第5話 「リア・アンテローグ」
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扉を開けると、酒場のような内装が目に飛び込んできた。
「いらっしゃいませー。今日は、どういった御用で?」
親切そうな、若い男の店員が声を掛け来た。
「ここは、なんの店だ?」
よーし!クールに言えた。
「ここがなんの店かご存じ無いってことは、お客さん、この街の人じゃないんですね。ここは、ギルド会館です。お客さんは、どこかの街のギルドに所属していたりは?」
ギルド会館!よっしゃ!初っ端から大当たりだ。幸先いいなぁ。
「ギルドには所属していない。紹介してもらえるかな?」
「わかりましたー!では、あちらの受付けへ」
受付ね。受付、受付。あー、アレか。
「きゃー!どいてー!!!」
(ドンッ!)
急に僕の背中に強烈な衝撃が走った。
「いっててて………。あっ!ごめんなさい」
振り返ると、モフモフとした耳、モフモフとした尻尾、モフモフとした………。
いやいやいやいや。いかんいかん!
「大丈夫かい?お嬢さん。怪我はないかな?」
キザー!ま、まぁキャラだキャラ。昔の僕ではないのだ。
「あっ、はい!大丈夫です。急にぶつかってしまって、すいませ-----ん!」
僕の目の前には、モフモフの天使がいた。頭を床に付け、謝罪している。
「ゴ、ゴホン。気を付けてな。立てるか?」
さり気なく差し出した僕の手を握る、その小さく柔らかい感触は、至上の幸福を僕に与え、ひそかに慕情を寄せさせた。
「ありがとうございます」
「問題無い。かすり傷にもならないよ。それにしても急にどうしたというのだ? 」
僕は、これでこのコとのお別れにならないように、なんとか会話を続けようとする。
「入り口を入ったら、脇に置いてあったバケツに躓いて、体制を立て直そうと頑張ったんですが、逆に勢いがついちゃって………」
「なるほどな。それは、バケツが悪い」
きたー!おっちょこちょいの天然系女子!王道のパターン!萌えポイントだ!
「ふふふ。おかしなこと言いますね。あっ、名乗っていませんでしたね。私は、リア、リア・アンテローグって言います。まだ、ギルドに所属してませんが、一応、冒険者志望です」
「ぼ、俺は、紗月鈴空。俺もこれから登録するところだ」
「鈴空さんですか………。変わったお名前ですね。これから、登録なら一緒に受付け行きませんか?」
「一緒に?別に構わないが」
周りを見渡すと、強面で乱暴そうな男達が、こちらを見ていた。
「なるほど。そう言うことか。わかった。では、向かおう」
「はい!」
僕達が、受付に来ると、OL風の若い受付嬢が対応してくれた。
「登録はこちらになります。まずは、この用紙に、お名前と、ご希望のご職業、使用可能なスキル、魔法をご記入ください。最後に任意ではありますが、将来の夢もよろしければ教えて下さい」
将来の夢ー!って小学生か!はぁ、なんか途中までワクワクしてたんだが、最後で落とされたなぁ。
まぁ、ひとまずわかるところだけ書くか。
「すまないが、スキルとか魔法とかは良くわからないのだが………」
「招致致しました。ですが、登録上、必須項目になりますので、こちらで調べさせていただきますね?」
受付嬢はそうゆうと、奥の棚から、怪しげな、リングを持ってきた。
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