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瞑想世界84

うるさい、朝鮮人、黙れと、僕は喚いた。

田村が頷いた。





「確かに俺にはお前の気持ちは分からない。でも親を殺すのは許せない。それだけだ」





村瀬がどす黒くせせら笑い、言った。





「父親は仕事に追われ、子供は親戚の家をたらい回し、どこの家でも邪魔者扱いされ虐められ、学校に行けば、親無し子、朝鮮人と罵られ虐待される俺の気持ちなど、貴様には永遠に分かるまい?」





田村がもう一度頷き言った。





「分からない。だが親を殺すのは許せない」




僕は田村の意見に賛同し、憎悪のままに村瀬を詰った。





「朝鮮人、被害者ぶるな。貴様だけがこの世で一番不幸だと思うのは、とんだ思い上がりだ。馬鹿野郎!」




村瀬が僕を睨み厳かな口調で言った。





「俺は絶対の被害者だ。だからこそ、俺はこの聖地に辿り着き、大いなる鉄槌を振るって、復讐を成し遂げるのだ。俺を虐めた者全員に対する意趣返し、そして人類滅亡。この響きこそ、正に芸術的復讐の極致ではないか?」





僕は喚いた。





「うるさい、朝鮮人、黙れ!」

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