第一話 俺は別に頭が悪いわけではないんだからね。
僕は風邪がすぐ治る超能力が欲しいです。
『超能力はこの世にあると思いますか?』
数々の映画やアニメ、ドラマ、漫画、小説で様々な超能力を見る。
だが、あれはあくまでもフィクション。実際に超能力を使っているわけではない。
それでも、もし超能力を1つだけ手に入れることができるのなら、
あなたはどのような超能力を選ぶのだろうか。
この物語の主人公が選んだのは…
-----------------------------------
「おーい。人の話きいてんのかー?」
「……」
「おーーーい」
「え、あ、なんだっけ?」
「お前、俺がなんのために勉強教えてやってると思ってんだ。
やる気ねぇならもう教えてやんねぇぞ」
「あぁー!!タイムタイム!!まぁ落ち着けって。
そんなに焦っても彼女はできないぞっ」
「ぶん殴るぞ…」
「いやぁー、ソーリーソーリー。
きっと来年には良い彼女さんができてるって」
「まったく…」
現在、俺は友達の月見里 樹の家で、勉強を教えてもらっている。
3日後にある、高校1年生の中間テストに向けて頑張っている最中だ。
俺は改めて勉強に集中すべく、自分の両頬を軽く叩き、やる気を入れ直した。
「いつきー、ここわかんねぇ」
「これ、つい最近の授業でやったはずなんだけどなぁ…」
「いや~その時丁度寝ちゃっててさ~」
「それはいつも通りだろ」
こんな調子で放課後の勉強会は順調(?)に進み、
夕飯時が近づいてきたところで俺は樹の家を後にした。
俺と樹は中学からの友達で、よく一緒に遊ぶ仲だ。
樹はそこそこ勉強できる奴で、俺はと言うと……
まぁそういうことだ。
それでもなぜ、同じ高校に行けてるのか。
この理由は単純で、樹は家から近い高校を選び、
その高校がたまたま俺が受験予定のところだったのだ。
受験勉強でも散々お世話になったわけだが、高校でもそれは変わらなさそうだった。
俺は帰りにコンビニに寄った。
しばらく立ち読みしてから、夜にアニメをみながら食べるお菓子とジュースを買い、コンビニから出た。
外はすでに薄暗く、街頭がつきはじめていた。
「のんびりしすぎたなぁ、夕飯間に合うかな」
コンビニから家は少し離れており、徒歩20分といったくらいだ。
俺は小走りで家に向かった。
しばらくすると住宅街に入り、人通りはだいぶ少なくなってきた。
おいしそうな夕飯の匂いが空腹に刺さる。
「家まであと少し、はやく家に帰ろう」
足は段々はやくなり、いつのまにか走っていた。
かれこれ1時間以上は歩いている気がする。
しかし、家はまだ見えてこない。なぜだ?
「道を間違えたか?でも、樹の家には何度も行ったことがあるし、
今になってそんな…」
不安や疑問を抱えつつ、俺は何か目印になるものがないか、周囲を見渡した。
すると、すぐ近くにコンビニを発見したのだが、
「あれ?ここってさっき買い物したコンビニ…?
いやぁまさかまさかだよ。だとしたら、俺はどんな方向音痴なんだって話に…」
俺は疑心暗鬼になりながらも、あくまで店員にここがどこなのかきくために、店に入った。
が、きく必要はなく、店内を見るだけでここがどこなのか、気づいてしまった。
全然、話が進んでないのは内緒。




