②暴言祭り編
青年が入社した企業はとある物品の販売代理店として
営業していた。これは実際に行われた会議の場面を
書いたものである。
6人というそれなりの人数が座るにはかなり小さい会議室
では緊迫した空気が漂っていた。
青年が緊迫した中、手につけている自分の時計を盗み見るように
確認した際、時間は9時10分を示していた。
(このままでは提携業務のメーター確認や配達が間に合わないぞ)
死人が出そうな空気の中、意を決して機嫌の悪そうな上司に提案をする。
「会議中すいません、今日の業務なんですが…」
「あァ?何言ってんだ馬鹿!俺らは粗利を稼がなければいけねけんだよ
配達とかには時間を割く必要なんてネェだろがぁあああ!!!
元はといえば、卸業者のこいつらが俺の要求を聞かないのが悪いんだろうがぁ!!!!!」
拳を振り上げながら禁煙の場所で突如タバコを吸い、取引先の人間に熱々の玄米茶を投げつける。
滝のような水しぶきが邪龍となって襲いかかる。
「本当に無理なんですよ、いくら誕生日特価だからって言っても
この商品の値段を60万円引きで仕入れたら我々の粗利が消し飛んでしまいます!!!」
太陽光線でも浴びたかのような弱弱しい顔つきで熱いお茶が掛かった部分を
拭きながら担当者は懇願した。
(販売代理店というのも大変だな、理不尽な頼み事を聞かなきゃいけないなんて
まるで魔法のランプみたいだな。)
と表面上はポーカーフェイスのまま、内心で毒づいた。
「お前らが余りにもだらしないから、こっちにも考えがある。」
「販 売 代 理 店 契 約 を 切 る ぞ?」
威嚇するように卸業者の人にドスの利いた声で囁いた。
「ひえぇ…そんな、お許しを……」
「なんとか対応しますから御慈悲を…!!!」
脂汗を浮かべながら吐きそうな表情で取引先の担当者は
懇願してい
突如、後に吹っ飛んだ。
「腰痛えぇナァ、本気ださせるんじゃねぇよ!」
その後、取引先は支社長クラスの人間まで出してきて対応を行ったが、
相当な赤字でのために本社の監査を受けたようだった。