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1.出会い

わしは、アルブレヒトと申す。

領主どのに食客として迎えられ、ご子息や配下の者に剣術指南をしておる。

元々わしは騎士じゃった、多くの戦場で働き武勲を上げた。

若干の政治的失敗で国の重鎮とはなれなかったが、それでも現状に満足しておる。

戦いに明け暮れ、妻にも先立たれ子供も無く、世間には不憫な老人に見えるかもしれんだろうがの。

領主どののご子息は孫のようであったし、弟子達は我が息子のようでもあった。


しかし、寄る年波には勝てず、日々筋力と体力が衰えてきておる。

技術的には優っていても、もう弟子達にも勝つことは出来ぬだろう。


そんなある日、領主の御用商人が「面白いものがあるのですが」と口上をのべつつ差し出した物があったのじゃ。

それは美しい刀であった。

全長は120cmほど、重さは1kg程度、刃は片刃若干の反りがあり、根本から刃先までの幅がほぼ均一で、刃には美しい刃紋があった。

反りがあることから、南方で使われるカットラスやサーベルに近いものと推察する。

この辺りでは見ない武器だ、なにせ盾を構えた騎士相手に振るえば、簡単に折れてしまいそうだったからじゃ。

商人には装飾としてならば面白いが、実用的な武器としては護身用程度にしかならない、と告げたのじゃ。

だが、わしの愛用しているソードに比べるとだいぶん軽い、おそらくは半分程度の重さじゃ。

わしは、 少し考えてこの刀を買い取ることにしたのじゃった。


それからと言うもの、弟子たちに稽古をつけたあと、こっそり刀を振るってみる事があるのじゃ。

わしは、これまでありとあらゆる武器を扱ってきた、それこそソードは言うに及ばすランスからメイスからダガー、果ては攻城兵器までじゃ。

扱えない武器は無いと、たかをくくっておった。

反りがある上に鋭い刃から断つのではなく、撫でる様に切るのだと思ってはいたが、想像以上の切れ味であった。

ただ、安定しないのである。

練習用の角材が、手応えもなくスルリと切れることもあれば、切れずに刺さって抜くのに苦労する事もある。

年甲斐もなく心が踊る。

わしは、刀に夢中になったのじゃ。

城の者が心配するほど、稽古に励んだ。

あるときは商人に頼んで、この武器の指南書を取り寄せさせようとした。

またあるときは刀を使う戦士を探して、連れて来るようにも命じた。

しかし、わかったのは門外不出の技であり、指南書なども出回っては無いと言う事じゃった。


わしは、今宵城を発つ。

門外不出であれば、弟子入りして同門になるだけじゃ。

腰には日本刀!背中にはカイトシールド!

愛馬に跨り、遥か遠きこの刀の故郷にむけ出発じゃ。

2作目になります、主人公だいぶ年齢高いですが大丈夫でしょうか?

ファンタジーのつもりで書いていたのですが、前のが無駄に長かったので短くしたらファンタジーの要素なくなりました。魔法もモンスターも出てきません。大丈夫でしょうか?

あと、誤字脱字、矛盾などありましたら指摘して頂けると幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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