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43.釣り

こんにちは、僕はクレイと申します。

冒険者で戦士なのですが、今は一緒に旅をしている師匠が、腰痛で動けないので、エント村を離れることができません。

この所毎日森で稽古して、後は湖まで行って釣りをしています。

師匠と言ってますが、あまり稽古を付けてもらったことはありません、たまにアドバイスを頂きますが。

師匠は弟子としてではなく、パーティーの仲間として、接してくれているようです。

だから、この上稽古までと言うのは、贅沢なんでしょうね。

故郷を離れ、遠くへ着てしまった寂しさは有ります。

幸いな事に、幼なじみと従姉弟が、付いてきてくれましたので、孤独に苛まれる何て事はないのですが。

そんな事を考えつつ、特に釣れなくてもいい魚釣りをしています。

朝、村を出るとき一緒だったリーシャは、もうどの辺りまで登っているんだろう?と、山を見るとあまりのスケールにクラッときます。

この山を、迂回するにしろ登るにしろ、超えなくては成らないのですから。

と、湖面スレスレをペガサスが飛んで行く、多分フィリスです。

さっきまで鏡のように穏やかだった湖面がさざめき、波が伝わり大きくうねり、伝播した波で足元が濡れる。

「フィーリース、魚が逃げるー!」

釣れなくて良いなんて考えておきながら、そんな事を叫んでいました。


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昼のお弁当に作ってもらっていたサンドイッチを食べ、ちょっと稽古して、また釣りをしようとしていたら、回りの草木がガサゴソと音を立てて何かが近寄ってくる。

と、思ったらペガサスのフィリスでした、何て歩いて?、と思っていたら、フィリスはヨロヨロと近寄って着る。

様子がおかしいと、こちらからも近寄ると、後ろ足の太腿辺りに大きな穴が空いて、ドクドクと血が流れ出ている。

よく見ると細かい切り傷もあちこちに作っている、僕は急いでフィリスに駆け寄った。

「フィリス止血して連れて帰るから人型になって!」


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フィリスを止血して、僕の服を着せてから、おぶって村に戻った。

シシリーを呼んで回復してもらう、でも血を沢山失ってまだ意識は戻ってなかった。

フィリスは万病に効く、とされるユニコーンの角を口に含んで、戻ってきたのだった。

それは、師匠の腰痛を治すためなんだろうな。




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