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瞑想世界261

村瀬との思い出を語ってくれないかと、田村は言った。

成美ちゃんが言った。




「だから瞑想装置は無機質で心無い、エロスの法則に則った本能だけのエネルギー体ですが、そんな愛の旅人達の行く手を阻むカオスの坩堝を破壊する、言わば愛の守護神だと私は思うのです」




僕は言った。





「村瀬たる瞑想装置は成美ちゃんの愛を永遠に受け入れない心無い非情な存在だけれども、人間存在の愛を潰す、カオスを破壊消滅させるからな」





田村が同意した。





「それはそうだな。カオスと本能的に陣取り合戦を行っている瞑想装置はエロスを代弁しているから、愛の守り神となるのは必然だと思う」





成美ちゃんが言った。




「だから私は村瀬さんたる瞑想装置の破壊が愛に満ち、美しく目に映じ、永劫に寄り添っていたいのです」




僕は言った。





「成美ちゃん、素晴らしいじゃないか。そんな恋愛ストーリーをもっと俺達に聞かせてくれないか。田村いいだろう?」





田村が答えた。





「構わない。成美ちゃんさえ良ければ、この時に至るまでの、村瀬との美しい思い出を語ってくれないか」

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