表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
254/270

瞑想世界254

俺は最愛の母さんを滅ぼすような愚か者ではないと、僕は怒鳴った。




憤りを込めて僕は喚いた。





「俺は人間存在を滅ぼす瞑想装置になんかなりたくはない!」




田村が否定する。





「お前は既に村瀬に加担してお前の肉体と共に人間存在を滅ぼしたのだ。だからその言葉は意味をなさない理屈になる」




僕は一声唸り答えた。




「もし俺が母さんの住む地を滅ぼしたと仮定しても、その位相転位増殖したこの地に母さんがいるならば、俺は最愛なる母さんを滅ぼすような愚かな真似はしない。して堪るか!」




田村が言う。





「お前のいるその地がカオスの坩堝、魔境ならば瞑想装置たるお前はその地を容赦なく破壊滅ぼすと俺は思う」





僕は怒鳴った。





「俺は母さんがいる母なる大地を滅ぼしたりはしない!」





田村が答える。





「何度も言うが、瞑想装置は人間存在ではないのだ。瞑想装置は言わば本能的にカオスの領域を破壊しているのだ。そこに人間存在が定める善悪の判断は皆無と言えるだろう。言い換えれば、それは自然現象であると断言出来るわけだ」




僕は反論した。





「そこに愛とか友情、素晴らしい絆が在っても滅ぼすのか?」





田村が答える。





「カオスは狂気の坩堝ではないか。愛や友情、素晴らしい絆や慈しみが在ったとしても、それに相対するように憎悪、恨み、裏切り、虐待、殺し合いなどが数限りなくあるのも確かであり、それは狂ったカオスの坩堝には変わりないと俺は思う」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ