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瞑想世界52

田村をジャンプさせ、生還させるべく、僕は田村を再度担ぎ上げた。

田村を信じたい心と、信じられない心が激しくせめぎ合う中、田村が呻くように言った。





「俺を殺せ」






僕はその言葉に瞑想装置たる自分が情けなくなり、嗚咽した後倒れている田村に向かって言った。





「田村、お前を助ける為に、俺はジャンプする為に吊橋に向かう!」





ぐったりとしている田村がもう一度言った。




「俺を殺せ」





どうしようもない殺意が込み上げて来るのを、僕は再び雄叫びを上げ、泣きながら抑え込み、怒鳴った。





「田村、お前は俺の友達だ。そしてお前が村瀬であっても、友達には変わりないんだ。だから田村、俺はジャンプしてお前を生還させる。それが俺の友情の証なんだ!」






田村が力なく呻いた。





「俺を殺せ」





「殺さない。田村、行くぞ!」





僕は田村を再度担ぎ上げ、ゆっくりと歩き出した。

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