瞑想世界8
瞑想をしながら僕は恐怖に震え出した。
青いビー玉と言う語句の微妙な振動が、僕の脳しょうを揺らし、僕は目眩を感じ、それを田村に告げた。
田村がアドバイスして来る。
「瞑想自体が起爆装置になり、お前の心を分裂させ、狂わしてしまうぞ。息を吐き出すんだ」
僕は分かったと返事をしてから、息を吐き出した。
するとビー玉の振動がチャクラのりんごに伝達して行き、僕は理由もなく悲しくなり、目に涙を浮かべてから、言った。
「何か無性に悲しくなって来たぞ。涙を抑える事が出来ないぞ?」
田村が言った。
「泣け、我慢は良くないんだ」
僕はりんごのチャクラを右回転させながら、ボロボロと大粒の涙をこぼした。
「涙が止まらないぞ、田村。これは妄想なのか。俺はどうなってしまうのだ。妄想に呑まれて、死ぬのか?」
田村が言った。
「恐れるな。お前の妄想を涙で流すのだ。そうすれば元に戻る」
僕は泣きながら言った。
「でもこの瞑想自体が妄想ならば、右回転するりんごのチャクラも消失してしまうじゃないか。それは俺自体の存在を涙を流して消滅させてしまう事に繋がっているんじゃないのか?」
小刻みに震え出した僕に田村が告げる。
「恐れるな。涙が自然に止まるまで泣き続けろ」