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26.公害

わしじゃ、アルブレヒトじゃ。

わしらは馬車のおかげで、その日の夜半には、港町アザレンに戻ってきたのじゃ。

次の日の朝、賢者マルセルにメルドの工房にあった資料の解析を頼むと、最初はマルセルは弟子の導師達も使っておったのじゃが、途中からは一人で解析を始めたのじゃ。

結果は極秘にすると言う事で、わしにのみ伝えられた、資料はここシューレス国の隣のモーリス国行なわれておる、魔法剣生成の資料と公害に関する資料じゃった。


行なわれておる街は工業都市リューナイ、ここからは国境を超えればスグの街じゃ。

工業都市リューナイは武器や鎧、魔法剣などの生産地で、特に魔法剣の生成のノウハウは他に負けぬものがあるらしい。

そして、魔法使いのメルド導師は、薬と魔術の併用によって喘息治療に高い効果を上げたが、その反面絶対に治らない喘息、不治喘息に悩まされ続けておったのじゃ。


ここからは解析した資料と照らしあわせた予想になるが、と付け加える。

彼女自身もその不治喘息であったこともあり、研究を重ねていた。

そして、原因は工業都市リューナイで行われている魔法剣生成のプロセスにあると予想し、その技術書を盗み出して検証したのじゃ。

その予想は当たり、工業都市リューナイでの魔法剣生成を辞めるように意見書を出すが無視される、しかも技術を守るため暗殺者まで送り込まれた。

メルド導師は、魔法剣生成に不可欠な古代文明のオーパーツで、おそらく世界に一つしか無い魔力炉を、大規模破壊魔法で破壊する為に、工業都市リューナイに向かっていると予想できるのじゃ。

そして、メルド導師は元の体では喘息のため、単音節か無詠唱の魔法しか唱えられず大規模な魔法は使えない。

だから、健康なセシルの体を奪ったのだ、と言うことらしいのじゃ。

つまりは昨日の暗殺者は、前回失敗したのでもう一度送り込まれた奴らじゃったと。

それで家を荒らしておったら、わしらと鉢合わせたと、そういう事かの。


「もし、大規模魔法でメルド導師が魔力炉を破壊すれば、それは戦争の火種となりかねない。必ず止めて下さい。」

そう賢者マルセルに言われた。

そう、止めるためには手段さえ選ぶなと。

わしは馬車を借り、モーリス国工業都市リューナイに向かうことにした。


仲間たちは極秘事項に触れぬように、工業都市リューナイで魔法をぶっ放そうとしてるメルド導師を止めるとだけ説明しておる。

なにせ、この事が露見するだけでも相手に取って不快感を煽る事になるのじゃから。


説明会、こういうの入れないで理解してもらえる文章力があれば要らないんでしょうけど、無いものは無いので仕方なしです。

ご愛読ありがとうございました。

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