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ケンジ

作者: 中身 アキラ

僕はおならをした。

昨日の夜は1人で焼肉屋へ行った。肉は食べず、野菜やニンニクを焼いて食べた。ニンニクは12個も食べた。なので僕のおならはニンニク臭かった。あいにく、ここはエレベーターの中だった。僕の他には、渡辺えり子に似たおばさんと左卜全に似たおじいさんが乗っていたが、僕のニンニク臭いおならのにおいが充満する中で、何も言うことはなかった。左卜全に似たおじいさんは3Fで降り、僕と渡辺えり子に似たおばさんはB1Fの駐車場で降りた。

__________

さっき僕はデパートの文房具コーナーで100枚入りの折り紙を買った。はじめは何も買う予定はなかった。ただぶらぶらとして、ムシキングのゲームコーナーで遊ぶこどもを見つめていた。こどもは笑っていた。ちょうど歯の生え変わりの時期なのか、こどもの前歯はなく、マウスピースを口にふくんでいるように見えた。こどもがオオクワガタでヘラクレスオオカブトに勝ったところで僕のほうを振り向いて言った。

「おじさんもやりたいの?」

僕は胸が熱くなった。僕の年齢は19歳なのだ。おじさんと言われることは月に2.3回ある。いいかげん慣れたいところだが、やはりショックには変わりない。ふざけるな、そのうちきれちゃうぞ、と心の中でいつも思っている。そのとききれることなく、場をあとにした。

__________

駐車場で車を探す。アウディやベンツの車が目立つ中で僕の軽トラはレクサスの隣にあった。車のフロントガラスに落書きがあった。一頭身のドラえもんのようで、頭からは手と足が生えていた。僕は、可愛らしいな、と思った。そして、許してやることにした。僕は今日も走り続ける。いつでもあなたの心の中を、、、。

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