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ワケあって、異世界審査通っちゃいました  作者: 蜂月 皐
第1章「異世界ワケあり生活の始まり」
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第6話 「チート?」

引き続きご愛読いただき、ありがとうございます!

『わからず屋』で鈴空のチート能力が判明?リングの宝石から映し出された、鈴空の能力とは?

「では、このリングを指にハメてみてください。リングにハメられている宝石から、使用可能なスキルと魔法が文字として浮かび上がりますので」


そんなに簡単にわかるものなのか。しかし、なんの変哲もないチープなリングだな。まぁ、ものは為しか。


「わかった。どの指でもいいのか?」


受付嬢は頷く。

僕は、左手の中指にリングをハメた。すると宝石が輝き、光が目の前に溢れた。


「こ、これは………!」


受付嬢の表情が一変する。

まさかの、チートスキルか!やっぱりあったのか!異世界転移だもんな!やっぱりな!


「で、なんのスキルと魔法があるのか分かったか?」


僕は、冷静になり、精一杯キャラを保ちつつ、受付嬢に問う。もちろん、心の中では、ドヤ顔全開だ。


「鈴空様の、所持スキルと魔法は………」


うんうん。早くいってくれ!心の準備は出来ている。公表された際の、行動も考えた!周りがこうバーっと湧き上がるような、スペシャルなスキル、もとい、チートスキルを-----!


「無です」

「む?無ってなんだ?無属性スキルとか?」

「いえ。無です」

『無』ってなんだ?想像していたのと違う。違いすぎて、脳が、体が、心が全く理解に追い付かない。

「えっと………、つまりなんのスキルなんだ?魔法か?わかりやすく説明を頼む」


受付嬢は、桜唇を手で隠すと、顔を伏せ答えた。


「プっ。無いです。なにも………無、プフフフ」


アレ?なんか、受付嬢笑ってない?

無いって無能力者ってことか?お約束のチートスキルは?

「………………………」


え?マジでないのか?アレ?あれ?

僕が想像していたのと全然ちが-----う!!!

僕が、あまりの予想外な回答に動揺し、困惑していると、周囲の他の冒険者や客、店員も、クスクスと顔を伏せ、笑いをこらえている情景が目に入ってきた。僕は、いっきに顔が火照るのを感じ、それでも、今のキャラを演じようと努力する。


「なにが、おかしい?」


この僕の発言に、周囲は、ピリっとするどころか、逆にこらえていたであろう笑いが、バ-----っと湧き上がった。僕の羞恥心は、限界に達し、今度は、僕が顔を伏せた。

 その時、僕の肩に、先程、至上の幸福と慕情を与えた、小さく柔らかい手が触れるのを感じた。僕は、恐る恐る振り返る。リアの顔は、笑ってはいたが、周囲の者たちとは違い、温顔に笑みをたたえていた。


「大丈夫ですよ。ヒューマンは、私達とは違い、生まれつきの固有スキルは持っていないんです。もう一度周りを見てみてください。笑っているヒューマンはいますか?」


ヒューマンって人間のことだよな。人間、人間。あっ、いた。あれ?笑ってない。むしろ、真顔でこっちを見ている。


「ご理解いただけましたか?笑っているのは、ヒューマン以外の人種です。なので、何も恥じることはありません。何も卑屈になる必要もありません。当然のことですから」


かぁ-----!天使だ!ケモ耳天使。僕は運命の人を見つけたみたいだ。齢25歳にして、初めてこんなに女子に優しくされた。僕の、ピュアな恋愛心は完膚なきまでに撃ち抜かれた。


「ありがとう!でも、気にしていたわけではないのだ。目にゴミが入ったようで痛かったから、下を向いていた」

「そうだったんですね。そうだ!鈴空さん、これからお時間ありますか?少し、私に付きあってください。さっきの粗相のお詫びもしたいので………。とりあえず、今日は、ギルドを出ましょうか」


リアは、そうゆうと僕の手を握り、足早に『分からず屋』から僕を連れだした。

読んでいただきありがとうございました。

これからも連載を続けていこうと思っておりますので、ご意見、ご感想等、寄せていただけると勉強にもなりますし、執筆意欲も出ますので、ぜひよろしくお願いします。


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