初の日光と大量の食事
アルバートは食料が眠りにつく真昼間に下級階級が住む地域へと向かった。
ヴァンパイアは日光に弱い性質で、アルバートも例に漏れず日光に弱い。
しかし、自身の飢えを満たす為に真昼間に外へと出た。
フード付きのマントを被り一切の肌の露出を無くした姿で、初めて昼間の外へ出た。
肌の露出は一切無いが、肌が焼ける様に熱く、酷い痛みに襲われながらも下級階級が住まう地域へ向かった。
この時、アルバート自身も知らなかったが他の吸血鬼よりもアルバートは日光に弱かった。
熱さと痛みに耐えながらも脳内にマッピングした独り身の食料の家に着く。
鍵は簡易的な物の為簡単に壊れ開いた。
暗い室内でフードを脱ぐとアルバートの肌は火傷を覆いただれていた。
アルバートはそんな自身の姿を薄汚れた鏡で見て、来る迄の熱さと痛みの理由に納得した。
だが、そんな事は後に自己回復でゆっくりだが治癒する為気にも止めずに食料の寝ているベットに向かう。
食料は起きる気配すら見せない。
そんな食料の首筋にアルバートは思いっきりかぶりつく。
食料は痛みで起き、抵抗をするがアルバートの力に全くかなわず、ただただ血液を吸われていく。
そして飲みきり食料は灰となった。
下級階級の食料の
食事をしたアルバートは肌の痛みが無くなっている事に気が付いた。
薄汚れた鏡を見ると、アルバートの火傷でただれていた皮膚は綺麗に治っていた。
アルバートは気付いた。自身の食料が同族の為回復の速さや力が異常に強いということを。
アルバートは外の日光に耐えながら家々を周り独り身の食料を食べ尽くした。
しかし、まだ空腹感があった。
アルバートの飢えは大人十数人位では満たされなかった。
アルバートはこの飢えが満ちる迄食べてみたいという強い思いが出来てしまった。
アルバートは自宅に帰り際に負った火傷に治癒魔法を使ってみた。
すると、一瞬で治り魔力が減った感覚も無かった。
試しに家にある物で食事中に使えそうな魔法を試してみた。
すると、ある程度使えた為次に食事に下級階級の住む地域に行く時に使ってみよう。と思った。
しかし、魔力量が減らない代わりに空腹感が増した。
空腹感に耐えながら、アルバートは眠く眠りについた。




