エール
告白されたことを
楽しそうに話す君
電話の向こうからは
戸惑いと
嬉しさが入り混じった
けれど幸せそうな気持ちが
伝わってくる
彼女にとって相手の人は
知っているけど知らない人
何度も言葉を交わしたけれど
会ったことは一度もない
そんな人
だから戸惑い
相手の人は話していて
楽しくってしっかりした人
何度も言葉を交わしたから
会ったことは一度もないけど
そんな人
だから嬉しい
どうしたらいいかな、
なんて君は言わないけれど、
今の君は迷ってる
ストレートな気持ちを
ぶつけられて
自分の気持ちに整理がつけられずに
どうしようって戸惑ってる
だから、僕は君に伝える
もう答えは出てるんじゃないかな
ちゃんと理由づけして
進めずにいる君の背中を
軽く押す
君の戸惑いも嬉しさも
好意からきているものだから
悩む必要ないと思うよ
君が幸せを感じられるなら
僕がすべきはただ一つ
がんばれ
そうして僕は電話を終える
電話と一緒に気持ちも置いて
ゆっくりゆっくり息を吐く
声を出さずに心を吐き出す
そして最後にもう一度
がんばれ
と呟いた
最後までお読みいただきありがとうございます