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「ひとまず、願いを9つにしてくれ」「オッケー!」  作者: ラボアジA
第二章 戦わせない戦い

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「誰かが引き起こしたのか?」

「やれやれ。お前の『願い』はもう知ってる。『眠り病のみんなを起こすこと』だろ? だが、それは理由があって出来ない」

「おいおい、アミエル」


 僕は注意した。


「それじゃあ納得できないぜ。どんな理由だ? 言え、アミエル」

「ああ、ここまでは大丈夫なのか」


 アミエルは、ますます妙な事を言った。ここまで? 何のことだ?


「手短に済ませるぜ? いいか、今オレが理由を言ったら、お前の思考がループする。強引に3つ叶えることは出来るが、それじゃあオレの願いを叶える気にもなれねえだろ? だから言わねえんだ」


 アミエルの言い分には、正直納得しがたいものがあったが、嘘をつく気なら、もっと「らしい」ものをいくらでも言えるはずだ。

 ――とすると。


「確認するぞ、アミエル?」

「へっ、ループも流石に飽きてきた。次で勘弁しろよ?」


 僕は携帯に声を録音した。


  ※  ※  ※


 録音内容を聞き終えた僕は、携帯を持つ手が震えていた。


「ば、馬鹿な……」


 何とか、それだけを絞り出すのがやっとだった。

 アミエルの指摘どおり、そこには入れた覚えのない録音があった。時刻はついさっきになっている。

 そこでは、間違いなく自分の声で、「今言おうとした『願い』を言っていた」。


「この現象……、まさか……」


 打ちひしがれた僕は、よろよろとアミエルのほうを振り向く。


「誰かが引き起こしたのか?」

「そうだぜ。――悪魔の力を使ってな!」


 アミエルは、さもおかしそうに腹を抱えた。

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