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第12話「厨二病、ミーティングする。」

コンコン。

ドアがなって起きる。


「勇者様、ラファルク王国騎士団の3番隊の方々が着きました! 食堂に来てもらったので、降りてきて下さい。」


そう言ったのはコメスさんだ。

もう来たの?

何も考えれてないよ…。


「あぁ、今行く。」


僕はそう答えてドアを出て食堂に向かう。


「おはよう。」


下に降りていく途中で僕とは違い呑気なアルゴンがそう言った。

僕はお前のせいで今焦ってんだけどな。

まぁそんな事をアルゴンに言っても無駄だと分かっているので何も言わないが。


「こんにちは〜勇者様〜。」


僕は食堂に入るとそう女の人から声をかけられた。

声の雰囲気からアニメで言う天然系みたいな感じの人だろう。


「…あぁ、俺が勇者、約剣(エクスカリバー)だ!」


一瞬、誰と出てしまいそうだった。

だって…ただ天然の人が人間違いをしたと思うくらい僕の事を指しているのか分かりにくかったからだ。

喋るスピードはかなりゆっくり。

まぁ考えれば約剣(エクスカリバー)なんて名前の人は普通はいない…。


「コメスさん、騎士団の人達はどこ?」


アルゴンがその女性には目もくれずコメスさんに聞いた。


「全員ここに来てもらうのは大変なので隊長さんだけ来てもらっています。」


しっかり考えれば分かることだな。


「え? じゃあその隊長さんはどこ?」


アルゴンは今度はそうきいた。

ここに居ることを考えるに、おそらくは天然っぽい彼女だろう…。


「…私なんだけど。 お〜い。」


その女性はアルゴンにそんなに強くは主張しなかった。

やっぱり隊長さんだったらしい。


「アルゴンさん、彼女です。」


何故かアルゴンが固まってしまっていたのでコメスさんもそう言った。


「…よろしく。」


やっと隊長さんという事を認めてアルゴンがそう言った。

…天然な人が嫌いなのか?


「はい、よろしくです。」


彼女はそう言った。


「あ!? 私はラファルク王国騎士団の3番隊隊長、マヒナで〜す。」


そうマヒナさんは忘れてたと言うように自己紹介をした。

何か…本当に天然何だろうな、この人は。


「俺はアルご…」


「それよりも〜そのシャーロットさん奪還のミーティングをするなら、騎士団を集めたいんですけど。」


アルゴンが自己紹介をしようとしていた時に、マヒナさんはそう言って話を切ってしまった。


「…」


少し困った感じのコメスさん。

少しってか、普通に困るよなコレは。

マヒナさんは無意識にやってそうだから(天然だから)注意も言いづらいんだろう。


「…そうですね、騎士団の方々を集めてもらっても良いですか?」


結局、コメスさんはそう言った。


「了解で〜す。」


マヒナさんはそう言って宿の外に一旦出ていった。


「…。」


と、アルゴンは不満そうな顔をしている。


「店員さん、すみませんが防音のしっかりしていると広間を借りれませんか?」


コメスさんは店員さんにそうきいている。


「はい、良いですよ。 場所は…です。」


心良く店員さんは了承をしてくれた。

ガチャ。

ちょうどマヒナさんが騎士団の人達を連れて宿に入って来た。


「ではコチラに来てもらえますか。」


そう言ってコメスさんは広間の方に歩いて行った。




「皆揃いました〜。」


騎士団の人達も広間に入って来たくらいに少しタイミング早くマヒナさんがそう言った。


「…まだです。」


騎士団の1人が僕とコメスさんの方に来てそう言った。


「分かっています。」


コメスさんは少し笑いながらそう答えた。


「ありがとうございます。」


そう騎士の人は安堵したような顔をした。

きっとこの人は副隊長みたいな人なのだろう。


「それではミーティングを開始しますよ〜。」


そうマヒナさんが言う。


「まず〜ここに来た経緯は教えているので飛ばしてオッケーです。」


コメスさんにそう言うマヒナさん。


「…隊長」


そう直ぐにさっき僕らに話かけてきた人がマヒナさんを呼んだ。


「はい、何でしょう副隊長さん。」


やっぱり副隊長であっていたらしい。

ラファルク王国の騎士団は副隊長はいないらしいんだけど…まぁ、隊長さんが天然だから特別にかな。


「伝えられていません。」


副隊長さんは少ししてからそう少し言いづらに言った。


「…あれ!?」


マヒナさんはそう言った。

やっぱり天然だ…。


「私が説明しましょうか。 皆さんに来てもらったのは…で、…だからです。」


結局コメスさんが騎士団の人達に説明をした。


「了解しました!」


そうさっきの人はそう言った。


「それで…作戦や決行日はもうありますか?」


副隊長さんがきいてくる。


「それに関しては勇者様から。」


コメスさんが僕だと言った。

やっぱり僕の出番か…。


「あぁ、まずは良くここまで来てくれた!」


掴みはそれから入る、ひとまずはいい人だよという雰囲気を出しておけば何とかなる!


「そのラストレイ公爵家には貴族の同志が居る。」


僕はそう言った。


「貴族に同志?」


「こんなに短期間で?」


そう騎士団の人達は反応をしている。


「それは凄いな。」


コレにはマヒナさんもそうしっかり反応をしていた。

同志っていうか…ただちょっと仲が良い人だけど…助けになるって言ってたし。

何より厨二病という同志だしね。

僕は不本意で、オリビアお嬢さんは本意でだけど…。


「彼女の力を借りる、無論、俺が居るから心配は要らん!」


何か言葉が出てこなかったので適当に締めた。


「追加で良いですか、先程も言ったように、結婚式が2日後にあります。 ですので、行動は明日です!」


コメスさんが追加で説明をしてくれた。


「もしシャーロット様が結婚を望んでおいででしたらどうするのでしょう?」


副隊長さんがそう言った。

確かに…どうしよう。


「明日までに確認を取ります。」


コメスさんがそう答えた。


「大丈夫なのか?」


「…どうなんだ?」


等と騎士団の人達から疑問的な声が出る。


「静かに、おそらく彼女は勇者様パーティーに戻りたいはずですよ。」


そうマヒナさんが皆を静かにさせてくれた。


「根拠は?」


アルゴンが痛い所をついて言った。

…さっきの事少し恨んでるな。


「…勘!!」


そう自身満々にマヒナさんは言った。

それじゃもっと駄目だろ…。


「それなら。」


とか、何か騎士団の人達が納得をし始めてしまった。

…マジで何なんだこの部隊は?

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