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瞑想世界67

成実ちゃんの視点になって、僕は悲しみに暮れる。

成実ちゃんの悲しみが僕を吸い寄せ、僕の視点が成実ちゃんの網膜に張り付き、像を結んだ。





成実ちゃんは目の前にいる僕を村瀬として見ている。





その視点は慈しみと、狂った官能で彩られていて、切なく悲しい。




その視点が青いビー玉の点移動を水平にして行き、僕の目に戻った。





戻ったその視点の悲しみに僕は涙しながら言った。





「成実ちゃん、俺は村瀬ではないぞ」




狂った成実ちゃんが、涎を手の甲で拭い、もう一度言った。





「村瀬さん、私を犯して」





「成実ちゃん!」






僕の呼び掛けに成実ちゃんが金切り声を上げ、パンチを繰り出して来た。





頬にパンチをくらい、涙がスローモーション画像のように、ゆっくりと散り散りになって行く様を鮮明に見詰めながら、僕は吹き飛んで、倒れ込み、激しい憎悪が増大し、やみくもに怒鳴った。





「お前を殺す!」

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