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ブラックゴブリンとゴブリンシャーマン

 ハイオークは人間の部隊に向かって突進していった。




 俺は焼け焦げたオークの死骸の中を躓き、倒れながらも、目的もなく進んでいた。すると、奥の方で黒焦げのオークの下から人間の腕が見えた。オークを盾にしてあの火の玉を防いだのか。俺はゆっくりと近づいた。


「主……人………逃げて…」


 俺に気が付いたニンゲンが焼けた喉で逃げろと言う。


「終わったんだ、もう、何もかも」


 俺はじっと人間の部隊を見つめた。ハイオークと争ったような形跡もなく、その布陣はしっかりとしていた。よくみると人間の部隊のかなり手前に、黒く焼けた地面と、斧が転がっていた。


 そしてまた空に火の玉が上がる。

 オークの生き残りに止めをさすのだろう。


「…………主人……」

「主人て呼ぶな、気味が悪イ」

「……では、なんと……?」

「さぁな」


 そういえばゴブリンには名前が無かったな。

 迫り来る火の玉を見上げながらそんな事を思っていた。




「……ッ!?」


 突然何かに抱えられる。

 それは黒い腕だった。真っ黒だ。

 そのまま肩に担がれると、走ってる振動が伝わってきた。


 助かるのか? 俺は


 ふと、置いていかれたボロボロのニンゲンが視界に入った。




「待て! そこのニンゲンも連れていってくれ!」



 *


 黒い腕の主は走り続けた。

 両腕にゴブリンとニンゲンを抱えているのにも関わらず、鹿よりも速いスピードで走り、時には木から木へと跳び移った。

 人間の部隊は何かを探しているらしかった。どこに逃げても人間の小隊に出くわした。


 突然、大きな木の枝の上で立ち止まると、俺とニンゲンを降ろし

 黒い腕の主が話し始めた。


「わりぃ、遅くなっちまった。相棒、大丈夫か?」


 相棒?まさか


「相棒なのか?」


 俺はぎょっとして黒い腕の主をまじまじと見る。それは真っ黒なゴブリンだった。


「おまえ、体が真っ黒に、なんで。」

「進化した。ブラックゴブリンだそうだ」

「ブラックゴブリン?聞いたことない。」

「俺もだ。」


 それから相棒に何が起きていたのかを聞いた。


 オークを倒したあと進化して、目が覚めたら数時間がたっていたという。そして体が真っ黒になっていた。急いで村に帰ったが、もうすでに村の門は破壊されていて、そとにはオークの群れが押し寄せていた。よく見ると、オークの群れの真ん中に俺とニンゲンが見えたそうだ。


「あの時は驚いた、お前が人間に抱えられながらオークのど真ん中にいるんだからな」


 そのあと人間の部隊が現れ、火の魔法をオーク達に向かって放ったそうだ。


「本当に生きてて良かった、その点はそこの人間に感謝しなきゃな」


 相棒はボロボロのニンゲンをみて言った。そして今度は俺の目を見て


「この後どうする?」


 と、疑問を投げ掛けてきた。


「まずは進化する、体が修復されるはずだ、そして逃げる、人間に見つかる前に。」


「そこの人間は?」

「そいつは連れていく。」

「わかった。」


 相棒はなにも言わず頷いてくれる。


「進化する間、頼む」

「ああ」


 《進化しますか?》


 あのオークたちとの戦いでレベルは上限に達していた。


 する


 視界が真っ白に染まった。




 《進化先を選んでください》

 ・ホブゴブリン

 ・ゴブリンシャーマン


 村長と同じホブゴブリンか

 魔法特化でゴブリンシャーマンか


 悩むまでもないな




 ゆっくりと目を開けると、木の葉の間に夜空が広がっているのが見えた。


「起きたのですね」


 声のする方を見るとニンゲンがいた。


「お前、傷はどうした?」

「黒いゴブリンが殺した人間からポーションをとってきてくれました」

「そうか」

「はい」


 ニンゲンはこちらをみて笑顔を浮かべる。


 俺は立ち上がった。自分が枝の上にいることを忘れて一瞬体がぐらついたが、立て直す。

 視界が高くなったのを感じた。

 手のひらも足もすらりと伸びている。


 ステータス


 ゴブリンシャーマン Lv.1  ランクE

 職業:召喚士

 HP:40/40

 MP:79/80

 攻撃力:10

 防御力:8

 魔法力:25

 俊敏 :10

 技能:夜目、人間語、ゴブリン語

 称号:耐える者

 召喚:人間

 ・ニンゲン 剣士 Lv.15

 ・村人

 ・剣士

 魔法:無属性魔法【シールド】


【シールド】

 認識できる所に直径1メートルの不可視の盾をおく。

 盾の強度は消費するMPによる



 召喚できるものが増えてる。しかも魔法も使えるようになった。

 ゴブリンシャーマンか、俺にぴったりだ。



 人間"ニンゲン" Lv.15 消費MP30

 職業:剣士

 HP:100/100

 MP:15/15

 攻撃力:35

 防御力:25

 魔法力:6

 俊敏 :35

 技能:剣術 Lv.4、ゴブリン語、見切り Lv.2

  体術 Lv.2


 人間

 職業:剣士 消費MP10

 HP:40/40

 MP:5/5

 攻撃力:15

 防御力:11

 魔法力:2

 俊敏 :15

 技能:剣術 Lv.1


 ニンゲンはどんどん強くなっていくな。

 剣士も思っていたよりステータスが高い。


 ニンゲンを除く召喚獣のステータスは俺の魔法力に影響されているのかもしれない。

 試しに村人のステータスを見る。


 人間

 職業:村人 消費MP5

 HP:20/20

 MP:0/0

 攻撃力:8

 防御力:4

 魔法力:0

 俊敏 :8

 技能:農業、建築、工作


 やっぱり少しだけど上がっている。俺がレベルアップすれば召喚獣も強くなるってことか。



「ッ!」


 突然、音も無く真っ黒なゴブリンが目の前に現れる。


「おい、驚くから急に目の前にくるな」

「すまない相棒、進化は終わったな?逃げるゾ」


 焦った様子で俺を急かす。


「どうしたそんなに急いで」

「人間が来る。大群だ」


 まだまだ夜は長そうだ。

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