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「ひとまず、願いを9つにしてくれ」「オッケー!」  作者: ラボアジA
第二章 戦わせない戦い

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『1つめの願い』

「おっ、いいぜ?」


 アミエルは、僕の願いが近いと知るや、揉み手をすってそばに近付いてきた。


「さてと、大輔。確認事項はなんだ?」

「ジャマーに引っ掛からないようにしたい。出来るか?」

「ああ。それが願いか?」

「必須ではあるが、これだけじゃあないぜ」


 僕は腕を組んだ。


「次だ。ジャマーも『願い』のはずだろ? とすると、どういう概念で妨害しているんだ」

「んー……。ちょいと難しいな」


 アミエルはアゴをなでた。


「ジャマー系の『願い』ってのは、一種の網というか、センサーみてぇなもんでな。該当する考え方が引っ掛かったら、妨害プログラムが発動するって仕組みなんだ」

「ふうん……。センサー、か」


 僕は薄く笑った。


「じゃあ例えば、アミエルが僕の情報を得ようとしたさい、警報装置のように、『アミエルが僕のことを探りに来た』と知るのもセンサーだよな。こういう『願い』は可能か?」

「ん? それってメガネの情報か?」

「やかましい」


 まぜっ返すな。僕が鋭く睨み付けると、アミエルは馬鹿笑いをした。


「可能なのか、アミエル。どうなんだ」

「へいへい。ああ、出来るぜ。それが1つめか」

「いいや。――むしろ、逆を頼みたい」

「逆?」


 怪訝な顔のアミエルに、僕は頷いた。


「まずは、ジャマーに引っ掛からないようにすること。これは絶対に外せない。あとは、今言ったようなアラーム機能に決して悟られないようにしたり、潜入だったり、あるいは目立たないようにしたり……。ともかく、センサーというセンサーを回避出来る『願い』の中で、最大限に色々出来るものを頼む」

「お前……。後半は、スゲェざっくりしたものになったな」

「どこまでが叶えられて、どこまでが無理かの境界が分からないんでな。専門家の判断を仰ぎたい」

「なるほど。――まず、一言いいか?」


 触覚を指で弾いたアミエルは、ゆっくり一呼吸したのちに言った。


「シッブいな~ぁ、お前」

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