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チートを与えられたが、わかりやすい敵がいない、どうする俺!?

彼には選択肢があった。


彼の周りは闇に包まれていた。

彼の瞳に何も映らないほど世界は黒く、

皮膚感覚で知覚できる体の境界線も定かではない。

彼は闇そのものだった。

ただ、彼が彼であると言う事は、ぼんやりとした意識の中で認識されていた。




彼は選ぶことができた。


無から彼が望む秩序を、世界を作り上げる方法。

混沌から秩序を切り分けて、世界を創り上げる方法。




彼はそのどちらも選ばなかった。



ふと、ミシリ、ミシリと、世界がきしみ/ひずむような音が聞こえた。


小さな生き物たちが、親を求めて泣くような声が聞こえた。



その声がする方に、意識を向ける。





彼は誰かが作り上げ、行き詰まり、放棄された世界を見つけた。



誰かが良かれと思って構築した秩序が乱立して、硬く引き結ばれたあやとりの糸のように、拘縮した世界だ。





彼はその世界に新たに執行者として手を入れることを望む。



真っ暗だった彼の視界は、ぼんやりと色彩を帯び始める。



期待と不安で、彼の身体の中にあるのかないのかわからない胸が締め付けられるように弾んだ。






「ああ、わたしの世界が、はじまる。」




不定期連載です。

時間あるときにゆっくり追加していきますので気長にお付き合いください。

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