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瞑想世界99
プールから脱出し、村瀬と成美ちゃんを救出しようと、田村が言った。
少しけだるさを覚えながら、僕は言った。
「田村、今の俺の状態は自分さえも信じられない状況なのだ。ある意味自己同一性障害の坩堝と言えよう。こんな状況の中で友達や愛を信じる事は至難の業なんじゃないのか?」
田村が頷き言った。
「それは俺も同じ状況だ。だが今の俺達の状況では、信じれるものが何も無いではないか。純粋に愛と友情を信じなければ、生還出来ない状況ではないか。違うのか?」
僕は田村の言葉を噛み締め吟味する間を作り言った。
「それはそうだが、次は何をするのだ?」
田村が言った。
「プールから脱出し、村瀬と成美ちゃんを救出しよう」




