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第13話「勇者、クメシアルに到着する。」

「いや〜、もう少しで馬車に乗れるね。」


そう言ったのはアルゴンだ。


「まぁ、そうですね。」


そう適当にアルゴンに返したのはシャーロットだ。

何か、アルさん達と一緒にに居たときも馬車に乗ったな〜。

村による必要って…本当に必要なのかな?

まぁ今更クヨクヨしても意味が無いんだけどね。


「馬車って…騎士団の専用の物とか無いんですか?」


シャーロットがベルガさんにそう聞いた。

確かに!

普通にあの国王様なら買ってくれそうだけどね。


「…無いんですよね話が」


そう答えるベルガさん。

無いの!?

国の組織なんだから普通は持ってそうだけど。


「森の中に入ることが多いので…。 森の中では使えませんからね。」


そう言われたらそうだけど…。

何か、開発か何かしないのか?


「まぁ、歩けば良いので。」


答えたベルガさんに他の騎士団の人達も「うん」と頷いている。

この体力バカ達が…。


「その…馬車に乗れる場所って、どんな場所なのですか?」


そう恐る恐るシャーロットがベルガさんに質問する。

そう言われてみると、どんな場所なんだ?

日本の駅前のタクシー乗り場みたいな所がこの世界であるわけがないし…。

良く馬車が通るだけの場所ですとかだったらやだな。


「単に場所が良く通る通りですよ。」


ベルガさんはそう答えた。

絶対それって、馬車に乗れない所じゃん。


「いやそれって大体、馬車に乗れないだろ!」


そう僕の考えている事をそのままベルガさんにツッコんでくれたのはアルゴンだ。


「…。 まぁ、大体そこに行けば馬車に乗れる。 らしいですよ。」


らしいって…。

だめだコレは。

歩く覚悟を決めておかないと。


「じゃあまぁ、大丈夫か!」


そう何故かこの流れで言ったのはアルゴンだ。

話しを聞いてないな、コイツ…。




―それから結構歩いて―


「そろそろその場所に着くはずです。」


そう話してくれたのはベルガさん。

場所に乗れるとか、僕はさっきの会話から無いと確信している。


「…。 そうですか。」


シャーロットも今の言葉の前に間があったし、多分普通に乗れるとは思ってないぞ。

アルゴンは対象的に…バカなだけか!

森を抜けると開けた場所に出た。


「…マジか。」


「言ったでしょう。」


馬車が確かに通っている。

視界にギリ1つは入るくらいだ。

まぁ、クメシアル方向に向かう馬車だけじゃ無くてクメシアルからコッチに来る馬車も見えるけど。


「クメシアルは商業都市、承認の方がとても集まって来るのですよ。」


商業都市だとそうなのか。

タウンも、スモールシティも…まぁ名物も特には何も無い街だったし。

スモールシティに関しては本当に売りが何も無かったし。

と言うか、クメシアルか。

コメスさんは元気かな?

クメシアルにはどれくらい滞在するかは分からないけど、寄ってみよう。

確か…カール商会だったけ。


「乗せてもらえるのですか?」


と、シャーロット。


「皆さん商会の方々ですので、おそらくお金で何とかなるとはと思いますよ。」




少し大き目の馬車が通る。

それを見て騎士の人がその馬車の方に向かって行く。

そんな、ヒッチハイクみたいなので大丈夫なのか?

ニヤッと商人の人は笑って頷いている。

商人の手元にはお金が見える。


「乗れそうですかね?」


騎士の人がコチラに戻って来た。


「はい、心良く了承してくれました。」


心良くって…あんた、お金払ってたじゃん。

まぁ乗れるなら別に良いか。


「ではそこの3人、お取りください。」


そう商人の人は僕ら3人に(僕、シャーロットにアルゴン)言ってくれた。


「あれ? ベルガさん達は?」


そう少し疑問になり僕が聞いた。

アルゴン、シャーロットはサッサと馬車に乗り込んで乗りやすくて良さそうな場所を取っている。


「私達は警護ですよ。 クメシアルに着いたらもうラファルク王国に戻りゆっくり休めますのでこのくらいは平気ですよ。」


そうベルガさんは答えてくれた。

え、じゃあさっきの商人に払っていたお金は?

警護もしてさらにお金も渡したのか。

詐欺られてない、それ?


「払ってあお金は…?」


そう独り言を言った。

聞こえていた様で


「あ、見えていましたか。 お金を渡したのはシチューの材料を買っていただけですよ。 さっきも言いましたけど、商人さんは護衛も要らないと心良く了承してくれました。」


本当に心良く馬車に乗ることを了承してくれてたんだ。

それより、シチューの材料を買ってたんだ。

僕が作るってことですかね…。


「勇者様には申し訳無いのですが、シチューをもう一度作って貰いたくて。」


そう言う騎士の人。

他の騎士団の人達もお願いします。という顔をしている。


「無論問題ない。 お昼にご馳走してやろう!」


ドン!!

そう言い放った。

やっぱり断れる雰囲気じゃ無いし、別にシチューを作るくらいは別にそんなに手間では無いしね。




そういう事でお昼ご飯は僕がシチューを作ってあげた。

商人の人も美味しそうに食べてくれた。

コメスさんとは違って、再現しようとかは言っていなかったな。

商人の中でも料理系に力を入れている人と、そうでない人とが居るのかも。

そして僕らは馬車に乗れてから6時間程でクメシアルに着けた。

まだ夜になるには時間配分あるくらいの時間だった。


「勇者様、クメシアルに着きました。 私達は明日のお昼にはラファルクに戻らないと行けないけどのですが、3番隊の方々はまだ来れないらしくて…。 まぁ詳しいことは明日の朝にまた連絡しますよ。」


え…良くわからないここに置き去りにされるってこと!?

「詳しいことは明日の朝に」じゃ無くて今して欲しい。

ただ、そんな事を言う間もなくベルガさん達はどっかに行ってしまった。

ちなみに宿はいつものごとく、騎士団の人が用意をしてくれた。




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