後味が消えないうちにベランダに出るとタバコに火をつけ一息吸い込む。

(予報どおり晴れたみたいだな。)

無事に晴れたことに軽く安堵しタバコを楽しんだ。男の名前は"安門 要"(あもん かなめ)今年の8月で29歳になる。黒目黒髪の純日本人といった感じの風体だ。幼い頃はなかなかに美男子だったが日頃のストレスのせいだろうか、キリリとした目の下にできた隈のせいで悪人面になってしまっている。それでも普段より多く睡眠を取れただけマシになっているのだが。

溜まっていた家事を一通り終えた後は、彼にしては珍しくぶらりと街を出歩くことにしていた。特に目的がある訳でもないが趣味の小説-といってもライトノベルなのだが-の新刊が出ていたら嬉しい程度の気持ちで本屋に向かうことにした。彼の自宅アパートから徒歩15分程歩いた距離には駅や商店街などがあり、ある程度の物は大体ここで揃うため彼はよく足を運んでいた。もっぱら仕事終わりに寄ることが多いので早い時間でも夕方、残業がテンプレートの会社に勤めている彼がここに寄れるのは大半は日が沈んだ頃になっている。そう言った意味では日が高い内にこの商店街に来ることは新鮮とも言えた。結局ライトノベルの新刊は出ていなかったが、折角なので適当に店を見て回ることにした。普段は向かわない道を一本挟んだ裏路地に入ってみると、古ぼけた本屋を見つけた。好奇心から立ち寄ってみると、なんとも言えない古臭い本のいい香りがする。店主らしい老婆が1人いるだけでとても静かな空間だ。ギョロっとした効果音が適切な目をこちらに向けてくる老婆が多少気持ち悪いが店自体はとても好印象であった。

ライトノベルの代わりに良さげな本が無いかと軽い期待も込めて店内を捜索すると、周りの本より遥かに古そうな本を見つけた。10数年ほど前に使っていた辞書を思い出させるような厚さの本に目を引かれ手に取ると、「異世界転移~お城付き~」と恐らく題名だろうか、辞書のような古本にはおよそ似つかわしくないライトノベルのような

ものが書かれていた。

(これ、ライトノベルなのか?あえて古本ぽくしているのかもしれないなぁ。)

(元々本は買うつもりだったし、最悪話のネタくらいにはなるだろう。買ってみようかな!隠れた名作かも知れないしな!)

と内心、もっともらしい理由をつけてはいるが店主らしい老婆の視線が気になって仕方がないというのが一番大きかった。なにか買っていかねばと思わされる程に老婆のギョロ目には力があった。その後晩飯用の食材をいくつか買い込み帰路についた。



自宅アパートに着くと早速購入した

本~異世界転移 お城付き~を読むことにした。補足だが彼が好きなタイプのライトノベルは俗にいう主人公最強系だ。彼自身もう35になる世間からおじさんと呼ばれてもおかしくは無い年齢なのだが、主人公が無双する王道の展開には憧れを感じずにはいられなかった。

本を開いてみると、一風変わった書き出しで始まっていた。プロローグでもなく本章でもなく、質問コーナーであった。右側のページには中世の王様が住むような城の絵が描かれていた。

(質問?アンケートじゃないんだから

小説、だよな?これ)

不思議に思いながらもせっかく買ったものだしと思いなおし一応答えてみることにした。


質問1 貴方の名前は?

安門 要


質問2 異世界に憧れますか?

Yes


質問3 異世界に行きたいですか?

(あぁ、行けるものなら行ってみたいよ

会社に行かなくてすむし・・・。)

Yes

(何の質問なんだこれは?なんというか、気恥ずかしいな)

3つの質問に答えると不自然に空いていた空白のスペースに突然文字が浮かび上がった。彼は驚きこそしたもののい たが不思議と気持ちは落ち着いていた。それは彼の気質によるものなのか、はたまたこの本が持つ力なのかは分からないが、これまで同様に二択の質問に答えた。


質問4 準備はよろしいですか?

Yes

瞬間本が光った。正確にいうならば開いていたページが光ったのだが。

それは光というにはあまりに強く、彼自身が経験した事はないが、例えるなら閃光弾を連想するような強い光だった。あまりの光に反射的に目を閉じてしまった。と同時に何かに身体が吸い込まれるような感覚に襲われた。

今までに体験したことのない不快感に吐き気を感じる。まるで頭を一流のバーテンダーにシェイクされたように身体の上下感覚すら無くなった。グルグルグルグルそうしてどれ程時間がたっただろうか?とても長い時間だった様に思うし、一瞬だった様にも思う。身体から不快感が去った後、目を覚ますとそこはもう知らない世界だった。

これからバトルシーンなども増えていくと思います。更新していく予定ですので良かったら読んでください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ