表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/24

1ー4裏 陽射しの森で

カズサール視点での一週間です。

今まで掲載していたものを全て編集しているので、読んでいただければと思います。

 ……一週間前 陽射しの森

 突然コドが消えた。俺が犬型のクリーチャを倒して進もうとしたら急にコドが消えたのだ。呆然とすることしかできない。目印もなにもつけてきておらず、コドがもしここに戻ったとき俺がいなかったら困るだろうと思い、取り敢えずここにとどまることにした。






 なにかが体に纏わりつくような感じがして、目を開ければ夜になっていた。暇でしょうがないためコドが消えた場所に木を3本ほど倒しておき目印とし、周りのクリーチャを粗方倒してから眠くなったので眠ったのだった。目を開けたとき真っ先に見えたのは霧だった。この森で霧が出たなどと聞いたこともなかったのですぐに剣を抜き警戒した。すると、霧が目の前に集まりだしてやがて人型にまとまった。そして、霧が晴れるとそこにいたのは美女だった。カズサールが思わず見とれていると、頭のなかに響くような声が聞こえた。

 「あなたがカズサールですか?」

 「はいそうですが?」

 ビックリして声を上ずらせながら答えると、

 「よかった。コドのことを待っているのですね?」

 「コドのことを知っているのですか?今どこにいるのですか?」

 コドの名前を聞き血相を変え女に掴みかかった。その様子に女は穏やかに微笑みながら

 「コドは少しばかり毒を受け私が療養しています。ただ、私とコドのいるところは毒の力をもつものしか入れないためあなたを連れていくことはできません。しかし、完治に一週間ほどかかりますので、一週間後ここにコドを連れてきます。あなたはここで彼を引き取ってくれませんか。無事は保証します。どうか信じていただけませんか?」

 女の表情は嘘をついているようには思えず、俺に信じてもらえるかどうかの不安でいっぱいだった。直感で信じていいと思ったカズサールは

 「わかりました。あなたを信じます。俺はずっとここにいますのでいつでも治ったらつれてきてください。」

 カズサールの体のことを考えカーブはなんとか帰らせようとするが頑なに聞かないので、諦めて代わりに毎日食事を持ってきた。その時二人はコドの話をずっとしていた。カズサールはその会話のなかでカーブが本当に大切にコドを看病してくれていることに安心して、美女に世話してもらっているコドのことを少し羨ましいとも思った。








 そして約束の一週間後、コドは霧に包まれ帰ってきた。孤児院にいたときから知っているカズサールは弟のように思っていたコドの帰りを心から喜びその夜、二人は王城でコドの帰還を祝った。コドは今まで頑なに話さなかった過去の両親を失った時の事をカズサールに話した。カズサールはずっと真剣な顔でその話を聞き、話が終わると

 「じゃあ、これからも俺がコドを守るってことでいいな。これからもよろしくな。」

 「お兄さんこれからもよろしくお願いします。」

 カズサールはそんな答えをしたかわいい弟を抱き寄せた。コドは今がとっても幸せだと言わんばかりの笑顔で静かに抱き締められていた。

 その後、カーブと話したというカズサールの話を聞き

 「なんであそこを出られたんだ?」

 と疑問をもつも、コドは大切に看病してくれたカーブの姿を思いだしまあいっか、と思い。カズサールと同じベッドで寝たのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ