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それぞれの幸せの形

「駄目よ!」
バンッと机を叩く音が、部屋に鳴り響いた。

「私はこの婚約はできないわ。まして王太子妃なんて、死んでも無理よ! はぁ、はぁ」

「お姉さま・・・・・」

激昂し侍女に宥められているのは、このボルイック侯爵家の長女リズマリー。その様子に、悲しい眼差しを注ぐのは、異母妹サンベルナ。
母は違えど、深い歴史を持つ由緒正しき家門の娘達。


リズマリーの亡き母マリーアナは、隣に位置する大帝国の公爵家の出で、彼女らの父となるアーモンに一目惚れし、半ば強引に嫁いでいた。アーモンはサンベルナの母アメリアと結婚間近であったが、マリーアナの父ローラン公爵がこの国の国王に圧力をかけ、彼らの婚約は白紙にされた。その後鳴り物入りの王命で、アーモンとマリーアナは結婚。

騎士団長であるアーモンが遠征の間、羽目を外して愛人とのバカンス途中、崖から馬車が転落してマリーアナと愛人は死亡。醜聞を隠す為に愛人のことは伏せられ発表されたが、派手な逢瀬は普段から目撃者も多く、虚偽も織り混ぜられ面白おかしく人の口に上った。

その当時、リズマリーは3歳。
その1年後にアーモンはアメリアと再婚し、翌年サンベルナが生まれた。


リズマリーの婚約は、祖父(マリーアナの父)のローラン公爵がごり押ししてきたものだ。この国パステルの王太子スティーブンと孫のリズマリーを結びつけ、この国《パステル国》での発言権を大きくする為に。ちなみにローラン公爵は皇帝の実弟である。


ローラン公爵は孫のリズマリーを利用して、パステル国の利権を、果ては実権を握ることを目論んでいた。



リズマリーの苦悩
2024/05/04 14:05
サンベルナの切望
2024/06/14 15:42
サンベルナの相棒
2024/11/06 16:30
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