東京行の新幹線で
最近、新幹線は禁煙車の方が混んでいる。そういう俺も禁煙車の愛用者だが。
さて冬のある日、出張で朝の上りひかり号に乗車した時のこと。
東京でイベントでもあるようで、新幹線は超満員。指定席のデッキも立客で溢れている。
俺は指定席の二人がけ通路側D席に座って居たのだが、後ろの方で「足がじゃまだよ」「パソコン打てねえじゃねえか」「すみません」「オギャー(×_×)」「デッキ行けよ、クソガキ!!」
ふと、後ろを振り向くと、窓際の席に座った子連れのママが、隣に座っている若いサラリーマンに文句を言われていた。
スーツこそ着ているが、頭は茶髪で金色のブレスレッドにラメ入りのネクタイ。どんな会社なんだ??
あまりの言われように、俺は立ち上がると、「ちょっと兄さん、赤ちゃんが泣くのは、当たり前だろ、あんたの方がうるさいよ」と強面に言った。回りの乗客は注目こそしているが、皆座ったまま。
「だけどよぉ、このガキの足が邪魔なんだよ」確かに、男の膝の上にはノートパソコン。
気持ちは分からないでもない。
若い丸顔のお母さんは、1歳ぐらいのむずがる女の子を抱えてうつむいている。
「じゃあ兄さん、俺、代わってやるよ。俺は東京着くまですることないし」「本当っすか、ありがとう」
若いサラリーマン男は荷物をまとめると、俺と席を替わった。
「すみません、ありがとうございます」「いえいえ、自分も子持ちだから分かりますよ。赤ちゃん、こんにちは♪」
赤ちゃんの機嫌が多少良くなった。
話を聞いてみると、単身赴任しているご主人がなかなか帰ってこないので、任地に子連れで押しかける所だという。(女の子は10ヶ月とのこと)
単に話を聞くと言っても、朝の上り新幹線は静粛な空間。自然と頬を寄せて語り合うような形になっている。奥さんが、俺の耳に息を吹きかけるように語り、おれも息を吹きかけるように小声でささやく。おれはどぎまぎしたが、奥さんは意に介していないようだ。
奥さんが子どもを抱えて立ち上がろうとするので、「どちらへ??」「・・・・」「子ども見てますよ」「すみません」
確かに、デッキは立ち客で溢れていて、子連れでは通り抜けるだけでも大変だ。
「あやちゃん(子どもの名前)、景色見る??」「○△□!!(わーい)」子どもを椅子の上に立たせ、景色を眺めさせると大喜び。うちの子どもにもこんな時期があったのかなぁ、懐かしくなった。
奥さんが帰ってきた。あやちゃんは窓枠につかまって立っている。俺はあやちゃんの腰を押さえていたので、そのまま奥さんに俺の前をすり抜けてもらったのだが・・
その瞬間、新幹線がガタン、とブレーキをかけたので、奥さんはよろめいてお尻が俺の膝の上に。
「キャッ」さらに、俺はとっさにあやちゃんを掴むため、左側に体を倒したので、奥さんも一緒に倒れ、俺は左手で子ども、右手で奥さんのバストを掴む形になってしまった。
「すみません」「ごめんなさい」
同時に言うと、奥さんはほほえんだ。
一瞬の感触だったが、奥さんのお尻はふんわりと柔らかく、白いニットの上から掴んでしまったバストの感触も良かった。カップの堅さが感じられないのは、授乳用のブラをしているからか。
奥さんはお茶を取り出したので、あやちゃんを自分の膝の上に引き取る。
「○○さん(俺)のお子さんは何歳なんですか」に始まって、ぼそぼそ声で育児の話で盛り上がる。
俺は、どちらかといえば育児に参加した方なので充分についていける。肘掛けを上に跳ね上げ、子どもを交代で抱っこしたり、景色をながめさせながら二人ともべったりくっついて、足への太ももの感触が暖かい。
ふと、あやちゃんのご機嫌が悪くなってきた。おむつの中は綺麗なので、お腹が空いたか。
「昔の新幹線なら食堂車でミルクのお湯がもらえたんですけどねぇ・・」「私もお乳が張ってきたからおっぱいにしますよ」「ちょっと待って、多目的室空いてないか見てきますよ」
ところが、多目的室は身障者のグループが使ってる様子。
「まあ・・・、いいですわ」奥さんは、ニットのセーターをまくると、ぺろんと胸を出し、さっとあやちゃんに吸わせた。セーターを上にまくっただけなので、お腹が見えている。
そういえば、俺の妻も、人前で平気で授乳していたっけ・・・
それでも、お腹まで丸出しなので、俺のジャケットを脱ぐと、お腹に掛けてあげたが、掛ける瞬間、生の胸にタッチしてしまった。
「す、すみません」「いいですよ、、くすっ」奥さんが微笑んだように見えた。
ところで、授乳するのなら俺に背を向けて窓際を向けば良いのだが、奥さんは正面向いて授乳している。そして、授乳しながらも話しかけてくるので、俺の視線に真っ白なおっぱいが飛び込んでくる。
長かった授乳が終わり、あやちゃんはぐっすり寝てしまった。
俺の膝にあやちゃんを乗せたまま、奥さんは俺の肩にもたれかかってぐっすりと寝てしまった。何を寝ぼけているのか、俺の左腕をしっかり掴むと、自分の両腕で抱え込んだ。
俺の手の甲は奥さんの太ももの上に。
うーん、スカート越しではあるが、太ももの感触と、二の腕に感じる(お乳を出したばかりの)柔らかいバストの感触が心地よい。
さっきの若い金髪男がトイレから帰ってきて、自分の席に座る前に俺の席をのぞき込み、「にこっ」と微笑んだ・・・・「良かったじゃん」とその目は言っている。
窓の外には小田原城が陽光を浴びて輝いていた。
この小説は、他サイトに掲載したものを改変して掲載したものです。