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65.船団

わしじゃ、アルブレヒトじゃ。

ローラが国に帰ってきてはじめての会合で、挨拶が済むと即座に集まった四貴族に、自分への全権の移譲を求めたのじゃ。

荒れに荒れた、当然反発が起こる、今頃帰ってきて、権力をよこせと言われればその反応も自然じゃな。

会合は罵声飛び交い、特にもう戦いたく無い貴族からは猛反発じゃ。

ローラはそれらに耳を貸さず、

「今この国は、あなたが自己の利益を優先させて分裂したため、進むにも戻るにも行かない状態にあります。

このままでは戦争は終わらず、ダラダラと戦い続け国力を浪費して自滅するでしょう。

私が帰ってきたのは、利益にとらわれず一本化した政策で、この戦争の早期集結を目指すためだけに帰って参りました。

私はここに宣言します、この戦争を今年一年で終結させます。

もし、ここで反対多数であるならば、私は直ぐにここを去りましょう。」

と、言った。

まぁ、停戦派2名、推進派2名じゃから賛成多数にも反対多数にもならぬ、だからこそ"反対多数ならば"と言うたんじゃのぅ。

推進派に対する根回しも済んでおったし、期限を決めたことで渋々ながらも全権を掌握する事に成功したのじゃ。


全権を握ったローラの最初の指示は「秋の収穫が終わるまでは、戦火の拡大を最小限にするように」じゃった。

前線の兵数を強化し、命令を徹底させたのじゃ。

停戦派も、この命令ならは大人しく聞くじゃろう。

推進派には更なる根回しが必要じゃろうがの。

秋の収穫は10月一杯かかる、約一ヶ月半その間わしらは、西へ東へ南へ北へと国内外を飛び回って貿易をしておった。

国土が砂漠で覆われておる国には木材を持って行き、内陸の国にはエイボン国の港の使用権を持って行き、森に囲まれた国には鉄鉱石を持って行き、その他小麦や香辛料や貴金属、色々運んだ。

その国の風土や人の好みから、何を求め何に高い価値を見出すかを読み取り、相手の欲しい物を探り当て、それを安く仕入れ運ぶ。

船長など、「戦争に負けたら、このまま船団組んで外洋に出て商売はじめましょう」なんて言っておる。

わしらは船長や船員に学びながら様々な国に行き、商品をばら撒いたのじゃ。

そう、ばら撒くだけで、代金はまだ受け取っておらぬ。

これは純然たる商売ではなく、交渉だからじゃ。


わしらが頑張っておる間、ローラは何もせんわけではなかった。

停戦派の貴族は、ファランシスとの密約が疑われたり、ローラが視察に行くと暗殺未遂が起ったり、ファランシスからの送金を表す証拠が出て来たりと、次々と彼等には都合の悪い事が起こり発言力を弱めていった。

どうもローラには、黒い参謀が付いておるようじやのぅ。


農作物の秋穫が終わり、収穫祭が終わった。

そして、11月中頃のある日、元エイボン国の貴族連合軍は、残りの3割の国土を取り戻すべく侵攻を開始した。



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