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ブラック企業体験記  作者: 黒野勤
ジョブカード煉獄編
1/4

①入社編

これはある男が入社面接を受け、内定を獲得後に

入社手続きをしたときの話


田舎独特のひなびた雰囲気の

ホームセンターの一室


「内定おめでとう!今日から君はうちの正社員だ」


白髪に黒髪が多少混じった恰幅のいい年配の男性が

企業担当者独特の笑顔をしながらそう言った。


「ありがとうございます。今日から正社員ですね?」


内定を獲得したと思われる少しおとなしくて

人の良さそうな青年がはにかみながら聞き返す。


「実は...国からの補助金が欲しくて…」


ばつが悪そうに恰幅のいい年配の男性は告げる


「えっと、どういう事です?」


青年はそっとペンに触れながら聞き返す。


「君を正社員にすることは約束しよう、しかし、

国からの補助金が入ると我々のような田舎の企業は大いに

助かるんだよね...人助けだと思ってジョブカード制度使ってみてくれないか?」


「はぁ、分かりました」


青年は困惑気味に反応する。


「よし、じゃあ正社員前提のジョブカードって事で書類作るね!

 今日からよろしくな!君はタバコ吸うのかな?」


恰幅のいい男性の隣にいる地黒で髪をオールバックにした

どこかの芸人に似た男が営業が客に見せるような

出来るだけ自然だがどこか作り笑顔のような感じで言った。


「……はい、条件が遵守されるのであればよろしくお願いします。」


青年はペンから手を離し、入社書類に記入し始めた。


-これが地獄の始まりになるとはその時はまだ知る由も無かった。

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