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瞑想世界95

俺は村瀬ではない田村だと、田村の村瀬が?言った。

倒れている田村が村瀬の声で喋り出した。





「その女は成美ではない。この世界は虚々実々。何も真実など有りはしないではないか。第一、俺が本当に世界のカタストロフィを望んでいるならば、お前らをとっくに闘いに巻き込んでいる筈ではないか。全て嘘。嘘が真実で、真実が嘘ならば、何を信じるんだ?」




僕は倒れている田村だが村瀬の声に尋ねた。




「村瀬、それじゃ貴様は何者で、ここにいる成美ちゃんは誰なのだ?!」





田村の村瀬がせせら笑った。




「成美なんかどこにいる。どこにもいないではないか?」





僕が成美ちゃんに視線を戻すと、そこにいる筈の成美ちゃんがいなくなっている。





僕は目を見張り怒鳴った。





「成美ちゃんは何処にいるんだ、村瀬?!」





村瀬の声が田村に変わり、言った。





「俺は村瀬ではない。田村だ」

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