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瞑想世界46

闘う事の悲しみ。

殴られても蹴られても痛みを感じない。





村瀬に殺意を感じながらも、闘う事を忌み嫌う自分が悲しくて、僕は涙を流しながら怒鳴る。





「朝鮮人、死ね!」





村瀬が顔の部分だけ成実ちゃんになり、金切り声を上げる。





「私は朝鮮人ではないわ!」






僕は成実ちゃんの声を聞いて、ふと我に返り謝った。






「すまない、成実ちゃん」





頭を下げた僕の頬に成実ちゃんが平手打ちをかまし、僕はもんどり打って倒れ込み叫んだ。





「朝鮮人、死ね!」




顔だけ成実ちゃんの村瀬が僕に馬乗りになり、矢継ぎ早に平手打ちをかまして来る。





叩かれる衝撃に悲しみと快感を同時に感じながら僕は叫んだ。





「死ね、朝鮮人!すまない成実ちゃん、許してくれ。死ね、朝鮮人!」





それを聞いて顔だけ成実ちゃんの村瀬がひとしきり耳をつんざく金切り声を上げてから、大きく跳躍し、茂みの中に飛び込み、消えた。

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