表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/83

35.変人

わしじゃ、アルブレヒトじゃ。

海賊船を拿捕して、予定より時間は掛かったが、何とか港まで戻ってきた。

街の守備隊に、海賊を丸々引き渡し、わしらは領主の館へ帰ってきた。

すると、庭に何やら変なものが出来ておる。

ゴミを燃やす円柱状の焼却炉が、上下に2つくっつけられておる様な形じゃ。


下の焼却炉は普通なのじゃが、上の焼却炉は下のものより高さは同じじゃが、幅が大きくその端から4本の足が伸びて、下の焼却炉をまたぐように立っておる。

「なんじゃい、これは?」

わしが呟くのを、待っていた様なタイミングで、賢者マルセルが説明しだす、

「これは爆炎サイクロン式排煙軽減装置の実験炉です」

わしは

「なんじゃい、おったのかビックリしたのぅ」

と、行って後ろを振り向く。

すると後ろには、賢者マルセルと魔法使いメルド導師が、肩を組んで立っておった。

「みなさんがクルージングで遊んでいる間、わたしたちで作り上げたのです、これから実験をしますので、ぜひ見ていって下さい。」

と、マルセルが言う。

まったく、遊んで帰ってくるだけであったら、どんなに良かったか・・・

・・・・・・

・・・・

・・

しばらく、色々と遭ったことを説明したのじゃ。

すると、

「そうですか、大変でしたね、では実験を開始しましょう!」

大変でしたねの一言で片付けられてしもうた、しかも予定通り実験するらしい。

珍しくハイテンションな賢者どのに、圧倒されっぱなしじゃ。

「そういえば、皆さんも呼びますか?」

などと言うから、わしは

「皆疲れとるから、部屋で休ませておくのじゃ」

と、言っておく。

賢者マルセルが合図をすると、メイドが下の焼却炉にタイマツを投げ入れ、暫く待つ。

当然中の物が燃えて煙が出てくる、実験で見やすくするためか、ピンクの煙が出てきておるがのぅ。

やおら、賢者マルセルと魔法使いのメルドがそれぞれに魔法を唱え始める、魔法が完成したのか、二人が杖を突き出したポーズで、ブルブルと小刻みに震えながら、じっと装置を見つめておる。

すると煙が止まり、しばらくして二人が集中を解くとまた煙が出だすようになった。

「どうですか!」

興奮気味に二人は聞いてくるのじゃが、

わしの感想は・・・

「なにが???」


うなだれる二人から説明を受けるに、これは下の炉を魔法剣を作る時の窯に見立てて、立ち上る煙を上の炉で受け取り、爆炎魔法とトルネードの魔法を調整した合体魔法で燃やし尽くす、公害対策装置なのだそうじゃ。


たとえ人里離れた所に移転させても、煙による拡散はある、そこでそれを軽減する装置を、研究しておったのだそうじゃ。

今はまだ高位の魔法術者二人が要るが、いずれは一人、そして最終的には無人で、その実験じゃったそうな。


その研究を今からレポートにするから、工業都市リューナイに持って行って欲しい、との依頼を受けたのじゃ。

研究者とは変わり者じゃが、優しい連中じゃのぅ。

「とりあえず、少し眠らせて欲しい」

と言って爆睡する二人を見ながら、そう思うのじゃ。

誤字脱字、など有りましたら、ご一報頂けると幸いです。

ここまで読んでいただき、有難うございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ