第16話「勇者パーティー、ヤバい事になる!?」
「ここまで来れば良いんじゃ無い?」
結構歩いて人目の無さそうな所まで来た。
「で、どうするんですか?」
シャーロットが僕と何か真面目な顔をしているアルゴンに聞いた。
「連れてってみない?」
そう言うアルゴン。
「え!? 良いんですか!?」
嬉しみの声を上げたのは幽霊の女の子、アリナさんだ。
「え!? …嫌ですよ。」
そうアリナさんの反対の言葉を出したのはシャーロットだ。
「約剣は?」
意見が割れてしまっていたので、アルゴンが僕に意見を聞いてきた。
別にどっちでも良い…。
「別にどっちでも…。」
そう素直に答えた。
「じゃあ連れて行こう。」
そう何故かいつもとは変わってメチャクチャ自分の意見を言ってくるアルゴン。
「いや、絶対にヤダ。」
やっぱりシャーロットは嫌だと主張をしている。
「いや、連れてってみようよ。」
とアルゴン。
「え!? アルゴンさん。」
そういつもとは違うアルゴンの様子に負けかけているシャーロットだ。
「それで良いでしょ!」
シャーロットにそう同意をさせているアルゴン。
「いや、」
とシャーロット。
「連れて行くよ。」
そうメチャクチャ押すアルゴン。
「え!? いや…はい?」
そうどうしたのと言う様に「はい」と言ってしまったシャーロット。
「良し、決定!」
そうアルゴンはこのアリナさんを連れて行くことを決めてしまった。
「人目に付くのは良くないから…普段は透明に隠れれる?」
そうアリナさんに言うアルゴン。
そうして本当にアリナさんを連れて行くことになってしまった。
話もついたのでここから移動する。
「…はいと言ってしまいましたよね、私…。」
と、絶望の顔でシャーロット。
はいと言ってしまった事を認めているようだ。
「じゃあ、これからよろしくお願いしますね。」
そう言って握手を求めてくるアリナさん。
幽霊って握手出来るのか?
スカッ。
「…。」
僕はそういう反応になってしまった。
「…嫌ですけど、しょうが無いです。 よろしくお願いします。」
メチャクチャテンションの低い声でシャーロットは答えた。
ホントに嫌そうだな…。
「ひや〜!」
そう言ってシャーロットが顔を完全に隠した人に連れ去られて行く。
「え!? シャーロット!?」
そう僕は固まった。
「アリナさん、少しの間アレらを追って下さい。2時間後くらいにギルドの前に来て下さい。」
そう僕が一瞬の出来事に驚いて居た時にアルゴンが直ぐに指示を出した。
「え!? は、はい。」
そうアリナさんは答えてシャーロットとシャーロットとを拐ったヤツを追いかけて行く。
「俺らは一旦カール商会を探しに行こうか。」
そうアルゴンは言った。
何か今日のアルゴンはいつものアルゴンじゃ無いみたいだ…。
悪霊にでも取り憑かれたのかw
…いや、そんな笑っている暇は無い。
「了解だ。」
そういう事でシャーロットがメチャクチャ心配だったが、頭が真っ白になってしまった僕は冷静だったアルゴンの指示を聞いてカール商会の場所を探すことになった。
―2時間くらい経って―
「無いね…。」
かなり頑張って探したのだが…何も分からなかった。
「じゃあ、ギルドの前に行くこう。」
そうしてギルドに集合時間になったのでギルドの前に行くことになった。
「は〜疲れた…。」
そうギルドに向かいながらアルゴンが言った。
お前が仕切ってたんだから寝るなよ…。
だが、アルゴンは何か欠伸をしているし…マジかよ。
「アリナさん、何か分かった? てか勇者の約剣、後頼む。」
頼むって…やっぱりかよ。
…ただ、勇者っぽいなこの事情聴取みたいなの。
「そうだな…何処の誰にシャーロットは連れ去られたか分かった?」
僕が質問した。
「えぇ〜と、誰かは分からなかったんですけど…アルソフィナ王国の人でした。」
アルソフィナ王国…。
確か貴族主義の国だった気がする。
じぁ、奴隷関係では無いのかな?
一旦少し安心だな。
「どうするか…。」
ホントにどうしようかな。
寝ちゃった様子をみるにいつものアルゴンに戻った感じだな。
「やっぱりカール商会を探すしか…。」
それが1番早い気がした。
「私、場所分かりますよ。」
そうアリナさんが言った。
「マジで!? 案内して貰えますか?」
そう聞いた。
「了解! 後、ため口で良いですよ。」
そう言ってアリナさんはカール商会に案内を知るために前を歩く…行ってくれる。
ホントにコメスさん、カール商会を頼るしか無い。




