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ワケあって、異世界審査通っちゃいました  作者: 蜂月 皐
第3章「建国編」
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第28話 「小さい漢」

鈴空は、自分の欲望と葛藤する。

だが、時として漢には決して譲れないこともあるのだ!

例え、物語が終わろうとも………。

リアとシューレのほうはどうか、僕は見学いや、偵察にきた。こちらは2人に任せてあるので、僕はあえて口出ししない方針だ。


「順調に人員配置は進んでいるみたいだな。僕は、疲れたし、お役目御免ということで、今日のところは、帰って寝るか………」


翌朝、僕は昨晩の早寝のおかげで早起きができていた。朝の稽古と思い、外で剣を振るっていると、龍じいが僕の元へ現れた。龍じいは、剣の腕は物凄いけど、中身は普通にじいさんだから、起きるの早いんだよな。お年寄りの特徴である。


「鈴空。朝から精が出てるでおじゃる。だいぶ剣士らしくなってきおったでおじゃるな」


まぁた朝から、おじゃるおじゃる言ってやがるな。このじいさんの語尾なんとかならんのかな。いい加減鬱陶しいわ。


「あぁ。もう龍じいに剣を習って2カ月が経つからな。習った型5つ、ほとんどマスターしたよ」

「ほう。さすがに上達が早いでおじゃる。そうじゃ、お主に1つ話があるでおじゃる」

なんだよ。折角早起きして、剣の稽古しているのに邪魔すんなよな。

「シューレから聞いたのじゃが、あやつの祖父は、フォス・グラムじゃったようだの。フォス・グラムのことは紗月から聞いたと思うが、一つ気になることがあるでおじゃる」


気になること?あっ!そういえば、シューレの店を訪ねたときに聞き逃したこと、まだ聞いてなかった。それのことか?


「なんだ?」

「あやつの使っておった、明刀『癒合』………。今はどこにあるのかわからないでおじゃる」

「あぁ、確かベンケイの作った刀ってやつだろ?凄い刀なんだろうが、それがどうした?無いと不味いのか?」


コレクターじゃあるまいし、別にベンケイの刀を全部集める必要はないだろうに。


「無いと不味いわけではないが、その刀に適性を持つ見込みのものがいる。もし、旅の道中で見つけたら、持ち帰ってきてほしいでおじゃる」


適性を持つもの?癒しの剣だし、もしかしてネメアか?


「まぁ、見かけたら、事のついでにな」


僕は、面倒臭そうに返事を返した。


「ところで、俺は今日から、西華と一緒に資金調達に動くが、龍じいのほうも予定通り頼むぞ」

「任せておくでおじゃる。立派に育ててみせるわい。あやつらは、この国の()()()じゃからの」


僕ら幹部しか知らない裏の任務。ひとまず、龍じいに任せておけば、2人とも今よりもはるかに実力が向上するだろう。


「さて、俺もそろそろ動くとするか。龍じい。俺とリアが不在の間、この国を頼むぞ」


僕は、リアと西華との待ち合わせ場所である、デパートの前に来ていた。既に旅支度を終え、準備万端といった雰囲気の美女2人が、先に到着している。


「すまない。待たせたな。龍じいと少し話をしていた」


僕は、言い訳けなんて愚行はしない。このコたちの前で、そんな小さな漢としてみられたくない。


「大丈夫です。私も今来たところですから」

「うちもです」


んー!ケモ耳リアと妖艶お姉さんの西華。たまんねーな。これからしばらく一緒に旅ができると思うと、いろんな意味で気合いが入る。これは任務なのか?ご褒美なのか?自分で人選しておきながらニヤけちまう。シューレに頼んで、2人の武器防具を新調してもらったのは正解だったな。


「実は、前もって僕の好みをシューレに伝え、それ通りのものを取り揃えていたのだ」


なんて口がさけても言えないなコレは。


リアの武器は弓、コスチュームもとい防具は、ハロウィンをイメージした作りで、ミニスカ&ニーハイ。ケモ耳魔女の誕生だ。西華の武器は扇子。ドレスもとい防具は、もちろん和装だ。和柄の花魁コス風。

シューレのやつ………。完璧な仕事だ!


「さ、さて行くか!まずは、ライフへ行くぞ!」


僕は、意気揚々と上機嫌で、鼻の下を伸ばしながら、タオルを手首に巻き、スペルを唱えた。


魔法『ポルタード』


このまま、ポルタ―ドの扉閉めちゃおっかなぁ。この空間で3人で生きて行こうかな。それもいいなぁ。なんかもう、僕の野望、ここで完結してもいいかもなぁ。

なんて考えている僕は、やはり小さい漢だった。

読んでいただきありがとうございます。

紛らわしい、前書きでしたが、ワケ通は終わりません(笑)

これからもご愛読よろしくお願いします^^

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