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45.進路

わしじゃ、アルブレヒトじゃ。

幻想郷に入ったものの、景色は特に変わりは無かった。

わしらに、行く宛は無く、やにくもに出口を探すか、会話出来そうな者を見つけて、案内を頼むか、まぁ出たとこ勝負なのじゃった。


森はよく見ると、少し変っている。

見たことのないキノコや、光る花なんてのもある、どっちも少ないのでよく見ないと見逃しそうじゃが。

半日ほど森を歩いたが、特に変わったモンスターにも有益な情報にも、行き当たってはおらぬ。

そろそろ、昼飯にいい頃合いか、と宿屋で作ってもらった弁当を広げ、昼食にする。

すると、木陰から一人の妖精が、こちらをうかがっておった。

折角なので、友好的に挨拶して情報を聞き出したい、と思っておったのに、

「あっ妖精!妖精さーん、こっちに来ませんかー!」

と大きな声のフィリスに驚いて、隠れてしまう。

その後も、気になるのかチラチラとこちらをうかがっておるが、近寄ろうとはしないで、距離を保っておる。

これは、警戒を解くのは難しいと考えておったら、ローラが胸をポンポンと叩いて、任せろとジャスチャーする。

ローラはゆっくりと立ち上がり、妖精に軽やかにお辞儀すると、パントマイムを始める。

こっちからそっちへは、見えない壁が有って行けないよ、とアピールして、マジックを始める。

遠巻きに見ていた妖精だったが、マジックに夢中になってだんだん近寄ってくる。

そして、妖精はローラから、直接クッキーを渡されて初めて、手に触れられるほど近寄っていた事に気がついたが、もう警戒はしていなかったのじゃ。

ローラは驚かさないように、静かにやさしく、

「こんにちは、私はローラ、貴方のお名前を聞かせて頂けるかしら?」

と言った。

妖精は自分を指差しながら

「ドナ。・・ゆっくりなら少し解る」

と答えてくれた。

身長25-30cmほどで、背中には大きな羽が生え、空中を常に飛んで移動しておる、薄っすらと発光しているのか肌は白く髪は明るい茶色じゃ。

前に会ったスカウト妖精と同じ種族と思われる、向こうは全然人見知りしないで、堂々としておったがのぅ。


ドナに色々と聞こうと思っておったのだが、彼女もまた迷子でじゃった。

迷子と迷子が出会って、迷子が増えただけじゃった。

それでも彼女の知識は、今のわしらには貴重だったのじゃ。

幻想郷に基本的に人は少ないながらおる、しかし大半はエルフや妖精や妖精種の生き物で、人に会うことはめったに無い。

エルフは集落を作り、それを中心に集団生活をしており、妖精はこの世界の神の使い手、わしらの世界の天使みたいなものらしい、幻想種の生き物は、わしらの知っとるうちで言えば、ペガサスやユニコーンの事じゃ。

ここの神様とは割と身近な存在らしく、妖精のドナも神様の元に帰りたいらしい。

わしらは今の所行く宛もない身なので、ドナを送って行って、その神様に行く道でも占ってもらうとするかのぅ。

それぞれ自己紹介をして、ドナに送っていく事を告げると喜んでおるようじゃった。

弁当も食べ終わり、皆もいそいそと旅支度をして立ち上がる、わしは一歩目を踏み出そうとして、

「結局どっちに進めばいいんじゃ?」

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