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46.襲撃

わしじゃ、アルブレヒトじゃ。

幻想郷に入りはしたが、未だ行き先定まらぬ、わしらじゃった。

ドナが、

「じゃー私ちょっと上から知ってる景色無いか見てみます」

と言って、クルクルっと回りながら上昇していく、木々の上に姿が出たと思ったら、茶色い影がザッと現れ、ドナをさらって行った。

「フィリス頼む」

頼まれたフィリスが全速力で追いかけて、トンビの後頭部に、蹴りを入れて叩き落とす。

わしらも、全速で走って追いかけ合流したのじゃ。

ドナは気を失ってぐったりしとる、効くかはわからぬが治癒魔法で癒やす。

「どうやら利いておるようじゃな、ゼィゼィ」

「良かったです、間に合って本当に良かった。ハァハァ」

本当じゃ、フィリスの活躍が無ければ、ドナはトンビの餌じゃった。

気がついたドナは涙目で「怖かった」を連発しておった。

それから、

「回りを見渡して、見覚えがある場所が見えた気もするけど、その直後におそわれて・・」

どうも思い出す前にさらわれてしまったらしい、とりあえず見通しの立つ、近くの小高い丘を目指して歩くとする。

ドナは、さっきまでずっと飛んでたのに、今はローラの肩に乗っかって移動しておる。

しばらく歩いて小高い丘に登ると、遠くまで見通せる、わしらが幻想郷に入ったのは山脈のすぐ近くであったが、そんな物は見当たらぬ、元の世界とは地形も全く別の場所じゃ。

遠くを見ると雪をかぶる高い山が見える、しかしかなり遠い、その手前には低い山と大きな湖が見えるが、それ以外はほとんど深い緑色の森じゃった。

街や村は全く見えず、人が住んでいそうな大きな湖を、まずは目指すことにした。

距離にして10-15Km程度、道もない森なので2日程度か、そんな事をクレイと話しておったら、上空から奇声を上げながら襲いかかる影かあったのじゃった。

おそらく狙われていたであろうフィリスは、横っ飛びでかわしてゴロゴロと転がる。

それは地面には降り立たず、そのまま上昇して旋回しておる、鷹の上半身にライオンの下半身を持つそれは、グリフォンじゃった。

体長は3~4mほど、馬より二回りほど大きく、前足は逞しい鷹の足で爪も鋭い、後ろ足はライオンなのじゃが、飛んでる時は、持ち上げられてダランとした猫のように、だらしなく見える。

様々な紋章のモチーフにされとるが、実物を見るのは初めてじゃ。

なぜ紋章に、飛んでいる時の姿が描かれなかったのか、わしはわかった気がしたのじゃ。

それはともかく、危機的状況なのは間違いない、奴はわしらを餌と認識しておるのじゃからな。

わしらは次の襲撃が来る前に、木の疎らな丘の上から森に逃げ込んだのじゃ。

これで、空からの襲撃はしにくいはずじゃ。

わしらは空を常に警戒しながら集合し、丘から離れるのじゃった。

少し離れて落ち着いたので、わしはフィリスに

「大丈夫じゃったか」

と聞くと珍しく気弱に

「怖かった、怖かったっす」

と、こっちを見ながらボロボロと涙をこぼしておる。

さらに続けて、

「あいつ馬を目の敵にしてて、見つかったら絶対殺しにくるんす、しかもメスだと分かったらもっと酷いことされるんすよ」

と、言ってわしに抱きつきガタガタと震えておった。

つまり奴はお前を絶対逃すつもりは無いと言うことか、わしはグリフォンを倒してから進むことにしたのじゃ。


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