第8話 「種族とスキルと魔法と常婆と」
引き続きご愛読いただき、ありがとうございます!
リアが口を開く。
「まずは、常婆を紹介します。常婆は、私を育ててくれたデミヒューマンです。この世界のことを良く知っていて、光にも闇にも通じている、この街では、有名人です」
常婆っていうのか。光にも闇にもって、なんだか物騒な婆さんだな………。
「常婆。こちらは、鈴空さんです。どんな方かは、先程お話した通りです」
常婆も黙って聞いている。
「では、早速ですが、鈴空さんには、さっきの私の粗相のお詫びに、この世界についてご教授させていただきますね。そして、異世界人である、鈴空さんには、必ず、常婆の力が必要になります。2人ともこの機会に仲良くなってくださいね」
僕も、常婆もお互いにそっぽを向く。だれが、こんな嫌みったらしい婆さんと仲良くなんかするか。面倒くさすぎるだろ。とはいえ、とりあえずは、リアの話を聞いてから決めるか。僕の利益に繋がるような人物であれば、損な話ではなさそうだし。
「この世界には、3つの種族があります。『ヒューマン』、『デミヒューマン』、『マシーネ』です。常婆や私たちは、デミヒューマンに属します。鈴空さんは、一応ヒューマンに属しますが、鈴空さんの話は、後ほど、常婆から詳しく話していただくこととして、始めは、この世界の仕組みについて簡単にお話しします。この世界は、3種族がそれぞれ牽制し合って成り立っています。北のマシーネ、南のデミヒューマン、西のヒューマンです。我々のいる街『ライフ』は中立国家のため3種族が混在しています。そして、この世界で最も大事なこと、生き抜くために必要不可欠なもの、それが、『スキル』や『魔法』といった異業の技です。『スキル』は、ヒューマン以外の種族は、生まれながらに獲得しています。『魔法』は、現在確認されているもので、火、水、土、風の4大元素系の他に、特殊な属性として無属性、全属性があります。魔法の習得は、後天的なもので、各々の属性にあったもののみになります。簡潔に言うと、この世界は、このような構図で成り立っています。ご理解いただけましたか?」
なんだか一気に知識が脳に流入してきて、若干混乱中だ。だが、まぁこれくらいなら、普段、妄想していた異世界となんら遜色ない程度だな。
「ふむ。だいたいのことは理解した。だが、この説明は、この世界の表面上の話の一端にしか過ぎないのだろう?」
僕をここに連れてきて、話がこんなに簡単なことだけで済むはずがない。にしても魔法なら習得できそうだな。ずっと夢だったんだ!魔法!僕って何属性なんだろう?
「さて、では、ここからは、ワタシが話そうかね」
急に話に割って入ってきたな。婆さんの話は長そうだなぁ。イヤだなぁ。実家のばあちゃんも話好きだったし、しゃべり出したら止まらないのが、年寄りなんだよなぁ。いいとこで、無理やり、話を切る方向でいくか。早く、リアと今後の将来について………いや、今後の同行、もとい動向について話をしたいしな。
「まったく何を想像しているのか知らんが、話しを始めるぞい」
はいはいどぞー。僕は、年寄りの与太話を聞くかの如くに、頷いた。
読んでいただきありがとうございました。
これからも連載を続けていこうと思っておりますので、ご意見、ご感想等、寄せていただけると勉強にもなりますし、執筆意欲も出ますので、ぜひよろしくお願いします。